東京五輪2020と尖閣諸島(10)

尖閣諸島国有化に関しての日本への中国の騙しの状況を、かいつまんで解説すると次の

ようになる。


(1)、
日本政府は石原都知事尖閣諸島購入計画を阻止するために、中国政府と密かに

交渉を続けて、「尖閣諸島を国有化するが何もせずに現状を維持する」などの3条件に、

国政府の内諾
を得ていたので国有化に踏み切ることとなる。→2012.9.24尖閣諸島問題

その2(50)参照のこと。


(2)、
中国政府の内諾を鵜呑みにした野田佳彦は、2012.9.11尖閣諸島を購入し、国有化

する。


(3)、
これに対して胡錦濤の匪賊・馬賊の国「中国」は人民を動員して、反日デモに打って

出た。胡錦濤政権内で、外に目を逸らさないといけない何かがあったのかもしれない。今回

は日本車(製品)の不買運動を仕掛けてきた。→2012.11.2の(80)、12.3(86)を参照の

こと。


(4)、
実際の反日デモの激しさは、野田佳彦の想定をはるかに超えるもので、焼打ち暴動

あった。これは中国が仕掛けた罠だったのである。日本は、完全に中国に騙されていたの

である。それすら野田佳彦は認識出来なかったのであった。→2012.12.6の(89)などを参

照願う。


中国が日本に示した「対日3条件」は小生のブログを参照いただければよいのだが、大事

な記事なので次に載せておく。

 

尖閣問題で「対日3条件」=現状維持へ「上陸・調査・開発」拒否-中国政府
(2012/08/28-14:58)

 【北京時事】中国政府が沖縄県尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐり、日本政府に対して

(1)上陸させない(2)(資源・環境)調査をしない(3)開発しない(建造物を造らない)-の3条件

を策定し、現状維持を求めていく方針を内部決定したことが分かった。対日問題を担当す

複数の中国政府筋が28日までに明らかにした。

 同筋は、反中派として警戒する石原慎太郎東京都知事の主導で都が尖閣諸島を購入し

た場合、「現状維持は難しく、中日関係は最悪の状態になる」と懸念。「国有化したとしても

現状を維持してほしい」として、野田政権が表明している国有化を事実上黙認する一定の

柔軟姿勢も示唆している。

 ただ、日本政府が国有化を正式決定した際には、中国外務省は特に国内向けとして強い

反対声明を出す予定。一方、現時点では、国有化決定だけの場合、日本との他の交流な

どに影響を与える「強硬対抗措置」を控え、3条件が守られなかった際に強硬措置を本格化

させる方針だという。 

 これに対し、尖閣諸島で領土問題は存在しない立場を取る日本政府は、中国側が3条件

を提案してきても、こうした条件に基づいた外交交渉の受け入れを拒否する方針とみられる。

 中国政府は、藤村修官房長官らが表明している尖閣諸島の「平穏かつ安定的な維持

管理
」という日本政府の立場を重視。日本政府が27日、尖閣諸島購入に向けた東京都の

上陸申請を認めないと、都に文書で伝えたことを評価している。

 一方、都は近く尖閣海域で洋上調査を行う方針で、石原知事は10月にも再調査を行い、

自らも同行する意向を表明。中国側は、都職員らが19日に尖閣諸島を訪れた地方議員ら

10人と同様に上陸を強行する可能性も懸念しているもようだ。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201208/2012082800517

 

まあこれで、民主党政府が都の上陸申請を断った理由が理由がわかったというものだが、

もともと尖閣諸島は日本固有の領土であるから、国有化に際しては、chinkoroくんだりの

内諾なんぞは必要はないのだが、そこは政治の世界だ。一応は野田政権は中国と折衝し

たのであろう。chinkoro中国は、これを絶好の機会とほくそ笑んだのではないかな。日本政

府が尖閣諸島を国有化することで、中国国内の不満をおおっぴらに日本に向けることが

出来る、と踏んだのだ。そのための罠がこの「対日3条件」だったのではないかな。案の

定、中国全土で官製の反日デモが吹き荒れた。胡錦濤中国にとっては農民工などの不満

の捌け口ができて、何よりだったのではないかな。


だから野田佳彦は、その裏を取って、石原東京都知事尖閣諸島を買わせればよかった

のだ。もともと東京都が買うと言って始まったことだ。東京都であれば、船溜まりを作ったり

灯台を作ったり、更には上陸して資源調査も出来たであろう。漁民も大いに助かったことで

あろう。そしてやおら国防を強化して、巡視船や航空自衛隊海上自衛隊の強化を図って

ゆけばよかったのである。


しかし民主党政権野田佳彦も、何事につけても甘すぎた。こいつらには外交は任せられ

ない。政治は任せられない、と言ったほうがよい。鳩山、管、小沢、こいつらは全くの屑だ。

先の「対日3条件」の記事の後では、「民主党政権は、中国の意図を何も解っていないか、

それほど深刻に考えていない。
」と結んでいた(2012.9.25のNO.51参照のこと)。その通り

だった。

 


いまさら愚痴を言っても始まらないがさて、現在の中国の経済成長の状況などを鑑みる

に、おいそれと大々的なデモ仕掛けることが出来ないのではないだろうか。大衆を動員し

て大々的にデモをやれば、それは今や必ず共産党政府に向かってくる、と習近平は恐れて

いるのだ、と小生は勘ぐっている。だから知識人を片っ端から引っ括っているのではない

かな。

 

【阿比留瑠比の極言御免】
尖閣」強硬発言は中国政府の「悲鳴」
2013.9.19 12:14 (1/3ページ)[尖閣諸島問題]
Chn13091016000005n1
沖縄県尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島=2012年9月

 尖閣諸島沖縄県石垣市)への領土的野心をあらわに日本を挑発し、非難し続ける中国

の論理展開がずっと腑に落ちなかった。ただ最近、これは国内外の問題をうまく処理でき

ずにいる中国
の「悲鳴」のようなものなのだろうと、ひとまず得心した。

 中国政府高官らは「日本が盗み取った」(李克強首相)、「日本の行動(尖閣国有化)は戦

後の国際秩序と原則への重大な挑戦だ」(楊潔●国務委員)などと、激しい言葉で国際社会

に訴えている。

 だが、日本は日清戦争以前から尖閣諸島をどの国も支配していないことを10年間も確認

した後、国際法の要件を満たして1895年に領土に編入した。中国が領有権を言い出した

のは、それから70年以上もたった1970年代以降、東シナ海に石油埋蔵の可能性が指摘

された後のことだ。

 尖閣諸島のうち昨年9月に国有化したのは魚釣島など3島だが、大正島などはもともと一

貫して国が保有してきた。なぜ今回の国有化に限って反発するのか。

 また、先の大戦後の日本の領土を法的に確認したサンフランシスコ平和条約で、尖閣

島は南西諸島の一部と認められている。戦後の国際秩序に挑戦しているのは、むしろ中国

の方ではないか。


 外務省国際法局関係者は、中国の矛盾と一貫性のなさをこう指摘する。

 「中国は最近、尖閣諸島のことを『神聖な領土』と言い出した。だが大東亜戦争後、尖閣

諸島を在日米軍が訓練用の射爆撃場として使用してきたことに対しても、中国はほとんど

抗議すらしてこなかった」

 かように中国の論理は粗雑にすぎる。果たして俗に言う「嘘も100回言えば真実になる」

効果を狙っているのか。それとも言い募っているうちに、自分でも本当にそうだと信じ込んで

しまったのか-。

 「中国要人の言葉は、世論を意識した国内向けだ。ただ、彼らは日本の主張や日本側の

資料をよく知らないので、本当にそう思い込んでいる部分もある」

 対中交渉経験がある外務省幹部はこう分析した上で「いずれにしろ、彼らが強い言葉を使

うのは、国内統治と国際関係への自信のなさの表れだ」と強調する。

 実際、中国のプロパガンダは功を奏していない。米国のオバマ大統領は今月5日の安倍

晋三首相との会談で尖閣諸島に関し、「力による現状変更」に反対する考えを伝え、中国を

牽制(けんせい)した。それに先立ち先月来日した共和党の重鎮、マケイン上院議員も「尖

閣は日本の領土」と明言した。


 とはいえ、日本側の足元も実は危うい。内閣府が先月発表した尖閣諸島に関する世論調

査によると、「戦前、日本人が居住していた」ことや「日本が有効に支配しており、解決すべ

き領有権問題は存在しない」ことを知る人は5割前後にとどまり、国民の問題意識は必ずし

も高くない。

 政府は尖閣諸島をはじめわが国の領土について、国際広報の強化だけでなく国内での

教育、周知活動をてこ入れしなければ、いつか中国に足をすくわれかねない。(政治部編

集委員)

●=簾の广を厂に、兼を虎に

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130919/plc13091912140006-n1.htm
(続く)