読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ならず者国家・中国、アレコレ!(81)

第9段階 汚染者を突き止め、恥じ入らせる

 

アメリカとヨーロッパは協力して、温室効果ガスの排出量を年間6000万トン削減しているが、中国はその排出量を毎年5億トン以上増やしている。・・・・・北京と中国の他の都市の大気汚染は世界保健機関が安全とみなすレベルの40倍に達した。しかし、それでさえ、中国に環境状態を変えようという気を起こさなかった。中国政府は、環境に配慮しながら持続可能な成長を目指すことを求める国際協定には、一切従おうとしない。・・・・・アメリカはこれまでの政権よりさらに強硬な態度で、中国に環境に責任を持って行動することを求めるだけでなく、強く主張しなければならない。・・・・

そうしなければ、やがてとゅうごくは経済競争で優位に立ち、・・・・・猛スピードで生産物と汚染物質を輸出するようになるだろう。

 

ナポレオンは「敵が間違いを犯している時は、邪魔するな。」との言葉を残している。中国本土が環境破壊で汚染されていく限り、それを防ぐ必要はない。ただその汚染が他国を汚染する場合には、世界は中国に対して猛烈に抗議する必要がある。

 

第10段階 汚職と検閲を暴露する

 

中国政府が非常に恐れていることの一つは、出版の自由だ。中国政府は、白日のものにさらすことが悪事の消毒薬であることを知っており、国民が、中国の指導者たちの腐敗や暴虐な行い、アメリカとその民主主義の同盟国について嘘をついてきたことを知れば、何をするかわからないと恐れている。だがどういうわけかアメリカは、中国政府の国民に対する検閲と宣伝工作を野放しにしている。

中国の主な報道機関は国有である。したがって、腐敗を叫ぶ役割は、往々にして中国に駐在する外国人記者がになうことになる。西側メディアはたいていその任をうまくこなしてきた。・・・・・

しかし、中国政府は様々な手段を使って、それらの情報が国民に届くのを妨げた。・・・・・

中国で営業しようとするインターネットサービスのプロバイダーや、ソーシャルメディアの会社は、中国政府の検閲に協力するか、あるいはウェブサイトを遮断されて中国市場から締め出されるか、という選択を迫られる。

 

アメリカは冷戦時代に勝利した経験を持っている。中国の百年マラソンの競争に対しても、もっともっと積極的に関与できるはずなので、次の大統領に期待したい。

 

第11段階 民主化寄りの改革をサポートする

 

・・・・・しかし、冷戦から得た教訓として、アメリカが心に留めておくべきは、中国国内の、民主的で文明化された社会集団を支援することの大切さである。中国が新しい冷戦について語るときに懸念するのは、思想の力を利用してソビエト連邦を内部から打ち崩していった、冷戦時代の戦略をアメリカが再現することである。・・・・・実際には、アメリカや西側諸国は、そのような中国の共産党支配を終わらせようとする共同作戦などは行っておらず、中国の民主主義化を支援するためのアメリカの歳出は、年間5000万ドルに満たない。実のところ、アメリカ政府は中国に市民社会を誕生させようとする計画をいくつか持っているが、いずれも資金不足で規模が小さく、また、CIAがかかわっているわけでもない。

 

アメリカは先にも触れたように中国に(隠れて)数々の援助を行っているが、まずそれらを白日の基に晒して、速やかに止めるべきである。そしてそこで浮いた資金で、中国国内の民主的な活動をしている集団を支援すべきなのである。

 

第12段階 中国のタカ派と改革派(修正主義者)の議論を監視し支配する

 

中国は、アメリカに対する冷戦戦略を推し進めているため、アメリカ政府の様々な派閥、すなわち中国政府の支持者、懐疑的な人、操りやすい人、マラソン戦略を知っている人を注意深く監視している。アメリカは、この点において過去にはうまくやっていた。連戦時代、アメリカはソ連共産党政治局のさまざまなメンバー、つまりアメリカとの協調を主張する人、アメリカを追い越すべき危険なライバルとみなす人の活動を監視するために、時間と技術と人員を注ぎ込んだ。しかし、中国に対して、アメリカはかなり後れを取っている。

中国政府は繊細な国内問題に関する、様々な立場の人を理解することが極めて重要である。マラソン戦略が急速に進んでいるとはいえ、中国政府は一枚板ではない。タカ派が多数派なのは確かだが、周辺には今なお、改革や自由化を純粋に擁護する人もいて、彼らは中国がアメリカ風のモデルに近付くことを望んでいる。そういう人がいるのだから、それが誰であるかを突きとめ、支援しなければならない。

 

 

マラソンが始まっていたことを認めるのは、おそらく最も難しいことだが、最も重要なことでもある。アメリカはそれを認めることができずに、中国が2049年までにアメリカを凌駕するだけでなく、経済規模が2倍から3倍になるという長期的シナリオから目を背けるかもしれない。そうなれば、中国は戦わずして勝利を収めることになるだろう。

・・・・・・・・・・・・とこの「Chaina 2049」は結んで、終わっている。

 

 

旧ソ連の崩壊は国内経済・財政を無視した軍事投資が原因である。」と森本敏氏はこの本の巻末の解説で述べている。中国は今景気後退期に突入しているのであり、且つ、中進国の罠にはまっている可能性が高いのであるから、このまま、景気減速局面を続けさせる必要がある。景気減速が長引けば、100年マラソンのスピードもかなり落ちることになる。

 

アジア回帰を進めるアメリカと、日・豪・印・韓・比、さらには越なども仲間に入れて、同盟諸国やパートナー国が緊密にタッグを組み、経済と安全保障の協力体制を進めて、半ば中国包囲網を形成するわけではないが中国にそのように思わせる体制を固めてゆけば、中国は軍事予算を削減できずにソ連の二の舞を演じることにはならないのか、と推測できる。

 

さしあたって、環太平洋戦略的経済連携協定Trans-Pacific Strategic Economic Partnership AgreementTPP)などは、そのための格好な道具となる可能性を秘めているものと考えられる。

TPP協定は、2016.2.4ニュージーランドのオークランドで、参加12か国の署名式が行われたばかりであり、現在は協定発効に向けて国内手続きが進められているところであるので、まだ海のものとも山のものともわからない状況ではあるが、100年マラソンに対抗していくための、使いようによってはかなり役に立つものとなろう。

 

今中国は外交的にも誤算続きで焦っている時なので、そっとしておく必要がある。もちろん何もしないということではなく、さらなる間違いを犯すように動くことであろう。

 

ナポレオンも言っているように、「敵が間違いを犯している時は、邪魔するな。」である。

 

 

南シナ海・米・朝鮮半島…中国外交、誤算続き

201603090833

 【北京=竹腰雅彦】中国の王毅(ワンイー)外相は8日、北京で開会中の全国人民代表大会全人代=国会)に合わせて記者会見し、「中国は特色のある大国外交の道を歩んでおり、新しいタイプの国際関係の構築を目指す」と述べて、中国主導の新たな国際秩序形成に意欲を示した。

 だが、習近平(シージンピン)政権の対外政策は「失敗と誤算続き(外交筋)が実情で、仕切り直しを迫られている。

 「三年有成(3年にして成果あり)」――。王氏は会見で「論語」の記述を引用し、習政権の大国外交を評価した。だが、実際の対外環境は「南シナ海、対米、朝鮮半島の三方面で揺さぶりを受けている」(複数の中国筋)のが現状だ。

 王氏は、中国が南シナ海で進めている軍事拠点化について、「自衛権の行使に過ぎない」と改めて正当化した。だが、国家主席は昨年の訪米で「軍事拠点化の意図はない」と発言しており、関係国から「言行不一致」を追及される事態となっている。その発言は「軍内で不満が出るなど内部でも一時的に問題化した」(中国筋)とされる。

201603090833Copyright © The Yomiuri Shimbun

http://www.yomiuri.co.jp/world/20160309-OYT1T50009.html

(続く)