続・戦後70年談話はヒストリーで!(3)

まず次の四つのキーワード「植民地支配」と「侵略」や「痛切な反省」と「心からのおわび」の出現状況を見てみよう。

 

植民地」に関する言葉は、で示している。出現回数は6回である。その内「植民地支配」と続けられたケースは、3回である。それも日本が「植民地支配」をしたと言う文言はひとつもない。

 

一般的に西洋諸国の植民地支配と言う文言で書かれている。日本が植民地支配をした、とは一言も触れられてはいない。見事である。ヒストリー・歴史的事実に基づけは、日本は植民地支配をしたことはないからである。いわんや朝鮮統治においておや、である。


 

次に「侵略」と言う言葉を見てみよう。これはで示しているが、たったの1回だけの出現である。それも「事変、侵略、戦争」と、武力の威嚇や行使の事例として述べられているだけである。

 

決して日本が侵略戦争を起こした、などと言ってはいない。これもヒストリー・歴史的事実にかなっている。日本は侵略戦争を起こして、日中戦争を戦ったわけではない。コミンテルンの謀略に巻き込まれて、その防衛戦争を戦っただけである。これも見事な表現である。

 

そして、「痛切な反省」と「心からのお詫び」。ここではおわびではなくてお詫びとなっているが、これはで示している。これはたったの1回だけの出現である。これも先の大戦への反省とお詫びであり、朝鮮・韓国へのものではない。

 

しかも安倍首相が「反省してお詫び」をしたものではない。ヒストリー・歴史的事実に準ずれば、日本が反省してお詫びをする必要はないからである。

 

反省してお詫びをしなければならない国は、中国であり朝鮮である。それに原爆を2発も落とし、軍事施設でなくて民間人への無差別都市爆撃を何百回と実施した、アメリカである。アメリカは表面的には、そのことに対して気まずく思っているようであるが、こと中国や朝鮮にいたっては、戦後の歴史の捏造に関しては、一向に反省の色がない。

 

明日(2015.9.3)は最もファシズムの強い国・中国で「世界反ファシズム戦争勝利70周年、抗日戦争勝利70周年」記念行事が大々的に行われる。普通は建国記念日国慶節1949.10.1中共建国)に行われるものであるが、習近平は自分基盤強化のために、敢えて建国記念日でもない日に初めて軍事パレードも実施させる。そしてよせばよいのに、朝鮮の朴槿恵潘基文(パン・ギムン)も出席するという。朝鮮はその昔から、中国の属国で、毎年言い伝えによれば、3千人の宮廷慰安婦を中国に献上していたといわれている国柄であるから、それに倣った物と思われる。きっと朴槿恵も、中国の一種の慰安婦(状態)なのであろう。

 

言っておくが、日本は中国共産党軍とは戦ってはいない。中国共産党軍は抗日戦争を戦ってはいなかった。戦ったのは、欧米に支援された蒋介石の国民革命軍(国民党軍)である。そのため蒋介石軍は日本との戦いに疲弊して、戦後の内戦で紅軍(中国共産党軍)に敗れて台湾に逃れたものである。蒋介石の北伐の最中の国共合作の結果、欧米諸国は中国共産党軍へも結果として支援してしまい、中国に共産党国家を樹立させてしまったのである。日本の主張にも耳を傾けるべきでもあった。尤も日本も外交音痴であったことにも(中国が共産化したことには)原因がある。

 

(注)ファシズム全体主義、国家がその民の平等を保障するという概念で、往々にして独裁国家となる。目的と手段の差はあるが、共産主義国家はその民の平等を国が保障しようとすることから完全な独裁国家となり、法と民主主義、自由・平等は完全に保障されないこととなり、一種のファシズム独裁国家となる。だから小生は、中華人民共和国には国民はなく独裁政権の中国共産党政府の持ち物としての人民が存在している、と理解している。

国民がその権利と義務を守るために組織して、その権利と義務を円滑に行使できるように図ってゆくものが国民国家である、と小生は理解している。民主主義は国民が作るもので、人民が作るものではない。従って今の中国には民主主義は決して存在し得ないのである。

 

だから国連事務総長という役柄も弁えずに、潘基文もその宗主国ファシズム国家中国に、のこのこと参内するという。全くの「馬鹿な韓国、頓馬な朴槿恵潘基文」であることよ。いくら経済的に依存しているとはいえ、自ら習近平の属国の地位に成り下がってしまってゆく朝鮮の朴槿恵潘基文の考え方には、我々は理解しかねるものがあるのであるが、彼らにとっては中国の属国の地位に居る事にはかなりの満足感を感ずるのであろう、なんと言っても韓国は千年否千五百年も中国の属国であったから。

 

慰安婦状態の朴槿恵も、きっと自国の女衒の仕出かしたことを棚に上げるために、慰安婦問題などを日本に吹っかけてきているものであろう。この談話でも、朝鮮人女衒の行為をうたってもよかったものと思われるが、慰安婦については一般論として述べられているだけで、日本軍が女性を強制連行した事実はないから、この表現で十分である。欲を言えば当時の朝鮮の新聞「東亜日報」の記事に言及してもよかったのではないかな。

 

まあこの安倍談話には、朝鮮・韓国のことには一切触れられていない。それもそのはずである。朝鮮はその当時、日本に併合されており日本国の一部であった。だから日本は朝鮮・韓国なんぞと戦争をしていたわけではない。反対に朝鮮・韓国は日本として欧米と戦争を戦っていたのであり、ありていに言えば朝鮮は「敗戦国の一部」なのである。朝鮮が戦争勝利を祝うことなど、本末転倒もいいところなのである。

 

だからこの安倍談話には、朝鮮・韓国の話は一切必要ないし出てはこないのである。

 

韓国」と言う言葉は、安倍談話には、一回だけ出てくるだけである。それも「・・・インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々・・・」と言うようにアジアに存在する国名の列挙として、言及しているだけである。即ちスポットライトを浴びて中心テーマとして登場しているのでは全くなく、単なる片隅に存在するアジアの国のひとつと言う位置づけでの言及である。たまたまそれが日本にとっては隣国であったと言うだけの話である。

 

まあこの安倍談話には韓国という言葉は、正直全く必要がないのである。これも見事である。韓国はうっちゃられたのである。日本は韓国を完全にうっちゃったのである。

 

そのように解説した論説を、次に紹介しよう。


 

「韓国外し」に乗り出した安倍政権
「談話」でうっちゃられた韓国の要求

2015820日(木)鈴置 高史

 「安倍談話」は韓国を完全に無視した。「韓国外し」の狼煙だ。
戦後70年安倍談話p01 H aomt

3つの言葉を要求した韓国


---安倍晋三首相が814日に「戦後70年談話」を出しました。これに対し、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は「物足りない部分がある」と言いながらも、一定の評価をしました。


鈴置:韓国はもっと怒るべきなのですが……。なにせ「安倍談話」は韓国を完全に無視したのです。よく読むと、安倍首相眼中に韓国という国など、一切ないことが分かります。


---談話には「韓国」「植民地」という単語も入っています。それでも韓国を無視したというのですか?


鈴置:その通りです。まず、韓国とこの談話の関係を説明します。韓国は朴槿恵大統領が先頭に立って「河野談話」(1993年)と「村山談話」(1995年)で日本が打ち出した歴史認識を「戦後70年談話」でも継承するよう繰り返し求めました。

 柳興洙(ユ・フンス)駐日大使は422日、東京での講演で「植民地支配」「侵略」「反省」の3つの言葉を入れよ、と具体的な文言まで要求しました。

アジア人を元気づけた日露戦争


---まず「植民地支配」という単語ですが、安倍首相は談話の中で使っていますよね。


鈴置:「戦後70年談話」の中で「植民地」は4つの段落に出てきます。以下、引用します。首相官邸ホームページの文章スタイルを踏襲しますが、読みやすくするため、段落の先頭は「・」で始めます。また、キーワードは太字にしました。

  • 百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。

 この段落では「西欧の植民地化の波に日本だけが抗した」との文脈で使われています。韓国が要求した「日本の過去の悪行」としての「植民地」ではありません。正反対の内容です。

(続く)