尖閣諸島問題(24)


32、
中国メディア “好意的”な日本報道目立つ
200812252117

2008.12.25 21:17 このニュースのトピックス:中国

 【北京=矢板明夫】中国メディアが最近、中国の経済発展における日本の貢献

を積極的に評価している。これまでの日本報道と比べて異例ともいえる“好意

的”な内容が多い。背景には日本重視路線を打ち出している胡錦濤政権への国

内世論の反発をやわらげるとともに、対中感情が悪化している日本国民に対

する配慮がありそうだ。

 12月5日発行の共産党中央宣伝部の機関誌「半月談」は「1978年にトウ小

氏は日本から何を学んだのか」と題する記事を掲載した。同年10月の訪日で

新幹線に初めて乗り、松下電器産業新日本製鉄などを見学したトウ小平氏が

日本の発展ぶりに大きな刺激を受けたことを詳しく紹介、「この経験は後の中国

の近代化構想の中で大いに参考となったに違いない」と論評した。

 また、23日付の中国紙「中国青年報」は「日本がなければ、改革・開放は大き

く異なっていた」とするコラムの中で「1979年以来、日本は中国の最大の援助

国となり、総額2000億元(約2兆6000億円)以上を提供し、中国が受け取っ

た援助額全体の67%を占める」と紹介、「2002年までに日本は1万2000人

専門家を中国に派遣し、農村開発などの分野で大きな役割を果たした」と指

摘した。北京紙「新京報」なども最近、同様の内容の記事を掲載している。

 これまでの中国メディアの日本報道といえば、歴史認識や領土問題などで日本

を批判し、旧日本兵の残虐行為を強調するものが目立ち、戦後の日本を客観的

に伝える記事は少なかった。このため多くの中国人は中国の近代化に日本が

資金面や技術面で大きな役割を果たしたことをまったく知らない

 偏った日本報道愛国主義教育の結果、胡政権が推進する日本重視路線

は国内世論から強い抵抗を受けているのが実情だ。

 今回の日本報道の変化について、中国の日中問題専門家は「戦後の日中関

係史に光を当てることで日本のよいところを伝え、若者の反日感情をやわらげる

世論対策の意味がある」と指摘する。また、「中国が政府開発援助(ODA)

感謝していないことが日本世論の対中感情悪化の原因の一つになっているの

で、今回の一連の報道は日本の国民感情に対する配慮も込められている」と分

析している。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/081225/chn0812252120002-n1.htm

           
同じ時にこんな事例もある。あくまでも中国は、日本に反対する勢力である。中

国の歴史教育は、あくまでも反日」「侮日」「対日蔑視」である。しかも中国は、

日本を中国に奉仕する属国(にしよう)としてみている。それは「日本解放第二

期工作要綱」をみれば明らかである。中国の反日歴史教育は一向に改まっ

いない
            

 33、「日本軍医の美談」日本語教材から削除
中国側のご都合歴史教育
 
200812292303

 【北京=矢板明夫】日本のNPO法人が編集した日本語教材が中国で今秋出

版されたが、原本に史実として収録されていた旧日本軍医が多くの中国人を

助けたとの内容に対し、中国側が「問題がある」として削除していたことが29

日までにわかった。中国では愛国主義教育の一環として、日本軍の残虐さを誇

張して描写した書籍が大量に出版されており、こうした日本軍のイメージと矛盾

しているため中国側が難色を示したとみられている。

 この日本語教材は、北京の大手出版社「外語教学と研究出版」が9月に出

版した「日語読庫」で、日本のNPO法人、日本語多読研究会(本部、東京)が外

国人向けに編集した「日本語多読ライブラリー」(アスク出版)を原本にしている。

 日中の両出版社は当初、同じ内容の掲載を前提に話を進めていた。ところが、

中国側が突然、変更を求めてきたという。

 この教材にはもともと、「雪女」「走れメロス」など日本のおとぎ話や短編小説、

伝記など5つの文章が収録されていたが、中国側が問題視したのは「永井隆

原爆の地 長崎に生きて」という文章だった。

 長崎に原爆が投下された後、自分も被爆しながら、多くのけが人を治療した医

者、永井隆氏の生涯をつづった文章で、1937年に永井氏は軍医として中国に

赴き、日本人だけではなく、病気や負傷をした中国人を多数治療したことも紹介

されている。

 そのうち、「1939年には1年間で4000人の中国の人々を助けた」などの部分

について、中国の出版社が「記述に問題がある」として日本側に手直しを求めて

きた。

 日本側は、執筆の際に参考にした「永井隆全集」など多くの史料を中国側に送

り、説得しようとしたが、結局「永井隆」の部分はすべて削除して出版された。

 アスクの担当者は産経新聞の取材に対し、「この教材は外国人向けの読み物

であり、日本人の中には永井隆博士のように素晴らしい人物がいることを、ぜひ

中国の皆さんに知ってもらいたかった」と述べた。中国側と何度も交渉したこの

担当者は削除は中国側の出版社の現場の意見ではなく、上の方の判断

との印象を受けたという。中国の外語教学と研究出版はこの件について「ノーコ

メント」としている。

 同教材は2007年10月に韓国で出版され、来春は台湾でも出版される予定

だが、いずれも原本のままで、内容については問題視されていない。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/081229/chn0812292305002-n1.htm
          

さらに直近の事件ではこんな事例もある。中国で人気の日本アニメ「ウルトラマ

」が、温家宝の発言で、過激な「八つ当たり」や「さげすみ」を受けている。これ

も「反日教育」の為せる業である。対抗する手段はないものか。

(続く)