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続・次世代エコカー・本命は?(9)

 こうした課題のクリアに向けてホンダが重要視しているのが、2013に発表したGeneral MotorsGM)との燃料電池車開発における提携だ。水素タンクの他、特にFCスタック部分のさらなる改良や低コスト化にも注力していくという。

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ホンダ 執行役員執行役員の三部敏宏氏

 会見に登壇したホンダの執行役員を務める三部敏宏氏は「GMとの共同開発は燃料電池システム以外の領域についても議論を進めている。ホンダだけではコストが下げられないという認識で、GMとの共同開発の中で価格低減や量産化に向けた取り組みを進めていきたい」と述べている。両社では2020年をめどに共同開発製品の実用化を目指しているが、この成果がホンダの次のFCV大きな鍵となりそうだ。

 経済産業省が発表したFCV普及ロードマップでは2025年あたりにFCVの車両価格をハイブリッド車と同等程度にまで低減する方針が掲げられている。ホンダとしてもFCVの本格的な普及の目安として2025年を念頭に置いているようだ。


FCVの「電源」としての価値を訴求

 FCVを含むホンダの水素関連事業のテーマは「水素をつくる・つかう・つながる」だ。「つくる」の部分に相当する製品が、同社の開発した小型の水素ステーションスマート水素ステーションSHS)だ(図10)。約1日程度で4畳半程度のスペースがあれば設置可能な小型の水素ステーションシステムだ。

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10 ホンダの「スマート水素ステーション   

 SHSは水を分解して1日当たり1.5キログラムの水素を製造できる。内部に18キログラム程度まで貯蔵でき、1日当たり24台程度のFCVに水素を供給可能だという。FCVの普及に欠かせない水素ステーションの整備は設置コストが高いといった影響などで遅れている状況にあるが、ホンダはSHSを活用してクラリティとともに水素インフラの拡充も図る。水素ステーションの普及は4大都市圏が中心となっているが、SHSであればそれ以外の地域における導入にも効果的だ。既にホンダは複数の自治体と協力して導入実証を進めている。

 「つながる」の部分に相当するのが、クラリティと同時に販売を開始する可搬型充電器「Power Exporter 9000」だ(図11)。これはFCVなどに接続することで、車両を「電源」として活用できる。最大9kVA(キロボルトアンペア)の交流電力を供給可能で、満充電のクラリティに接続すると一般家庭で約7日分の電力を供給できるという。非常時やイベントなどの場面で活用できる。

 ホンダではこのPower Exporter 9000を通して、FCVの電源としての価値もアピールしていく狙いだ。

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11 Power Exporter 9000   

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1603/11/news053.html

 

 

まあ早いとこ街中でちょくちょく燃料電池車を見かけるようにならないと、環境対策は進まないものと思った方がよかろう。ホンダも2017年秋などと言わずに早く、一般販売を始めて貰いたいものだが、よほどフィットの連続リコールには懲りているのであろう。こと燃料電池車については、ホンダはすこぶる慎重である。

 

ホンダは2016310に東京都内で会見し、燃料電池車(FCV)「CLARITY FUEL CELL」(クラリティ)の販売を開始すると発表した。当然発表者は、昨年20156月に社長に就任したての八郷隆弘氏だ。

この論考から推察するに、八郷社長は、トヨタの「MIRAI」に比べて、100km余分に走り、しかも4人でなく5人乗りだと、(自慢するように)話した筈だ。それはホンダは燃料電池、駆動モーター、コントロールユニットを小型化し統合することが出来た結果だ、とも自慢している。

まあトヨタの「MIRAI」よりも1年以上も発売が遅れているので、盛んにPRするのは当然である。

 

しかし発売と言っても、リース販売で、しかも200程とわずかな量だ。

 

これも「量産体制の問題」もあるが、主な理由は先にも言及した「フィットなどの連続リコール」に懲りたからであろう。

 

そのため燃料電池車「 CLARITY FUEL CELL 」は、何としても不具合などを起こして問題としたくなかったのだ。連続リコールからの完全脱却を託されたのが、この八郷隆弘社長とそのチームだったのである。まあこのリース販売の1年半の間に(リコールに該当するような)不具合を引き出してつぶそうという魂胆なのであろう。

(続く)