【朱建栄教授拘束・逮捕へ】
「知らない」「分からない」在日中国人、一様に口重く
2013.9.11 12:17 [日中関係]
朱建栄・東洋学園大教授
7/17より訪中し7/22頃日本に戻る予定だった。
7月から消息を絶っている中国人学者の朱建栄・東洋学園大教授(56)が、情報漏洩(ろ
うえい)容疑で中国国家安全省の警察から取り調べを受けていることが判明した10日、在
日中国人関係者は一様に「分からない」「知らない」と口をそろえた。
「この事件自体知らないので何も言いようがない」。神奈川県内で貿易業に携わる中国人
の男性はそう言うと固く口を閉ざした。
在日中国人向け新聞の広告代理店「ビジネスクイック」の雨宮智広さん(38)は「在日中
国人は、この話題に触れたがらない。中国人同士では分からないが、少なくとも日本人の
前では話さない」という。
取材に応じた多くの在日中国人が言葉を濁す中、関西地方に住む在日中国人の男性
は「朱氏がもともとどういう人だったのか、なぜ拘束されたのか知りたい」と話した。
首都圏で中国語教室を開設し、日中友好活動に携わってきた50代の女性は「中国は一
党独裁。中国共産党が面白くないと思う人は身柄を拘束してしまおうと、強引なところがあ
るのでは。これではうかつに中国に行けない」と嘆く。
東洋学園大広報室の担当者は「今のところ、先生の家族から、確度の高い情報は入って
いない」としながらも、「先生は、中国の立場で中国という国を日本人に説明し、日中の相
互理解に尽力されていた。信じられない」と衝撃を隠せない様子だった。
朱氏が担当していた授業は一部休講にせざるを得ない状況という。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130911/crm13091112210004-n1.htm
一部には、尖閣諸島に関する氏の発言が、中国共産党の気に入らなかったのではない
か、と言われているが、まあそんなことであろう。
と言うことは、中国としては、尖閣諸島に関して次の攻勢を計画しているのではないか、と
疑ってみる必要がある。日本政府もただ、腕をこまねいている訳にはいかないぞ。爆撃機
を飛ばしてきたり、無人機で挑発してみたり、何を考えているのであろうか。
ただ、習近平は、ネット対策に躍起になっているようだ。国内の不満分子を根こそぎとっ捕
まえようともしている。習近平も自身の体制批判には、頭にきているのであろう。何かとご
苦労なことです。と言うことは、習近平の政治基盤もそれほど強くは無い、ということでしょう。
中国:「ネット社会派」次々拘束 体制批判封じか 人権家支援の著名企業家も
毎日新聞 2013年09月15日 東京朝刊
【上海・隅俊之】中国で過激な体制批判は控えながら、法治や市民の権利実現などを訴える
「新公民運動」を支援してきた著名な企業家、王功権(おうこうけん)氏(51)が13日、公共
秩序を乱した容疑で北京の公安当局に拘束された。同氏と親しい人権活動家が明らかに
した。中国では人権活動家らの運動を支持する企業家らにまで取り締まりの動きが強まっ
ており、ネット上では強い反発の声が出ている。
王氏は13日午前、20人以上の警察官に北京の自宅から連行され、パソコンなどが押収
されたという。
王氏は投資家として成功後、政治問題についても発言するようになった。7月に北京の公
安当局に拘束された人権活動家・法律家、許志永(きょしえい)氏らを支援し、憲法に基づく
理性的な行動で社会の変革を求める「新公民運動」を推進。共産党幹部の資産公開を求
める活動をしていた許氏の拘束直後には、釈放を求めてネット上で署名活動を行っていた。
中国当局は4月以降、資産公開を求める運動をしていた人権活動家らを相次いで拘束。
さらに中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で1210万人以上のフォロワーを持ち、社会問
題に積極的な発言をしていた人気ブロガー、薛必群(せつひつぐん)氏が8月下旬に拘束さ
れるなど、ネットで影響力を持つ社会派知識人も社会引き締めの対象になっている。王氏
と親しい人権活動家は「社会への影響力が強い王氏の拘束も、体制批判を封じる動きの
一つだ」と批判している。
こうした動きにネット上では反発の声が出ているが、中国当局は引き締めを強める。中国
最高人民法院(最高裁)と最高人民検察院(最高検)は今月9日、ネット上の書き込みで公
共秩序を乱したり、民族・宗教的な衝突を引き起こすなどした場合は罪に問うとの法的解釈
を明示。ネットは「公共空間」であり、そこにデマを書き込んだ場合は「騒動挑発罪」に問うと
した。中国憲法に詳しい法律関係者は「取り締まる公共空間の範囲を無限に拡大させるも
ので、危険だ」と懸念を示している。
http://mainichi.jp/select/news/20130915ddm007030150000c.html
「騒乱挑発罪」とは、おっかないことだ。誰でも彼でも、気に入らなければ片っ端から逮捕で
きるのだから。西側メディアは、このような中国政府の考え方を民衆に徹底させているの
が、愛国主義教育であり異端である、と批判している。
西側メディアの愛国教育批判に反論 中国機関紙「おかしな理屈」
2013.9.18 13:19 [中国]
18日付の中国共産党機関紙、人民日報は「歴史を忘れるのは裏切りだ」とする評論記事
を掲載し、愛国主義教育が中国の世界観をゆがめているなどと指摘する西側メディアの見
方を批判した。
記事は、柳条湖事件に始まった抗日戦争に勝利した中国人の「意志と気迫」を「世界各
国が尊敬すべきだ」と主張。「中国が前に進むためには国の恥と苦しみの記憶を捨てるべ
きだ」とする西側メディアの見方は「おかしな理屈」と切り捨てた。
その上で、沖縄県・尖閣諸島の問題をめぐる日本との対立について、ロシアの専門家を
引用する形で「過去数十年で、中国は政治経済、軍事の面で長足の進歩を遂げた。東ア
ジアのパワーバランスは既に変化した」と指摘、日本側にくぎを刺した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130918/chn13091813200003-n1.htm
中国政府も、とうとう本音を漏らしている。中国の軍事力には日本などは足下にも及ばな
いぞ、と恫喝しているのである。
(続く)