しかしながらよく考えてみると小生の考え方では、1780年には1℃も温度が低下
したとしているが、本当にそんなことがあったのか、はなはだ疑問でもある。しか
しこの論文では1850年頃までは小氷河期であり、世界中が寒くて約1℃低かっ
たと言っているので、まんざら間違いでも無いかもしれない。しかしこの直線の
式は温度上昇の傾向が変わるまでのもので、傾向が大きく変わるような場合の
このように変化を求めることには、単純な計算式では表せないのであろう。もっ
と高等な数学を駆使しないと表現できないものであろう。たまたまある期間の温
度をみて、その変化の割合を見るとこんなことになるので、温度変化の傾向の
変わらない様な期間の過去、未来に延長してみるとこんなことが言える、と言うこ
となのだろう。数学おんちな小生が講釈をたれる場合ではないが、IPCCの推論
の方がめちゃくちゃな論法のように思える。これはあくまでも小生の偏見と独断
によるものであるので、赤祖父博士には何の関係のないことであるこもお断りし
ておく。
前回のこのブログでは、気温のアップダウンは50~60年周期で繰り返しながら、
右肩上がりで緩やかに上昇していると述べている。
ここでは、実は2つの周期の事を述べている。
一つは50~60年周期で、これは前回のブログの冒頭で1880年から2000年の間
の温度の山と谷の年の温度変化を記載しておいたが、その山と山の間隔が丁
度それに該当する。谷と谷の間隔も同様だ。丁度50~60年程度なのだ。
二つめは、明確には示してはいないが「右肩上がりで緩やかに上昇している」
と言う事である。この傾向が続く限りは先に示した直線の式が適用できるのでは
ないか、と思えるのであるが、この大きなうねりが極大期に達して下降に向かう
と当然のことながら適用は出来ない。この大きな周期を赤祖父博士は次のよう
に表現している。
「地球がその誕生以来、さまざまな自然の気候変動を繰り返してきた事は、小学
生でも知っている。紀元1000年以降の大きな気候変動は、1400年頃から始ま
り1800~1850年ごろまで続いた小氷河期である。」
この400~500年周期(と言わせてもらうが、この表現では0から下降し極小となり
今度は上昇して0となるまでの期間なので、その2倍が実際の周期か?1000年
周期)が、二つ目の周期となろう。従って現在は、下向きの山(∪)が終わり、上向
きの山(∩)の期間に入っているのではないかと推定される。その上向きの山は
現在、200年が過ぎている(1800→2009年)。すると丁度現在が山の頂点の頃
となり、これからは気温の上昇幅は減少してゆく。即ち大きな山の下降局面に
入っていることになる。しかしこれは一つ目の周期における気温の上昇幅が減
少し、減少幅が拡大してゆく事を意味する。そしてやがてはゼロ地点を通過して
しまい、地球は寒冷化に向かうのではないかと思われる。寒冷化(0地点を下向
きに交差する時期)が始まる時は、従って後200年後の2200年前後の事となる、
と推定できる。そして地球はまた小氷河期に入るのではないだろうか。だから、
腰だめに言えば1400年頃から2200年頃までが一周期となるのである。
事実博士は、2008年の気温は2000年の気温と同じと記録されている。即ち温
度変化がなかったゼロだと言う。これは小さな周期の極大期を過ぎつつある事
を示す。そして徐々にこの上向きの(直線的な)温度上昇は、なくなり小さな周期
の下降局面が大きくなり、すなわち大きな周期のネガティブ局面(下降)に入り、
小さな周期の温度上昇も緩やかとなり、やがては大きな周期のゼロ地点を通過
し温度上昇ゼロとなりマイナスに転じてゆく。この年がやや当てずっぽうにはな
るが、2200年頃であろう、と言う事なのである。
簡単に言うと、大きな周期(谷側∪と∩山側)は約千年程度で、その谷・山に
曲線に沿って小さな50~60年周期の温度の上下が繰り返されてゆく、と言っ
た温度変化が存在すると言うことではないか、と言ったところと理解できる。現在
はたまたま小さい周期の極大期であると同時に、大きな周期の極大期でもあろ
う。だから1975年から2000年までの温度上昇はポジティブ側に振れていたので
はないか、それをIPCCはスーパーコンピューターでCO2だけが温暖化の原因と
プログラムを組んで、計算させた結果を発表したと言うあまりにも意図的なもの
であった、と言っている。
(続く)