国慶節に思う。(36)

もともと「共通だが差異ある責任」などと言う言葉からして大間違いだ。言っている事は解るが、CO2を削減するための責任には差異はない。先進国も途上国も、共に同じ責任があるのである。先進国が発展のために排出したCO2が問題で、中国などの途上国がその発展のために排出するCO2には責任が無い(または少ない)、と言ったことは通用しない。小生は中国の排出するCO2のほうが、より問題で環境に対する責任もより重い、と主張している。(当ブログ11/3、NO.17や11/19、NO.22などを参照のこと。)途上国が先進国だけに削減を要求する事は、全くの間違いである。要求をするのなら、もっと科学的に行う事が必要だ。CO2をより多く排出する国に対して、更に削減せよと言うべきである。特に日本は最も効率よく省エネを実施している。日本のGDPは世界の8%を占めているがCO2は4%しか排出していない中国は日本と同じくらいのGDPなのだが、CO2は21%も排出している。日本に言わせれば、あれだけ国慶節の軍事パレードで大国振りを誇示したのだあるから、それに相応しくCO2の削減にも大国振りを示すべきである。「2005年比でGDP当りCO2を40%~45%削減する」なんぞは、チャンチャラおかしい数字なのである。世界を馬鹿にしている。それも、それだけの軍事力を持っているからで、他の途上国は何もいえない。しかも猫かぶりで、中国は途上国だなどと嘯(うそぶ)いているから、尚性質(たち)が悪い。いくら法的拘束力の無い政治的合意を目指すと言っても、中国やインド、、米国の削減目標数字が極めて貧弱なものであれば、日本は「そんな数字ではやってられない」として堂々とCOP15何ぞからは離脱すればよい。当然世界は中国や米国の関与は必須だ、と思っている。

                

日英首相が電話会談「COP15に米中関与を」200911242310
2009.11.24 23:10 このニュースのトピックス:政治資金政治献金
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23日、ロンドンで講演するブラウン英首相(ロイター)

 鳩山由紀夫首相は24日、ブラウン英首相と電話会談し、12月にコペンハーゲンで開かれる気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の成功には、温室効果ガスの主要排出国である米中両国の関与が必要との認識で一致した。

 ブラウン首相は「COP15では新たな枠組みで野心的な合意を目指すべきだ。欧州連合(EU)もできる限りのことをしたい」と強調。鳩山首相は「日本も意欲的な目標を目指したい特に中国の関与が重要だと指摘した。ブラウン首相は早期の訪英を要請。鳩山首相は前向きに応じる考えを示した
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091124/plc0911242310029-n1.htm

                  

鳩山首相はここでも「特に中国の関与が重要だ」と言っている。それならそれで中国に、もっと強く削減を迫るべきなのである。更には、先進国とか途上国と言った仕分けでは、CO2は削減できないと思わなければならない。現にCOP15では盛んにその事でもめているではないか。だから、CO2の排出量の多い国がより高い削減目標を掲げられるように、仕組まなければならない。そのために「鳩山イニシアチブ」は使わなければならない、と小生は思うのであるが、この「鳩山イニシアチブ」は当ブログ11/20,NO.23に「鳩山演説」、そしてその解説を11/23、NO.24に載せている。
(続く)