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ならず者国家・中国、アレコレ!(44)

中国では、雇用不安が社会を不安定にする、と恐れられている。そんなところから7%を割り込むと雇用維持が崩れて、中国社会は不安定化すると恐れられている。しかしすでに見てきたように中国の実質の成長率は5%を割り込んでいるのが実情ではないか。それに中国を不安定にするのは、分配の不公平に気付いた人民がその不平等への怒りを社会に向け始めたことによるものではないのか。

 

だから今大切なことは、成長の大きさではなくて、成長の質ではないのかな。このことに中国人民は、まだ気付いていない。単純に大きくなればうれしいのであろう。

 

 

【ビジネス解読】ハイテク製品輸出で中国が日本を抜いた 中国メディアは「歴史的勝利」に大ハシャギ でも内実はお寒い限りで…

2016.1.24 08:00

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 ハイテク製品は日本のお家芸だ。だが、そんな“常識”を揺るがす事態が起きた。アジア開発銀行ADB)が、通信機器などハイテク製品のアジアでの輸出シェアで、中国が日本を大きく抜き去りトップに立ったとするリポートを公表。中国メディアは「戦略的ハイテク技術分野で前進した」と喧伝し、歴史的勝利に沸いた。だが、「部品を輸入し製品を組み立てただけ」(関係者)というのが実態だ。それを知っている中国は、次世代製造業による質の向上を真剣に模索し始めた。日本も製造業に革新を起こす「4産業革命」を目指しており、アジアの覇権をめぐり、つばぜり合いが今後本格化しそうだ。

アジアのハイテク製品輸出、勢力図塗り替わる

 ことの始まりは、ADBが昨年12月に発表したアジア経済統合に関するリポートだった。

 リポートによると、ハイテク製品のアジアでの輸出で、中国が占めるシェアは2000年に9.4%だったのが、14年には43.7%と大幅に拡大した。一方で、対する日本のシェアは00年の25.5%から7.7%に低下した。

 ここでいうハイテク製品とは、航空・宇宙関連製品や医薬品、通信機器、医療・精密機器などを指す。これまでアジアでは、おおむね日本が存在感を示してきた分野だ。

 ただ、日本だけでなく、韓国も10.7%から9.4%にシェアを落とし、マレーシアやフィリピンなど東南アジアの国々もダウンした。ちなみに、輸出依存度の高い経済構造の韓国がシェアを落としたのはスマートフォンなどの輸出が中国勢に追い上げられたためとみられている。ともかく15年足らずで中国が突出し、製品輸出の勢力図が大きく塗り替わった格好だ。

 ブルームバーグによると、HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者、フレデリック・ニューマン氏は「中国はハイテク製造業を本土に増やしている」と分析。その上で「高度な技能を持つ労働者を備え、研究開発を中国に移す動きも増している」と述べた。

お祭り騒ぎの中国メディア、冷静な見方も

 「中国はアジア最大のハイテク製品輸出国の地位を日本から奪った」「戦略的ハイテク技術分野で大きな前進が見られた」(中国網日本語版)

 「中国のハイテク製品はアジア各国で歓迎を受けている」(中国国際放送)

 ADBのリポートを受けて、中国メディアはこぞって「日本を打ち負かした」快挙をたたえた

 中国国際放送は、高速鉄道原子力発電ユニット、人工衛星を引き合いに出し、「中国のハイテク製品輸出はアジア一」と胸を張った。

 だが、内実が伴っているかというと、そうでもなさそうだ。

 ADBのリポートで示されている輸出シェアは輸出総額から割り出したもの。日系大手メーカー関係者によると、「中国はコアとなるハイテク部品を日本など先進国から輸入し組み立てた上で輸出しているにすぎない」という。「ようやく普通のテクノロジーに追いつき始めたところだ」と指摘する声もある。

 ただ、これは中国側も理解している。中国情報サイトのサーチナによると、中国メディアの新浪は、中国企業の進歩の速度は非常に速いが、それは模倣やコピーによるもので「革新」に欠けるとし、「中国の技術力は日本にとって真の意味での脅威にはならない」と指摘している。

それでも猛烈に追い上げる中国、日本は…?

 中国は改革開放政策を推し進めて「世界の工場」と呼ばれ、製品を大量輸出してきた。10年には日本を抜いて世界第2位の経済大国にまでのし上がった。それでも国際競争力のある製造業はほとんど育っておらず、習近平政権は、中国人が日本などで“爆買い”する現実に強い焦りを感じている。

 このため昨年5、「製造大国から製造強国に転換する」べく、製造業育成のための10カ年計画「メード・イン・チャイナ2025」を発表。「次世代情報技術」や「省エネルギー、新エネルギー自動車」などに重点化し、質の向上による経済成長を目指す姿勢を鮮明にした。

 猛烈なスピードで追い上げる中国。ただ、日本も手をこまねいているわけではない。

 「生産性革命を進める投資によって、世界に先がけた4産業革命を実現する」(安倍晋三首相)構えで、あらゆる機器をインターネットにつなぐ技術「IoT」や、人工知能ビッグデータなどの活用による成長を模索している。

 「アジア最大の製造業国」の地位をかけた争奪戦は今後熱を帯びるのは間違いなく、目が離せなくなりそうだ。(中村智隆)

http://www.sankei.com/premium/news/160124/prm1601240030-n1.html

(続く)