次世代エコカー・本命は?(67)

i3はフル充電で200キロの走行が可能・・・」と書かれているが、これは最もエコなモードで慎重に運転した場合のことであり、通常は130kmも走れば御の字であろう。走行モードがECO PRO+だからと言ってガソリン車のような普通の運転状態であれば、とてもじゃないが、そんなには走れないことであろう。

BEV(バッテリーEV)にとっては、この航続距離の短さ充電時間の長さが、最大の問題点なのだ。

このBMW i3は、チャデモ方式の急速充電方式に対応しているので、まだ使い勝手は悪くないと思われるが、プリウスPHVのように普通充電方式だけであれば、アーバン・モビリティなどと大きなことは言えなかったことであろう。

 

航続距離を伸ばすために、オプションで発電用エンジンを搭載するようにもなっているが、それでも300kmしか走れないようだ。

 

まあBMWが本格的に取り組んだEVではあるが、それでも航続距離は130kmそこそこなのであろう。しかし車体を軽量化するためには、BMWは涙ぐましい努力をしている。炭素繊維でボデーを作り、シャシー関係もアルミ合金製だという。

 

上部ボデーがCFRPで、アンダーボデーがアルミ合金製、だから全く新しい工場と工程で、このi3は造り上げられている。しかしそれでも通常は130km~160km程度の航続距離しか走れないのだ。だからi3には、発電用のエンジンを載せるオプションもあるのだが、しかしそれでも300kmしか走らないのだ。


 

そのため「i」と言うPHEVを、同時に発表している。しかも2,000万円もする高価な車であり、いくら燃費がよいと言っても普通の人には向かないものとなっている。お金持ちの道楽車と言った趣のものであろう。費用対効果は、極端に悪い。単なる「看板車」ではないかと、頭の悪い小生には思えてしまう。

 

それにしても考えれば考えるほど、BMWは何の目的でこの「i3」を開発したのであろうか。単なるアーバン・モビリティーとして開発したものとは、到底思えないのだ。


何せ価格が500万円もする。日産の「リーフ」300万円足らずで買えると言うのに、日本ではBMWでなければダメだ、と言う輩しか買わないものと思われる。アーバン・モビリティーだとすれば、もっともっと安価でなければならない、と小生は思っている。

 

ちなみに日産「リーフ」の価格を調べると、次のようになっている。

 

Sグレード 2,797,200円-53万円(国の最大補助金)=2,267,200

Xグレード 3,292,920円-同上              =2,762,920

Gグレード 3,679560円-同上              =3,149,560

http://nissan-leaf-info.net/summary.php


 

BMWはきっと次世代エコカーの開発の初期段階のプロトタイプ的なモデルとして、この「i3」を開発したのであろう。きっとBMWも、次世代エコカーとしては、更なる開発を進めているのであろう。と思ってみても、このi3は高級車であり単なるアーバン・モビリティーとは思えないのだが。

 

BMWが次世代モビリティ「BMW i3」&「BMW i8」を発売

@DIME20131113日(水)21:00

BMWが次世代モビリティ「BMW i3」&「BMW i8」を発売
(@DIME)

ビー・エム・ダブリュー(以下BMW)は、プレミアム・セグメントにおける次世代モビリティを提唱する『BMW i3(アイスリー)』および『BMW i8(アイエイト)』の購入希望申込の受付を開始。納車は『BMW i3』 が201445から、『BMW i8』が2014年夏以降の納車を予定している。

 

BMW i3499万円

外形寸法/全長3999×全幅1775×全幅1578mm
最小回転直径/9.86m
電気モーター型式/BMW eDriveテクノロジー
定格出力/125kW170ps
最大トルク/250Nm
公称電圧/360V
容量(グロス)/22kWh
バッテリー技術/リチウムイオン
駆動コンセプト/リヤ・ホイール・ドライブ
トランスミッション型式/オートマチック・トランスミッション、単段式固定ギヤ比
最高速度/150km/h
電気モーター+647cc直列2気筒エンジン(発電用)搭載タイプ546万円で発売

 

【『BMW i3』の主な特徴】

・最大出力125kW/170ps、最大トルク250Nmを発生する電気モーターを搭載
1回の充電で130km160kmまでの走行が可能
レンジ・エクステンダー(発電用エンジン)搭載モデルは航続距離約300kmを実現


まず『BMW i3』は大都市圏向け電動駆動の車として専用設計された4人乗りモデル。その特色としてLifeDrive(ライフドライブ)構造と呼ばれる革新的な車体の基本構造コンセプトを採用している。


このLifeDrive構造は、パワートレインなどを収めるシャシーの役割を果たすアルミニウム製Drive Module (ドライブモジュール)、 および乗員などが搭乗する基本骨格(パッセンジャー・セル)となる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製Life Module (ライフモジュール) により構成されている。ボディ剛性と乗員保護性能に優れているCFRPは高い強度を誇りながら、スチールより50%、アルミより30%の軽量化を実現。


これにより、バッテリーによる重量増を、革新的なCFRPとアルミアーキテクチャーを用いることで相殺し、わずか1260キロの車両重量を実現している。この新構造による軽量化と低重心化は卓越した運動性能にも大きく貢献している。

 

そして、一回の充電で、130kmから160kmまでの走行が可能。走行モードをECO PRO(エコ・プロ)モードにする事により180kmECO PRO+(プラス)にする事により200kmまで航続距離を延ばす事が可能だ(実用走行を想定したBMW社内基準)。


日本仕様の『BMW i3』はCHAdeMO(チャデモ)方式の急速充電に対応している。急速充電の利用により、約30分で80%充電が可能で、通常使用する自宅や勤務先での普通充電の場合は、8時間満充電となる。


デザインについては、6種類のボディ・カラーと2種類のインテリア・デザイン(標準の「BMW i インテリア・デザインLOFT」(ロフト)およびオプションの「BMW i インテリア・デザインSUITE」(スイート))を設定している。オプション装備品には、電動ガラス・サンルーフ、LED ヘッドライト、 フロント・シート・ヒーティング、20インチ・ホイールやharman/kardonHiFi スピーカー・システムなど、様々な快適かつエクスクルーシブなアイテムが用意されている。


また、車載通信モジュールにより、ドライバー、クルマ、そして、それらを取り巻く周辺環境をIT ネットワークでつなぐ「BMW コネクテッド・ドライブ・スタンダード」をEV専用にアレンジした「BMW i リモート・サービス」を開発。これを含む「BMW i コネクテッド・ドライブ・スタンダード」を標準装備として提供する。公共の充電ステーションで充電する必要がある場合には、現在地周辺で利用可能な充電ステーションが表示される。


そしてスマートフォンを利用して車両を遠隔操作できるサービスであるBMW iリモートアプリを使えば、スマートフォンで一部の車両データが確認できるようになり、充電状況の参照やルート計画などが遠隔操作で可能になる。さらに運転中であってもナビの目的地検索をサポートしてくれる「BMW ドライバー・サポート・デスク」、リアルタイムな情報をもとに各種検索が可能な「BMWオンライン」やスマートフォンのアプリを車内でも楽しめる「BMW Apps」などが含まれる「BMW i コネクテッド・ドライブ・プレミアム」がオプションとして設定される。

(続く)