番外編・プリウス急加速問題(12)

3月10日付けのFinancial Advisory.comを次のように引用している。

   
{やくざのような労組のメーカーが何年も暴騰価格でオンボロ車を生産して

いる一方で、トヨタの役員らが自分たちの車に関する問題について証言す

るために米議会にまで行進させられているのはジョークである。}

       
{(GMクライスラーは)そのまま倒産させるべきだったのに、彼らこそ救済

された理由について、議会で証言すべきだった。もし倒産させていれば、

トヨタのような優良企業が生産するもっとはるかに質がいい車を得ることが

できるからだ。今度GM、フォード、クライスラーが質の悪い車を世に出し

て、リコールが行われたら何が起きるか見るのも楽しみだ。その時に今トヨ

タが呼ばれている公聴会が、政治的資本を得ようとする政治家の集まりが

営むkangaroo court(吊るし上げ裁判)であったことが分かるだろう。}

     
だから選挙目当てだとも言ったのである。そして小生も見ていたのだが、CNN

の著名なブロードキャスターラリー・キングが、2/24放送の番組で豊田章男

長にインタビューしていた。その際の放送を3月に何回も再放送していたと言う

が、そこには「トヨタは間違っていた」と言うメッセージを米国中に植えつける意図

があったとも、この論文は言っている。小生は4月始めにワシントンに行く機会

があったが、ワシントンで走っている車には、トヨタやレクサスが非常に多かった。

目勘定で40%近くが同ブランド車であったと言っても過言ではないような状況に

見えた。そして例のES350も沢山見かけた。黒塗りの見栄えがするものが多

かった。

  
トヨタも必死である。意図して急加速が起きるがごとく細工した放送をしたABC

テレビに対して、放送取り消しを要求している。当然である。

        

p28トヨタ、ABCに放送取り消しを要求

2010年 3月 19日  11:06 JST

 トヨタ自動車は、米ABCテレビが2月、トヨタ車の電子制御装置がどのように突

然の加速をもたらすかについて報じた「無責任な放送」について取り消しと公式

の謝罪をABCに要求した。


 同社は3月11日付のデービッド・ウェスティンABCニューズ社長にあてた書簡

で、同社製車の「危険で制御のきかない加速という誤った印象を視聴者に伝え

るために制作した」リポートの中でABCがトヨタアバロン」のシーンを「でっち上

げた」としている。ウォール・ストリート・ジャーナルが書簡のコピーを入手した。


 トヨタの法律顧問クリストファー・レイノルズ氏はこの書簡の中で、「遺憾ながら

ABCは2月22日の放送で、社会全体への利益よりも恐怖を利用することを選択

した」と指摘した。


 ABCの広報担当者、ジェフリー・シュナイダー氏はこの書簡を受け取ったことを

確認。「弁護士がこれを検討中だ。われわれはトヨタに返答する」と述べた。


 2月22日の放送でABCは、南イリノイ大学のデービッド・ギルバート教授の発

言を引用。教授はこの中で、アクセルペダルの信号をエンジンコンピューターに

伝えるワイヤの中でショートさせれば急加速させることができるとし、このような

方法では車の診断システムはショートに気づかないと述べた。


 トヨタは、ABCは車の運転中にタコメーターがエンジンの安全限界に近い6000

回転以上に跳ね上がる映像で「劇的なシーンをでっち上げた」とし、車は実際に

は止
まっていたと指摘した。


 ABCはサイト上にこのビデオを載せていたが、その後これを車が動いていると

きに撮影したとみられる別のビデオと差し替えた。このビデオではタコメーター

6000回転には届いていなかった。ABCは、サイトでのビデオの差し替えを認め、

ギルバート教授による複数の実演を録画したが、エンジン回転の急上昇はどれ

も「同じ程度だった」と述べた。

トヨタ・リコール問題」の関連記事はこちら>>http://jp.wsj.com/ed/toyota/
記者: Kate Linebaugh and Shira Ovide 

http://jp.wsj.com/Japan/Companies/node_43327

     

なおこの大野和基氏の論文は、msn産経ニュースでも紹介されている。

   
p35【異論暴論】正論5月号 バッシングの黒幕は誰だ

2010.3.30 08:47  このニュースのトピックス:米国


トヨタは本当に過ちを犯したのか

 トヨタ自動車の大量リコール問題をめぐり、トヨタへのバッシング報道をあおる

米国の“黒幕”の存在について、正論5月号で国際ジャーナリストの大野和基氏

が克明にリポートしている。日本のメディアがほとんど報じないような衝撃の内容

も含まれており、注目を集めそうだ。


 このリポートは、米国の専門家らへのインタビュー取材などを通じて分析した

もの。トヨタ車のトラブルで事故が起こったというバッシング報道のほとんどが、

運転手側の過失などが原因であったことを指摘した上で、米メディアにトヨタ

判の情報をリークする人物がおり、その人物のもとに、トヨタに対して集団訴訟を

起こす弁護士たちから資金が流れている実態を明らかにしている。


 「集団訴訟で莫大(ばくだい)な賠償金を勝ち取るためのメディア作戦が奏功し

ているとも言える」と大野氏。この問題では米テレビの映像操作も明らかになっ

たが、日本企業の窮地にもかかわらず、いまだに“我関せず”の態度を取り続け

る鳩山政権の無策ぶりにも批判が集まりそうだ。(川瀬弘至)

http://sankei.jp.msn.com/world/america/100330/amr1003300853001-n1.htm
(続く)