東京五輪2020と尖閣諸島(1)

2013.9.16(月)13:35配信の毎日新聞のニュースによると、北京市の人民対外友好協会の

会長たる人物(趙家き)が、東京五輪2020に対して「東京都への協力の一環として、北京

五輪(08年)
の経験を共有する場を設けてもよい」と語ったそうだ。更に 趙会長は東京開

催について「とてもうれしく、(都の)皆さんをお祝いする」と表明したそうな。

1979年より東京都と北京市は姉妹友好都市関係にあるという。そしてこの記事では、北京

市の最高指導部のこの発言は、国レベルでの関係修復へのシグナルではないか、とも

言っている。

 

北京市幹部>東京と関係改善意欲 単独インタビュー
毎日新聞 9月16日(月)13時35分配信
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北京市人民対外友好協会の趙家騏会長=2013年9月15日午前、北京市内で工藤哲撮影

 【北京・工藤哲】北京市の最高指導部を構成する一人で、対外交流部門の責任者である

趙家騏(ちょうかき)市人民対外友好協会会長が15日、毎日新聞の単独インタビューに応

じた。2020年の五輪・パラリンピック開催が決まった友好都市の東京都に祝意を表すとと

もに「関係を継続し、絶えず発展させていきたい」と述べ、石原慎太郎知事時代の沖縄県

尖閣諸島購入計画で冷え込んだ首都間の関係改善に意欲を示した。北京市の最高指導

部の積極発言は、国レベルでの関係修復に向けたシグナルと言えそうだ。


 協会は、11月14日に北京で開く都市建設に関する国際会議に、都の副知事経験者を招

く方向で調整している。協会幹部は「東京都への協力の一環として北京五輪(08年)

経験を共有する場を設けてもよい
」と語っており、五輪・パラリンピック開催決定を契機に、

最小限にとどめてきた往来を活発化させる意向だ。


 趙会長は東京開催について「とてもうれしく、(都の)皆さんをお祝いする」と表明。また

「私はここ2年日本に行くことができていない。知事が代わったことは知っているが、新しい

方はまだよく存じ上げていない」と述べ、都合の良い時期に猪瀬直樹知事と会談し、協力

可能な分野について意見交換する用意があることを明らかにした。都は美濃部亮吉知事

時代の1979年から北京市と姉妹友好都市関係を続けている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130916-00000020-mai-int

 

この関係修復へのシグナルと見るには、いささかと言うよりもそれ以上に無理があるのでは

ないかと感ずる。これは中国一流の騙しの一種であり、決して心から関係修復を願っての

ものではない。関係修復を中国が心から考えているのであれば、黙って無人機尖閣諸島

周辺に飛ばしてくるはずが無い。しかも大型爆撃機複数の軍艦まで、日本の南西諸島

の沖縄(久米島)と 宮古島の間を行き来させて、日本を挑発しているからである。中国側

どんな下心があるのか、政治的に検討しておく必要があろう。

 

 

尖閣北東に無人機 中国か、空自機が緊急発進 日本の防空識別圏に入る
2013.9.9 16:35 [尖閣諸島問題]
M0015138872
9日午前、尖閣諸島の北東で飛行が確認された中国機とみられる無人機(航空自衛隊撮影)

 防衛省統合幕僚監部は9日、尖閣諸島沖縄県石垣市)北東の公海上空で同日午前、無

人機とみられる航空機が数時間にわたり飛行したと発表した。機体は日本が設定している

防空識別圏に入ったため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応、領

空侵犯はなかった。同省は「国籍不明」としているが、中国機とみられる。

 同省が無人機の飛行を目視で確認し、緊急発進で対応したとして公表するのは初めて。

機体は尖閣魚釣島から北東約200キロ付近で徘徊(はいかい)するような飛行をした後、

北西へ引き返した。

 小野寺五典(いつのり)防衛相は札幌市内で記者団に対し、「特異な事例だ」と指摘。菅

義偉(よしひで)官房長官は記者会見で「わが国の領土、領海、領空を守る観点から厳正

な警戒態勢
を敷いていきたい」と強調した。中国外務省の洪磊報道官は記者会見で「(そう

した)事態を把握していない」と述べた。

 一方、8日午前には中国軍H6爆撃機2機沖縄本島宮古島間の公海上空を往復

飛行した。中国軍機の南西諸島通過は7月にY8早期警戒機が同空域を通過して以来。中

国防省は「今後も計画に従い、この種類の定例訓練を行う」との談話を発表した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130909/plc13090916380002-n1.htm

 

日本政府を初め東京都も、この北京市の趙会長は東京開催について「とてもうれしく、

(都の)皆さんをお祝いする
」との表明何ぞに騙されてはいけない。どんな下心が隠されて

いるか判ったものではない、と心得ておく必要がある。

だから「北京五輪の経験を共有する場を設けてもよい」などという話には、こちらからは積

極的にアプローチしてはいけない。北京市から問いかけがあれば、「無人機がその協力の

一種とも思えない
が出したければ、どうぞその経験とやらを出してください。
」とだけ言って

おけばよい。


ちなみにこの中国無人機は、過去にも尖閣諸島周辺で飛行が確認されていると言う。しか

も攻撃力もあるという。恐ろしいことだ。日本政府は無人機による領空侵犯があれば、しっ

かりとした対応をとるべきである。しっかりとした対応とは、打ち落とすことである。毅然とし

た態度を望む。


これこそ中国の策略で、「協力を呼びかけているのに、武力攻撃で答えてきた」と、プロパガ

ンダされるに決まっている。日本政府も、「もし無人機が尖閣の領空侵犯した場合には、打

ち落とすぞ
」と伝えておく必要がある。

(続く)