ならず者国家・中国、アレコレ!(83)

その証拠に、中国はフリゲート艦を半ばそのまま白く塗装しなおして、海警局の公船(日本で言う巡視船)に仕立てて、尖閣諸島周辺海域に出没させている。すでにフリゲート艦3隻が公船に改造されており、現在さらに2隻の駆逐艦を公船に改造中だと言う。この5隻が尖閣諸島海域に投入されるものと思われる。まさに尖閣危うし、である。いよいよ中国は衣を脱ぎ捨て、鎧を見せ始めた。

 

そしてその手は、更に沖ノ鳥島まで伸びている。危うし、ニッポン。

 

尖閣周辺に出現した中国船は「海軍フリゲート艦を改造」 機関砲も搭載

2016.1.6 09:40

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2014年1月に撮影された中国海軍のフリゲート艦「539安慶号」(上、共同)。下は昨年12月22日に沖縄県尖閣諸島周辺の接続水域を航行する中国海警局の「海警31239」(第11管区海上保安本部提供)。機関砲のようなもの(円内)を搭載している

 尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で先月下旬に初めて航行が確認された機関砲のようなものを搭載した中国海警局の船が、中国海軍のフリゲート艦を改造した船だったことが5日分かった。

 中国の軍事情報を伝える香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは、3隻のフリゲート艦が既に改造を終え、他に2隻の駆逐艦が改造中で、5尖閣海域に投入される可能性があると明らかにした。中国が領有権をさらに強硬に主張しようとする姿勢の表れといえ、緊張が高まりそうだ。

 国際軍事情報企業IHSジェーンズは昨年7月、中国がフリゲート艦を改造中でミサイル発射台や口径100ミリの艦載砲の旋回砲塔が既に取り外されたが、前部の37ミリの機関砲は残されていると伝えていた。(共同)

http://www.sankei.com/politics/news/160105/plt1601050052-n1.html

 

 

海警31239は、元巡洋艦クラスの軍艦で、大砲は外してはあるが37mmの機関砲は4門も装備しているという。こんな重武装の船が領海侵犯してきたのだ。

しかも昨年2015年の領海侵犯件数は(12/17までで)33件になっているという。2012年(H249月の尖閣国有化以降、その領海侵犯は137件に上っていると言う。約3年半で137件の領海侵犯ということは、137÷3.5=39.1/Yとなるので、年末までにまだまだ領海侵犯があったのではないのかな。

 

1年間で平均39回も尖閣諸島の日本領海を侵犯しているということは、毎月3回も中国公船が日本領海を犯していることになる。この中国の傍若無人ぶりに対して、日本は何もできないのである。しかも今回は重武装の軍艦を白く塗って「海警31239」としてデビューさせている。海上保安庁の巡視船の皆さんには誠に頭が下がる思いであるが、日本は自分の国さえ守れない制度的にみじめな国なのである。

 

だから中国もやりたい放題なのである。そのうちに尖閣諸島も「俺(おら)がもの」としてしまうのではないか、と気に掛かる。

 

 

尖閣諸島、今年の中国公船の領海侵犯33件 接続水域航行は233日

2015.12.17 17:44

 海上保安庁の佐藤雄二長官は17日の会見で、中国公船による尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺海域への侵入状況を説明した。領海侵犯は今年に入り同日までに33件。政府が尖閣諸島を保有した平成249月以来、計137件に上った。領海外側にある接続水域での航行日数は同期間で233日だった。

 佐藤長官は「わが国の領土・領海を断固として守り抜くとの方針のもと、関係機関と緊密に連携し冷静かつ毅然(きぜん)と対処していく」と話した。

http://www.sankei.com/politics/news/151217/plt1512170042-n1.html

 

 

海上保安庁のホームページによると、中国公船による尖閣諸島海域の日本領海侵犯の隻数日あたり)は、次のようになっている。

尖閣諸島周辺海域における中国公船等の動向と我が国の対処、http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html による。)

 

2012/9~12 68 2012/9/11尖閣諸島魚釣島・北小島・南小島を、国が購入している。

2013/1~12 188

2014/1~12 88

2015/1~12 95

2016/1~2 13

 

尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国の固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配している。中国による一方的な現状変更の試みには、関係省庁が一体となって、我が国の領土・領海・領空は断固として守り抜くとの決意で毅然かつ冷静に対処している。(同上HPより)」

 

この領海侵犯の隻数に対してその倍の隻数が、日本の接続水域内に入域している事にも注意する必要がある。

 

先に示した元軍艦だった公船を中心に大挙して日本の南西諸島に攻め込んで来たら、日本はひとたまりもなく中国に占領されてしまうであろう。

 

皆さんは「そんなことは夢物語だ」などと笑うかもしれないが、決して考えられないことではないのである、と構えておく必要がある。そのように笑うのであれば、是非とも「China 2049(THE HUNDRED-YEAR MARATHON China's Secret Strategy to Replace America as The Global Superpower,2160)を読んで頂きたいものだ。

 

そして2016.2.11の当ブログのNO.54で紹介している中国人民解放軍の孫建国副参謀総長の見解をもう一度熟読する必要がある。

 

彼は、「断固として尖閣諸島は中国のものにするぞ。そのために、「公船を断固として釣魚島から12海里以内の海域に派遣し、権利維持のためのパトロールを常態化させた」、「東シナ海に初めて防空識別圏を設けた」」 と主張しているのである。この事実を、我々は努々(ゆめゆめ)忘れてはならない事なのだ。中国は「己の欲するところのもの」は何が何でも手に入れる、と言う習性を持ち合わせている。いわゆるまさしく「ならず者国家」なのである。しかも少しは知恵が回るときているから、性質が悪い。

 

お人よしの日本人などは、コロッと騙されてしまう。次に小川和久氏の述べていることも、字面通りには受け入れることはできない、と判断しておいた方が正解ではないのかな。そう言っておいて頃合いを見て、エイヤッとばかりに油断したすきに攻め込んでこないとも限らないのだ。

(続く)