(8)日本は、尖閣諸島を如何にして守るか?
35、尖閣諸島周辺にヘリ搭載巡視船を常置海保、領海侵入監視を強化200902040145
東シナ海・尖閣諸島周辺の日本領海で警戒監視活動で、海上保安庁はヘリコプタ
ー搭載の大型巡視船(PLH型)を常時配置する態勢に切り替えた。尖閣諸島警
備では、これまでも状況に応じてPLH型巡視船を派遣してきたが、常時配置する
のは初めてという。中国海洋調査船の領海内への侵入監視が強化された。
海保では、昨年12月から続けてきた巡視船3隻態勢を以前の2隻へと減少さ
せる一方、PLH型巡視船の投入で「ヘリコプターによる機動力が活用でき、警戒
能力はこれまで以上のレベルを維持できる」(海保幹部)としている。
中国海洋調査船が昨年12月8日、同海域の領海に侵入し、約9時間に渡って
航行したことから、海保ではそれ以前の常時2隻態勢を、常時3隻態勢に一時的
に強化し、石垣航空基地からの航空機による監視も続けていた。
しかし、昨年12月の中国調査船の領海侵犯は、魚釣島の西方沖と島周辺とい
う巡視船の死角となる南東海域からだったことから、海保では「ヘリコプターを投
入することで効率的に事態に即応できる」として、PLH型巡視船の投入を決め
た。
PHL型巡視船の投入は1日から始まった。海保は新たな巡視船の配置につい
て、「申し上げられない」としている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090204/plc0902040146001-n1.htm
Wikipediaによれば、
PLH型とは、Patrol Vessel Large With Helicopter の略でヘリコプターを搭載す
る大型(700t以上)の巡視船のこと。700t未満は巡視艇と呼ぶ。日本は1979年
(S54)に国際海事機関によって採択されたSAR条約により、各国とのSAR協
定により、捜索救助活動に責任を負う捜索救助区域として、東は東経165度、
南は北マリアナ諸島近海の北緯17度までの広大な海域を担当することになって
いる。そのためヘリコプターによるパトロールが必要不可欠となり、各管区(第一
管区から第十一管区)には一ないしは二隻のPLH型巡視船が配備されている。
SAR条約とは、Agreemrnt on Search and Rescue Regions の略で、「海上における捜索及び救助に関する国際条約」。東経135度は兵庫県明石市であり、経度の15度の違いが時差1時間であるから、東経165度とは時差で2時間も離れている太平洋上の地域で、丁度カムチャッカ半島の付け根とニュージーランドの西の海上を結んだあたりが東経165度となる。そして北緯17度は台湾の南端の海上と思えばよいだろう。
もちろん巡視船とは、沿岸警備のための艦艇であるので、その主任務は上記の
捜索救助ではない。日本沿岸の海上警備が主任務である。その傍ら海難救助や
消防活動、海洋汚染対策などを実施する。海上警備とは、領海侵犯や密輸、密
入国、海賊行為を取り締まることである。特に中国の調査船の領海侵犯には、
厳しく対処してもらいたいものである。PLH型の巡視船を配備するのもよいが、
大型の自衛艦の配備が必要である。さらには航空兵力とのコンビネーションで
の、警備や防衛も必要となるはずである。
なんとなれば、中国はこの海域にソブレンヌイ級駆逐艦を既に遊弋させているか
らである。
詳細は小生の下記ブログを参照願う。
'08.5.6~ 「胡錦濤の日本を誑かす旅(1),(2)」
'08.6.15~16 「中国覇権主義(9),(10)」
また、次のURLには、「日本を仮想敵とする中国の軍拡は脅威」と題するブロ
グが載っている。これも参考にされるとよい。中国の脅威が肌身にしみて分かる
であろう。
http://blog.goo.ne.jp/nk-f/e/a92be935d6ebe49b19ddbe174bac0188
そして日本がPLH型の巡視船の配備を知った中国は、「中国領土主権に対する
重大な侵犯だ」とほざいている。盗人猛々しいにも程がある。
(続く)