番外編・プリウス急加速問題(82)

さて、電気自動車に関しては、面白い記事が載っていた。日本、米国、欧州、中

国の四地域での、消費者の意識にはかなりの違いが存在する、と言う。日本の

消費者はEVに積極的かというと、この四地域では、最も積極的でないのだ。日

本人は、電気自動車には最も消極的らしい。電気自動車の特性に、精通してい

るからなのか。ある意味知れば知るほど、EVには、小生も、積極的にはなれ

ない。夏場になれば、その意味をいやと言うほど、知らされることになろう。なん

と言っても日本の夏は、高温多湿この上ない。エアコンが、今の豊かな時代に

は、必需品なのだから、電気自動車エアコンを利かせて走れば、すぐにで

も?バッテリーは干上がってしまうであろう。だからトヨタも今一歩腰が引けてい

るのであろうか。それに対して、中国では5割もの人が電気自動車に期待してい

ると言う。


それならそれで、トヨタもそこそこの電気自動車を作って輸出したらどうかとも思

うよ。そこそこの、と言うのは、適当な大きさのバッテリーを積んで、適当な距離

を走ればよいと割り切って、相当コストを落とす、品質は高級さなどは必要ないと

これまた割り切り、故障さえしなければよいくらいに考えれば、かなりリーズナブ

ルな電気自動車を出せるのではないか、例えばダイハツの軽自動車などを

使って。ある意味中国に電気自動車ならぬEVの足がかりを作っておくことは、

将来的には必要なことなのである。中国での現在の電気自動車は、多分に

駄履き
的な使われ方なのであろう。それにマッチすれば、今はよいのである。だ

から消費地は、多分農村地帯なのであろう。もちろん都市部には本格的なEVが

必要となるであろうが。

  

Asia Challenge
EVに積極的な消費者は中国、日本は最も消極的、デロイトトーマツが調査

2011/04/19 18:13
清水 直茂=日経Automotive Technology

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図1 日本が最も消極的な結果となった
[クリックすると拡大した画像が開きます]

 デロイト トーマツ コンサルティングは2011年4月19日、電気自動車(EV)

対する消費者の意識調査の結果を報告した。中国と米国、欧州、日本の一部

の結果を公表し、EVに対して中国の消費者が最も積極的で、日本が最も消極

という結果になった。例えば1年以内にEVを購入またはリースする可能性が

高い消費者の割合は中国で50%と高く、日本ではわずか4%にとどまった(図1)。


 調査は2010年11月から2011年3月にかけてインターネットで実施し、中国

で1163名、米国で1007名、欧州(7カ国)で4760名、日本で2075名の一般消費

者を対象にした。項目は大きく四つあり、(1)消費者セグメント分析、(2)車両

価格意
識、(3)充電時間意識、(4)実際の平均走行距離、である。(1)のセグ

メント分析では、EVの購入に関心が高い消費者の割合を調べた。1年以内に購

入またはリースしそうな消費者の割合が中国で50%、米国で12%、欧州

で16%、日本で4%
となった。


 (2)の車両価格意識では、同クラスのガソリン車と比べた場合に、EVに対して

どの程度の追加コストを支払うのかを調べた。最も価格にシビアなのが日本で

ある。ガソリン車と同等またはそれ以下の価格を望む消費者の割合は日本

で63%と最も高かった。その他の地域は51~57%である。


 (3)の充電時間意識では、EVの充電時間がどの程度であれば購入やリース

を検討するのかを調べ、日本の消費者が最も短い時間を希望するという結果と

なった。満充電までに2時間以内を希望する割合が最も高いのが日本の81%で

ある。次いで欧州の67%、米国の60%、中国の55%となった。(4)の平均走行

距離は、日本の消費者が最も短かった。平日の平均走行距離が80km未満

消費者の割合は、日本で94%、欧州で80%、米国で79%、中国で77%である。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110419/191236/

   

また日産は、EVのリーフレーシングカーを、NYモーターショーに出品して

いる。NISMOが手がけたと言うが、レース場では20分しか走れないと言う。だ

からあくまでもそんな車も作れる、と言ったところか。最高速度も149km/h だ

と言う。そんなに速くはない。しかしなんと言ってもリーフは、世界で唯一と言って

よいほどのEVだ。これからも進化を続けて行くであろう。

(続く)