番外編・プリウス急加速問題(4)

上記の記事にもそんな様な内容の記述があるが、将に米国はトヨタを本気で潰しに掛って

きている、と思わなくてはならない。もしもトヨタが潰れなくても、落ちぶれてしまったとしたら、

日本経済は低迷どころか潰れてしまうかもしれない。と鳩山も心配しなければならない筈だ。

しかし鳩山にそれを言っても無理と言うもの。経産相直嶋正行は、トヨタ出身者としても、

もっと日本経済の先行きを心配しなくてはならない立場だ。しかしそんな気はさらさらない。

なんと言っても国の先頭に立って米国政府にプレッシャーをかけなくてはならない立場では

ないかな。こいつは「ハル・ノート」なんぞは一向に知らないのであろう。全くの勉強不足、

米国は自国の国益にそぐわないと思えば、同盟国をも裏切る可能性がある国である。そ

れを豊田章男社長を呼びつけておいて(かどうかは知らないが)、「日本経済への悪影響が

心配だ」なんぞとは、言ってもらいたくないものだ。そんな事は小学生でもいえる言葉である。

どうせ言うならば、「トヨタとして、米国に対して日本政府がお手伝いできる事は何か。」など

とは言えないものかね。お世辞でもよいからそう言ってもらえれば、豊田章男社長としても

頑張り甲斐があると言うものではないかな。豊田章男社長としても返事に困ったのではな

いかと思うよ。心の内では、「そんな事、言われなくても分かっているワイ」、と呟いていた事

であろう。心中お察しします。

   

p16「日本経済に悪影響」 経産相トヨタ社長に懸念伝える
2010.3.8 20:27  このニュースのトピックス:自動車産業

(Photo)直嶋正行経済産業相(左)と面会する豊田章男トヨタ自動車社長

 トヨタ自動車豊田章男社長は8日、大規模リコール(回収・無償修理)問題で経済産業

省を訪問し、直嶋正行経済産業相と会談した。豊田社長は「一日も早く信頼を取り戻した

い」との決意を表明。これに対し、直嶋経産相は「自動車は安全性と品質が最も重要なの

で、リーダーシップを発揮し真摯に対応してほしい」と、全社一丸の品質改善を要請した。

 豊田社長は、品質向上に向け、地域単位の会議を発足させたことなどを報告。直嶋経産

相はトヨタの対応に一定の評価を示した上で、さらなる経営努力を求めた。

 また直嶋経産相トヨタの米国での販売が落ち込んでいることに関連し、「部品関係企業

を含め回復途上にある日本経済に影響に及ぼすのではないかという懸念がある」と指摘。

「状況を注意深く見ていきたい」と述べた。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100308/biz1003082028017-n1.htm

  
全く直嶋も、鳩山に似てのほほんとしている。アホなのであろう。

トヨタは現在、カリフォルニア州フレモント市にあるGMとの合弁工場のヌーミー NUMMI

(New United Motor Manufacturing Incorporated)をこの4月1日に閉鎖しようと

している。

これもトヨタから言い出した話ではない。GMが破綻し新GMがヌーミーを継承せず、GM・ト

ヨタの合弁が解消されてしまい、トヨタ一社ではヌーミーを経営する事が出来なくなったから

である。トヨタトヨタで、即断で撤退を表明すればよかったものを「一寸考える」などと、気

を引くような事をやったのがいけない。ヌーミーには労働組合がありUAWに加入している。

そのUAWは「ヌーミーを存続せよ」とわざわざトヨタまで乗り込んできている。乗り込んでき

てもトヨタとしては、「はい、そうですか。」と返事が出来る状態ではない。GMと一緒にすっ

ぱりと「やめる」と言っておけば、余分な金まで払う事はなかった。220億円ですよ。

  

p17UAWがトヨタ訪問 米工場閉鎖の撤回を主張
2010.3.9 11:23  このニュースのトピックス:労働・雇用

 全米自動車労働組合(UAW)のボブ・キング副委員長は9日、トヨタ自動車が閉鎖を予定

している米カリフォルニア州の工場「NUMMI(ヌーミー)」の存続を求め、トヨタ本社を訪れ

た。

 愛知県豊田市の本社で新美篤志副社長と面会し、ヌーミー閉鎖は地元の雇用情勢に大

きな影響があると反対。トヨタは「4月1日で生産を停止するという予定に変更はない」として

いる。

 UAWは豊田章男社長との面会を求めていたが、かなわなかった。ヌーミーはトヨタと米

ゼネラル・モーターズ(GM)の合弁工場として1984年に操業開始。経営破綻(はたん)した

GMが撤退を決めたことから、トヨタも単独で採算を取るのは難しいと判断し、昨年8月に

閉鎖を決めた。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100309/biz1003091124008-n1.htm

  
p14トヨタ、米工場閉鎖で220億円拠出 従業員に特別手当
2010.3.4 09:21  このニュースのトピックス:食中毒

 トヨタ自動車は3日、閉鎖が決まっている米カリフォルニア州の合弁工場「NUMMI(ヌーミ

ー)」について、退職する従業員の支援のために2億5千万ドル(約220億円)を拠出する、

と発表した。NUMMIは拠出金を従業員の特別手当の支払いに充てる。


 トヨタはこれまで3月末としてきた工場閉鎖の期日を4月1日に変更した。生産スケジュー

ルを精査した結果、操業を1日延長することになったとしている。


 NUMMIはトヨタと米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が折半出資で設立、1984

年に操業を始めた。トヨタの「カローラ」やGMの「ポンティアック・バイブ」といった小型車を

生産してきたが、昨年6月に経営破綻(はたん)し米政府の管理下で再建を進めるGMが8

月に生産を打ち切った。トヨタは単独での操業継続は困難と判断し、清算を決めた。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100304/biz1003040922004-n1.htm

  

そんなところへ金を捨てるくらいなら、リコール費用の足しにでもしたほうがよっぽど役に立

つ。リコール費用は5千億円ほどと見積もられているから、220億円なんて問題でないと思

われるかも知れないが、それが問題である。いつまでもそんなに金持ちぶっていると、本当

に潰れてしまうよ。何せ、現在は年間数千億円もの赤字になっているからね。

  

p19トヨタ リコール費用4500億円 米紙報道
2010.3.10 12:31  このニュースのトピックス:リコール

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は9日、東京発の記事で、トヨタ自動車によ

る大規模リコール(無料の回収・修理)に要する関連費用が2011年までに全世界で計50

億ドル(約4500億円)に上る見通しだと報じた。アナリストの予測として伝えた。

 修理などの経費に加え、訴訟対策、顧客離れを食い止めるためローン金利をゼロにする

販促キャンペーンなどの費用がかさむためという。

 関連費用も含めたリコール問題の影響について、日本のアナリストではJPモルガン証券

が5千億円、ドイツ銀行は2900億円とそれぞれ見積もっているという。一方で、同紙は「ト

ヨタには、(経営上の)打撃を吸
収するクッション(内部留保)が十分あり、資金調達のリス

はない」とも指摘した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100310/biz1003101232012-n1.htm

   

近年のトヨタには、昔の真摯(熱心で正直なこと)の気性が失せている様に見受けられる。ト

ヨタの内情は分からないが、愚直さを持ち合わせていれば、こんなリコール隠しなどと言わ

れる様な事態にはならなかったのではないか。否、速やかにリコール手続きを実施する事

と共に、リコールになる原因そのものを手早く見つけて潰していたのではないか。なぜなぜ

を3回でなく、5回繰り返せと言われていると言う。5回繰り返せば、不具合の真因にたどり

つくと言う。そしてその真因を除去し、更に二度と起こらないように手順や要領書を変え、仕

組みをも作り直す。そして更に横展開(水平展開)と言って、同種の業務・作業、たとえば他

部署・他工場にもその再発防止の仕組みを組み込む。そしてそれが有効に機能している

か、実施状況を確認して必要なら見直す。これがいわゆる「再発防止対策」、「改善」と言う

ものである。「QC」とか「TQC」に関する書籍には、トヨタの改善手法がよく解説されていた。

果たして今のトヨタにはこのような「愚直さ」(決められた事はきちんと守り、不具合があれ

ば再発防止をまじめに実施する。)が存在していたのであろうか。これらの仕組みの全体を

トヨタ生産方式」と呼ばれているが、次のニュースを見る限りにおいては、それにも疑問が

感じられる。
(続く)