次世代エコカー・本命は?(35)

まあ量を稼ぐためにはFCV搭載車を増やす事も必要なのであろうと思われるが、FCVの普及に対してもそれは当然のことであろう。

 

・・・と言う事はさておいて、いわゆる21世紀のエコカーと言うものは、CO2の排出ゼロでなくてはならない。しかもゼロであればよい、と言うものでもない。車としての機能も兼ね備えていなければならないのだ。トヨタとしてはこのミライに、走る楽しさも持たせていると言う。それでこそ燃料電池車ミライなのである。

 

だからダブルゼロカーラリーコースの安全確認車としても、トヨタミライは走れるのである、しかも豊田社長が自ら運転して。

 

【新城ラリー2014豊田章男社長の運転で燃料電池車「トヨタ FCV」がスペシャルステージを走った!!

コース確認を行う「ゼロゼロカー」として次世代環境車が112日もラリー走行

2014/11/2 06:55

2014111日~2日開催

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トヨタFCVのラリー仕様車 

 111日~2日に愛知県新城市で開催されている全日本ラリー第7戦「新城ラリー2014」。その初日となる1日に、市販車としての発売が発表されているトヨタ自動車燃料電池車「トヨタ FCV」が、コースの安全確認を行う「ゼロゼロカー(00カー)」としてすべてのスペシャルステージを走行した。

 初日の運転はモリゾー選手トヨタ自動車代表取締役社長 豊田章男)が担当した。また、スペシャルステージが終わったFCVはメイン会場の県営新城総合公園に用意されたラリースタジアムにてデモンストレーションランを実施。こちらはレーシングドライバー影山正彦が担当した。

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 FCVはロールゲージ、専用チューニングサスペンション、アンダーガード、マッドガード、専用シートなどラリー走行に必要な最低限の装備で00カーの仕事をこなした。県営新城総合公園に設定されたステージを走行するFCV

 

(略)

 

 なお、トヨタFCVのラリー仕様車は、112日も00カーとしての走行が予定されている。

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20141102_674246.html

 

このようにトヨタミライはそんじょそこらの単なるエコカーではないのであるが、水素を使う以上水素を作る過程で大量のCO2を排出するようでは、エコカーの名が廃(すた)る、と言うものである。実際LCA(Life Cycle Assessment)的に見て燃料電池車はどの程度エコなのであろうか

 

この件は、2014.12.16NO.16で少し触れたが、その論考の詳細を紹介しよう。これは2013年の資料なので、今となっては2年前、正確には16ヶ月前のものであるので少し古いかもしれないが、それなりに興味を引くものである。かなりの長文であるが、ご容赦を願う。

 

これはあくまでも石油を改質して水素を作り出す過程でのCO2の排出量である。再生可能エネルギーによる水素の製造(水の電気分解光触媒など)ではCO2の排出はない。当然これを目指さなければならないが、取り合えずWeLL to Wheelでの分析を参考に供しよう。

(続く)