戦後70年談話はヒストリーで!(22)

真摯に反省しなければならない

 「現在の日韓関係悪化の原因はすべてわれわれの誤報にある」というところまで踏み込んで責任を認め、誠実に謝罪しなければ、今回の誤報問題には決着がつかないと思う。きちんと決着をつけないまま、吉田証言は虚偽だったが従軍慰安婦問題の「本質」は変わらないと言ったところで、誰も朝日新聞の言い分には耳を傾けないだろう。

 また、朝日新聞は「できることならば誤報記事を書いた32年前に戻ったつもりで歴史を作り直したい」という気持ちで臨むべきだ。もしあの“捏造記事”を書いていなければ、日韓関係はこのようになっていただろうという想像力も含めて、真摯に反省しなければならない。

 ところが、朝日新聞は自分たちの反省もそこそこに、ドイツとフランスはどうして仲良くなっているのか、といった記事を書き飛ばしている。要するに、戦後の日本は反省が足りない、という恨み節を投入することで自分たちの責任を誤魔化そうとしているのだ。

 結局、エリート・ジャーナリストとしてのプライドが邪魔しているのだろう。あるいは古いことなので現役の自分たちの作り出した問題ではない、という意識なのか、「ごめんなさい」と素直に詫びることができない。

廃刊に追い込まれてもおかしくない

 産経新聞の報道によると、女子挺身隊と慰安婦は別物という認識を22年も前に朝日は持ちながら、それを報道せず、いつの間にか小学生まで慰安婦として強制連行されたという韓国の言い分に荷担していた、という。この件は朝日のソウル特派員の報道を日本の本社サイドが恣意的に削除した可能性が指摘されている。当時の朝日新聞の上層部の偏向を知る上でも、吉田証言と女子挺身隊に関する究明が朝日自身によって進むことを期待したい。

 記事が正確だったかどうかというだけでなく、誤った記事によって韓国からの不当な請求・要求を招いてしまったという事実を、朝日新聞のエリート・ジャーナリストたちは直視すべきだ。また河野談話に関する日韓両国の事前打ち合わせ疑惑なども韓国に対しては分かる限りの実態解明を進めるべきだ。

 朝日新聞を国会招致する可能性に言及した石破氏の発言などをとらえて、「言論弾圧だ」と反発している人もいるようだが、私も石破氏と同様に国会で朝日新聞の責任を追及すべきだと考えている。

 これが普通の国だったら、朝日新聞は廃刊にまで追い込まれているはずだ。政府だけでなく、何よりも怒った国民は“捏造”新聞社の存続を許さない

マルコポーロ」事件より深刻な問題

 ただ、日本のインテリ世論というのは朝日新聞が支配しているので、朝日新聞が廃刊に追い込まれることはないだろう。

 しかし、インテリ世論への影響力が弱いメディアの場合は、日本でも“捏造記事”がきっかけでその姿を消している。たとえば、19952月号で『ナチ「ガス室」はなかった』という記事を載せた月刊誌「マルコポーロ」(文藝春秋社)は廃刊に追い込まれ、同時に文藝春秋社長も辞任している。

 私個人としては、朝日新聞従軍慰安婦記事は、「マルコポーロ」の記事よりもはるかに深刻な問題だと思っている。国家・国民への悪影響、今日に至るまでの隣国韓国との関係悪化、アメリカの女性団体まで巻込んでしまった、というシリアスな問題だ。

 同時に、韓国の朴槿惠(パク・クネ)大統領の発言を分析し、朝日の言う「強制」性がなかったとすれば、韓国世論や歴代の大統領の発言はどのように変わっていただろうかを推測・公表する作業を進めてもらいたい。

 「朝日新聞戦後民主主義」と言われるくらい朝日はインテリの左翼化に与してきた。そうした世論に守られて特別扱いされている朝日新聞だが、それに安住することなく、新聞社として国民にきちんと謝罪し、目指すべき新しい方向を国民の前に提示してもらいたい。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20140825/412579/

 

慰安婦問題の諸悪の根源は、すべからく朝日新聞社の捏造された誤報にある。朝日新聞はそのことを承知していながら、真摯に日本と日本国民に謝ろうとしていない。いまさら謝ったところで世界に撒き散らされた捏造された誤報は、まっさらに消え去ることはないのであるが、本来は朝日新聞朝日新聞社は死刑に処せられて当然なのである。

 

 「現在の日韓関係悪化の原因はすべてわれわれの誤報にある」というところまで踏み込んで責任を認め、誠実に謝罪しなければ、今回の誤報問題には決着がつかないと思う。きちんと決着をつけないまま、吉田証言は虚偽だったが従軍慰安婦問題の「本質」は変わらないと言ったところで、誰も朝日新聞の言い分には耳を傾けないだろう。

 また、朝日新聞は「できることならば誤報記事を書いた32年前に戻ったつもりで歴史を作り直したい」という気持ちで臨むべきだ。もしあの“捏造記事”を書いていなければ、日韓関係はこのようになっていただろうという想像力も含めて、真摯に反省しなければならない。

 

 この記事では、このように朝日新聞を糾弾しているが、この期に及んでもまだ自社の報道姿勢には誤りはない、などと空とぼけている。これだけの事を仕出かしていながら、謝罪すると言う心は持ち合わせていないようだ。

 

朝日新聞がどのようにして、この慰安婦問題を捏造して作り上げて言ったか、今一度期究明しておく必要がある。それが「河野談話」を棄却することにつながるのであるから。

 

それは小生のブログ、2007729日から82日の間掲載した「慰安婦問題の誤報」でも、詳細に紐解いている。更には、「馬鹿な韓国、頓馬な朴槿恵」でも2014524日(NO.125)から同63日(NO.131)の間で、解説付きで掲載しているので賢明な読者諸氏に置かれましてはご承知事と思う。また「橋本市長、がんばれ!」(2013.5.18~)でも詳細に述べているので、参照願いたい。


なおこの河野談話に至った「慰安婦問題」には、朝日新聞社のほかに4人の人物が関わっていることはご承知のことと思うが、今一度おさらいしておこう。

(続く)