世の中、何だこれ!(WBC敗退、44)

阿部3度好機凡退!代表引退示唆/WBC
日刊スポーツ, 2013年3月19日 7:12更新
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日刊スポーツ 
<WBC:日本1-3プエルトリコ>◇17日(日本時間18日)◇準決勝◇米サンフランシスコAT&Tパーク      

主将で4番・捕手、侍ジャパンの大黒柱、阿部慎之助捕手(33)が、悔しさをにじませた。

1次ラウンド前に右膝を負傷しながら、先頭に立ってチームを引っ張ってきた。4回2死二塁

6回2死三塁8回2死二塁好機に凡退したが、阿部の存在なくして侍ジャパンの結束は

なかった。「僕はもう出ないと思うが陰ながら応援したい」。今大会限りでの“代表引退”も示

唆し、新たな侍の台頭を願った。


カメラの前に立った阿部は、吐き出すように第一声を発した。「いやー、もう悔しかったで

」。敗れた悔しさはもちろんだが、重責を終えた脱力感も交錯するようだった。「全員が精

いっぱいやったんで、悔いはないです。必死にやった結果ですから」と言葉をつなげたが、

胸に込み上げてきたのは別れの寂しさだった。


阿部 勝つごとに言葉では言い表せない、いい空気になってきた。そういう意味で、いいチ

ームになった。終わってしまうのが残念です。

仲間のお膳立てに、結果では応えられなかった。1点を追う4回2死二塁はボテボテの投

ゴロ。内川が三塁打を放ち、迎えた6回2死三塁では空振り三振に倒れた。8回は重盗失

敗後、1発出れば同点の2死二塁の好機だったが二ゴロ。3度、得点圏に走者を置いたが

快音を響かせることはできなかった。くしくも“阿部のチーム”を象徴するような結果だった。

連覇は途切れたが、チームに一体感を運んできたのは阿部だった。主将、正捕手、4番。

足のわらじ」にもチームを第一に考え、行動で示してきた。8日の2次ラウンド台湾戦

で、ダイビングキャッチで背中に違和感を覚えた牧田に行きつけの病院を紹介。予約を

取った上で、移動の手段がタクシーだと知ると、自身が移動に使う運転手付きのマイカーを

用意した。


ウオーミングアップでは先頭を走った。阿部の姿に、巨人のチームメートも覚悟を決めた。

宮崎合宿での夕食時、内海は坂本、山口、沢村ら、集まったメンバーを前に誓いを立て

た。「阿部さんがあんなに頑張ってる。巨人の主将であり、侍ジャパンの主将。阿部さんの

顔に泥を塗るわけにはいかへん」。


強烈なキャプテンシーを発揮する中、家族との時間がやすらぎだった。宮崎キャンプ初の

休養日。家族5人で、チーム宿舎横の「こどもの国」に足を運んだ。夕食は家族5人でいき

つけのとんかつ店へ。長女の真子ちゃん(4)から似顔絵付きの直筆の手紙を受け取っ

た。「きょうはパパにあいます。パパはやきゅうをしています」。プレゼントされた手紙を手に

「こんなのもらったら涙が出ちゃうよ」と抱きしめた。


大黒柱として、最後の願いは新たな侍たちの台頭だった。「将来に向け、どんどん若い選手

が出てきてほしいですし、そうすればレベルアップしていける」と呼び掛けた。次回のWBC

は4年後
、自身は37歳を迎える。「次は僕はないと思います。陰ながら、応援していきたい

と思います」と穏やかな表情で話した。そして、こう締めた。「みんなで胸を張って、帰りたい

です」。【久保賢吾】

http://sports.jp.msn.com/j-baseball/%e9%98%bf%e9%83%a8%ef%bc%93%e5%ba%a6%e5%a5%bd%e6%a9%9f%e5%87%a1%e9%80%80%ef%bc%81%e4%bb%a3%e8%a1%a8%e5%bc%95%e9%80%80%e7%a4%ba%e5%94%86%ef%bc%8f%ef%bd%97%ef%bd%82%ef%bd%83-1

 

しかし3/12の2次ラウンドのオランダ戦では、阿部慎之介は1イニング2発のホームランを

放っている。その前の3/10のオランダ戦では3安打猛打賞だ。オランダ戦でのこの猛打の

活躍が阿部の頭にはあったのでは。そうであってもプエルト・リコのバッテリーに対応して行く

ことが、求められていた筈なのだが、そのためそれが出来なかった

 


侍1位突破で米へ!主砲阿部2発/WBC
2013年3月13日(水)08:03

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(日刊スポーツ) 
<WBC:日本10-6オランダ>◇12日◇2次ラウンド1組◇東京ドーム

 1位突破弾だ。アメリカへ行って来ます弾だ。侍ジャパン阿部慎之助捕手(33)の大会

史上初という1イニング2発の離れ業で、オランダを下して2次ラウンド1組を1位で突破し

た。1点を追う2回、先頭で右翼席に今大会初アーチとなる同点ソロ。4点を追加して回って

きた2死一、三塁では右翼席最前列に3ランで試合を決めた。17日(日本時間18日)に米

サンフランシスコで行われる準決勝で2組2位と対戦する。


 スランプの壁を、豪快に打ち破った。1点を追う2回。先頭の阿部は、高めの直球を力強

いスイングで引っ張った。同点ソロが弾丸ライナーで右翼席中段に吸い込まれた。日本の

ファンが、待ちに待った、主砲のWBC初アーチ。本人にとっても昨年9月25日の広島戦

以来、168日ぶり快音だった。忘れかけていた感触に「本当に久しぶり。気持ち良かった」

と、満面の笑みを浮かべた。


 4番のバットに宿る、目に見えない力を示す1発でもあった。阿部のひと振りで、ベンチの

雰囲気はガラリと変わった。この回、打者一巡の猛攻。2死一、三塁で再び打席が回ってく

ると、体勢を崩されながらも低めのカーブをすくい上げた。右翼最前列に飛び込む3ラン

で、計8点のビッグイニングを締めくくり「1イニング2本塁打は初めて」と目を丸くして喜んだ。

 「4番は不動」と公言する山本監督の期待を裏切り続けた。主将であり、正捕手でもあ

る。「本当にしんどいです」。気持ちは空回りするばかりで、セの2冠に輝いた打撃フォーム

はバラバラになった。宮崎合宿から調子は上がらず、福岡ラウンドは無安打。昨季の映像

を見て頭にイメージを植え付けても、効果はなかった。「間合いが取れない。正直、混乱して

ます」。球場ではあえて明るく振る舞ったが、監督やチームメートがいないところでは、いつ

もため息が漏れた。


 復調のきっかけは8日の台湾戦。9回2死から起死回生の同点打を放ったベテラン井端

の姿
に、心を打たれた。右膝を痛めた時、真っ先にホテルの自室まで様子を見に来てくれ

たのも井端だった。いつもさりげなく陰から見守ってくれる。「僕だけの力でチームはまとま

らない。井端さんなど年上の先輩たちがサポートしてくれているおかげ」。台湾との死闘を

機に、肩の重しが消えた。10日のオランダ戦で3安打猛打賞。確かな手応えをつかみ、こ

の日を迎えた。


 決戦の舞台は、米サンフランシスコの「AT&Tパーク」へと移る。海からの強い向かい風

が特徴で、打者不利の球場として知られる。ただ、右翼が約94メートルと左翼より約10メー

トル短い。右翼場外の海まで届く「スプラッシュ・ヒット」が全盛期のバリー・ボンズの代名詞

だったように、左打者にはチャンスがある。渡米直前、長い眠りから目覚めた主砲は、高ら

かに3連覇を宣言した。


 阿部 とにかく一丸となって優勝を目指す。浩二さんを絶対に男にしたい。


 「ニッポン=スモールベースボール」と思い込んでいるチームはきっと、痛い目に遭う。

侍ジャパンには、パワーで世界と渡り合える4番がいる。【広瀬雷太】よ

http://news.goo.ne.jp/article/nikkansports/sports/p-bb-tp0-130313-0008.html

 

パワーで世界と渡り合える4番がいる、は褒めすぎだ。だから準決勝のプエルト・リコ戦でも

気張っていた筈だ。そして幾分かは大振りになったかもしれない。これも主将、正捕手、

4番打者と言う三役の重みに耐えかねた焦りではなかったか。

(続く)