次世代エコカー・本命は?(1)

(1)トヨタは本気だ!

 

2014.11.16日経新聞に、「トヨタ水素ステーションの運営に拘わる」と言う次のような記事が載っていた。

トヨタは、燃料電池車の燃料となる水素の供給にも、力を入れる事を決めたようだ。

そして、FCVFuel Cell Viecle燃料電池車)の市販に本格的に取り組むつもりだトヨタ1992年に燃料電池車の開発を始めているので、すでに22年が経過している。「取り組むつもりだ」と言う意味は、量産型燃料電池一般顧客に売り出す事を始める、と言う事だ。プリウスやアクアと言ったエコカーと同列に扱う事を意味する。

 

トヨタはホンダとともに、すでに2002年には燃料電池車のリース販売を開始しており、2002.12.4首相官邸に「FCHV」と言う燃料電池車をリース販売で納めている。これはクルーガーと言うワゴンタイプの大きな車に、エンジンとガソリンタンクをはずして、燃料電池と水素タンク、バッテリーを搭載したものだ。ちなみにホンダの燃料電池車は「FCX」と言う。

 

トヨタ、水素供給の新会社 移動式ステーション運営

2014/11/16 2:00  ニュースソース 日本経済新聞 電子版

 トヨタ自動車燃料電池車(FCV)の燃料となる水素の供給事業を始める。グループの豊田通商を通じて移動式水素ステーションを運営する新会社を年内にも設立する。トヨタ直接出資を検討する。12月にFCVの第1弾を発売するが、水素ステーションが不足気味なため、自らもインフラ整備を手掛けることにした。

 移動式ステーションはトレーラーに充填用の水素タンクを積み込んでいる。小さなスペースにも置けるため、公共施設や商業施設の駐車場などに止めて燃料を供給する。

 新会社は豊田通商、移動式ステーションを製造する岩谷産業大陽日酸三井住友ファイナンス&リースが共同出資で設立する。資本金は数億円程度。

 三井住友ファイナンス&リースが岩谷と大陽から買い上げて運営会社にリースする。豊田通商はステーションの設置場所の確保などを手掛ける。

 2014年度中に事業を始める。まず東京と名古屋近郊の複数の場所にステーションを配備する計画。初年度3台程度を稼働させ、順次台数を増やす。

 移動式ステーションの価格は1台で2億~3億円かかるが、場所を固定した「定置型ステーションの半分で済む。水素ステーションの整備は国の補助金の対象となっており、新会社も補助金を活用する。

 水素ステーションはJXグループが14年度中に11カ所の定置型を設ける計画を決めるなど広がりを見せているが、これまでに補助金の対象となっている物件数は40程度。「15年度に100カ所」という政府の目標には到底とどかない状況だ。12FCVの「ミライ」を発売するトヨタにとって、燃料インフラの整備の遅れは販売の足を引っ張りかねない。

 トヨタは米国では14年春に水素ステーションを運営するベンチャー企業に出資した。FCVの主要市場に見込んでいる日米でインフラの整備に乗り出す形になる。ホンダなど、FCVの発売を目指す他の自動車メーカーの動向も注目されそうだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15H38_V11C14A1TJC000/


 

トヨタはかねがね2014年度中には、燃料電池車を発売すると表明していた。2014年度中とは、2015.3月末までを言うので、必ずしも201412月末までを意味しない。それが2014年の12月にFCV第一弾を発売するとしている。トヨタの技術陣へのプレッシャーも相当のものだったに違いない。しかも第一弾と言っているからには、次々と、までにはいかないにしても、第二段、三段と燃料電池車を市場に売り出す考えを持っている、と言うことを表しているものと思われる。

 

トヨタFCVのホームページを見ると、「日本で2014年度内に、セダンタイプのFCV燃料電池車発売開始」(http://www.toyota.co.jp/jpn/tech/environment/fcv/)となっている。

 

だから販売は2015.3になるのではないのかな、と漠然に思っていたところ、直近では丁度1ヵ月前の今年の10月16日日経新聞で早々に年内販売と言うニュースが流れたのである。しかもすでに購入希望が千台にまでなろうとしていると言うのであるから驚きである。


 

トヨタ燃料電池12月発売 購入希望1000台に

2014/10/16 2:00  ニュースソース 日本経済新聞 電子版

 トヨタ自動車は水素を動力源とする燃料電池車(FCV)を12月に発売する。発売時期を「2014年度内」としていたが、生産準備が整ったことから世界に先駆け市販する。年間生産台数は約700台の計画だが、購入希望台数が1千台近くにのぼっているもよう。トヨタ水素充填インフラの整備状況をにらみつつ増産を検討する。

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車名を「ミライ」としたトヨタ燃料電池

 発売するFCVはセダン型の4人乗り。水素の補給に要する時間は約3分で、1回の補給で約650キロメートルを走ることができる。名称は「ミライ」とすることが固まった。

 元町工場(愛知県豊田市)で12月に生産を始める。当初は官公庁向けが中心だが、一般にも月20台規模で販売する。価格は700万円程度を想定しているが、国などの購入補助金を見込み、購入者の負担額を500万円程度に抑える方針だ。

 販売地域は水素ステーションの整備が進む東京、名古屋、大阪、福岡の四大都市圏が中心。15年夏ごろには欧米での発売も予定している。

 水素ステーションは現在、国内に約30カ所しかないが、政府は15年度に100カ所を整備する目標を掲げている。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ1503U_V11C14A0TJ2000/


そしてそのための記者発表会を、11月18日の10時より開始すると、2014.11.12に発表している。この発表会は各種のメディアでライブ中継されると言う。すでにご承知の方も沢山おられる事と思う。

(続く)