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続・次世代エコカー・本命は?(74)

三菱自による顧客と日産への補償内訳

2016624日(金) 1658



  • 三菱自動車株主総会 益子修会長(24日・千葉県幕張市) 

三菱自動車工業の益子修会長は24日、株主総会後に燃費不正行為に関連する特別損失の項目ごとの内訳を明らかにした。

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日時点で「その他」と一括した項目について内訳を公表することで、燃費不正行為に係る財務上の影響は今期限りとする根拠をより明確にする狙いがあったとみられる。

同社は16年度の燃費不正関連費用の特別損失は1500億円と見込む。そのうち500億円は「お客様へのお支払い」。軽自動車ekシリーズの110万円、登録車5車種の一部に13万円の補償を行う部分で、17日に公表された。今回、明らかになったのは、残りの1000億円「その他」の項目。その詳細は以下の通り。

・支払い対応費用(150億円)...支払い事務手続き、事務局開設、告知、代替車、弁護士などの費用と、販売店が対応するサービス費用


・販売関連費用(400億円)...日産自動車本体と系列販売店などへの逸失利益補償


・生産購買関連費用(350億円)...水島製作所の生産減による減損処理費用(100億円)、同従業員の一時帰休対応(40億円)、サプライヤーへの補償


・その他(100億円)...無料点検のサービスキャンペーン、エコカー減税ランクのラベル張替え、改定カタログの製作、用品販売の減少

部品メーカーなどサプライヤーへの対応について、益子氏は次のように語った。
「下請法対象の取引先、補償の要請の意向を表明している一般の取引先あわせて60社ほどある。6月末までは生産ができないので、その期間の具体的な補償額の提示とエビデンスの提供を要請済みで、資料が揃えば7月初めにも支払いが可能で、一部の会社からは資料が出てきている。これらは生産購買費用の350億円の中で処理をしていく。サプライヤー補償についても実際に動き出している」

また、日産自動車への補償については「正式の合意はしていないが、事務方で打ち合わせを続けているので大きく変更になるとは考えていない」と、不安を打ち消した。同社への補償では、見込まれた新車販売額、販売で発生したであろうサービス収益や用品販売額を見込んでおり、系列の販売店についても同様の対応をする。 《中島みなみ》

http://response.jp/article/2016/06/24/277442.html

 

 

結局三菱自動車は立ち行かなくなり、日産に助けを求めることになってしまった。34%の資本と役員4人を日産から迎えて、日産の傘下に入らざるを得なかったわけだ。

 

どのみち三菱自動車は、単体で、このエコカー戦争の荒波を乗り越えることは出来ない筈だった。

 

そのため、この燃費不正の発覚で、二進(ニッチ)も三進(サッチ)も行かなくなったことで踏ん切りをつけた三菱自の益子修会長が、ゴーンに助けを依頼せざるを得なかった訳だ。

 

これまでも言及しておいたが、労せずしてゴーンが三菱自を手に入れた格好となる。

 

良くまとまっているので次の論考を参考迄に読んでほしい。舞台裏がよくわかる。

 

 

日産・三菱自 “電撃提携”の舞台裏

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岩間宏毅記者,宮本雄太郎記者 

相次いだリコール隠しから10年余りを経て明らかになった三菱自動車工業燃費不正問題日産自動車三菱自動車を事実上、傘下に収める業界再編に発展しました。不正の公表から、資本業務提携の会見まで僅か20日余り。普通なら考えられないスピードでまとまった提携劇を見ると、日産のカルロス・ゴーン社長の経営者としてのしたたかさが浮き彫りになってきます。
日産・ルノー三菱自動車を合わせれば年間の販売台数が950万台規模と、トヨタ自動車フォルクスワーゲン、GM=ゼネラル・モーターズ世界トップ3に肉薄するグループが誕生することになる“電撃提携”。その舞台裏について、経済部・自動車業界担当の岩間宏毅記者と宮本雄太郎記者が解説します。

燃費不正の三菱自が打診

三菱自動車が、軽自動車4車種で実際より燃費をよく見せる不正を公表した記者会見から一夜明けた4月21日、日産のゴーン社長と三菱自動車の益子修会長が会談しました。

三菱自動車が生産し日産に供給している軽自動車2車種の生産・販売が停止したことなどについて、三菱自動車が謝罪するための会談でしたが、このトップ会談をきっかけとして、提携に向けた極秘交渉がスタートします

提携を打診したのは三菱自動車でした。もともと年間の販売台数が100万台規模にすぎない三菱自動車が今後も生き残っていくためには、ほかの自動車メーカーとの本格的提携が必要だと考えていた益子会長。不正を行った、車づくりの根幹を担う開発部門の改革を含めた支援を求めるなら自動車メーカーしかない、軽自動車を中心に協力関係を築いてきた日産しかないと判断したのです。

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日産“34%”出資を決断

提携を打診された日産の対応は素早いものでした。

三菱自動車に燃費不正の原因や影響が広がるリスクなどの説明を求めたうえで、大型連休を返上して、ごく限られたメンバーで出資比率などを検討。その結果、三菱自動車に示した案は、「日産が三菱自動車に34%出資する」というものでした。

34%の出資というのは、日産が一気に三菱グループ主要3社を上回る筆頭株主となり、三菱自動車を事実上、傘下に収めることを意味します。日産の検討の過程では、燃費不正の真相解明や再発防止策がまとまる前に提携に乗り出すことは消費者や行政の反発を招きかねないとして、社内から慎重な対応を求める意見もあったといいます。

しかし、こうした意見に対しゴーン社長は、「早くやろう。疑心暗鬼やうわさが広がることもよくない」と逆に交渉の加速を指示。連休明け早々に、社内の各部門の担当役員に、両社の業務提携で期待できるメリットを報告するよう指示を出します。そして、不正の公表から20日後の今月(5)10日に両社の資本業務提携が固まりました。両社のトップがそろって会見した日の2日前のことでした。

 

 

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ゴーン社長の“したたかさ”

まれに見るスピードで進んだ提携劇ですが、日産・ルノーで世界トップを目指してきたゴーン社長のしたたかさも浮き彫りになります。

今回の提携では、日産が三菱自動車に対し2373億円を出資します。巨額な資金には違いありませんが、燃費不正の影響で三菱自動車の株価が問題発覚前より大きく下落したことを考えると、出資額は大幅に減ったという見方もできます。

不正が拡大する懸念などに対しては、外部の調査委員会による不正問題の調査や三菱自動車への資産査定で重大な事実が出ないことを出資の条件としていて、リスクを排除する手を打っています。

さらに、日産と三菱グループ3社を合わせて出資比率が過半数とする内容も盛り込み、引き続き三菱グループが主要株主として日産と協力する枠組みを設け、東南アジアなどで強い三菱の「スリーダイヤ」ブランドを維持できるようにしています。

これらを満たしたうえで、開発や購買など幅広い分野で三菱自動車との提携効果を発揮し、世界戦略を強化するねらいなのです。

(続く)