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続・次世代エコカー・本命は?(105)

トヨタグルーブ内で起こったこの一連の出来事は、それぞれ偶然のもので何の関連性もないものと判断できるものであろうか。

 

羅列してみると次のようになる。

 

 

2012.04頃  グーグルトヨタに自動運転の制御に関して提携を申し入れる。(トヨタは断る

2014.01月  トヨタ自動運転専門チームを設立する。(鯉渕健氏)

2015.11.07  トヨタAIの研究組織・TRI2016.01月に設立すると発表。

2016.01.05  トヨタ、米Toyota Research InstituteTRIの体制などを発表

2016.01.08  愛知製鋼爆発事故

2016.04.14  熊本地震でアイシン子会社が被災、「RESCUEシステム」の不備判明。

2016.05.30  アイシン子会社アドヴックスで爆発事故

2016.06.19  ル・マン24時間レーストヨタ惜敗する。

2016.07.28  1~6世界販売台数VWトヨタを抜く。

2016.08.03  プリウスPHVの発売を秋から冬に延期すると発表する。

 

 

グーグルは自動運転の研究開発を2009には始めている。そのグーグルが2012にはトヨタに提携(と言っても協力関係であるが)を申し入れてきている。トヨタはそのことを社長に報告もせずに、そのため(小生の推測ではあるが)全社的に検討することなくそれを断っている。トヨタが一皮脱皮する機会をみすみす失ったことになる、と小生には思えるものである。なぜなら今後自動車の概念が極端の変わってい行く可能性があるからである。今までのスローガンが通用しなくなる可能性が大なのである。

 

そのためトヨタは遅ればせながら、と言っても泥縄式に自動運転の研究開発にのめり込んでゆく。トヨタはかなり焦っているようだ。

 

そんな焦りが影響したのか、立て続けに協力会社で爆発事故が起こっている。その間には熊本地震が発生し、協力会社が被災し部品供給が滞りそのバックアップが手順通り進まなかった。生産ラインの停止による影響は18万台に及んでいる。

 

しかも万全の態勢で臨んだ2016ル・マン24時間耐久レースでは最終の周回で、それまでトップを独走していたTS050 HYBRID #5号車が謎のストップをしてしまう。チェッカーフラッグはまたもやポルシェに奪われる。

 

今年は販売台数世界一VWに奪われそうだし、満を持して販売に投入しようとしたプリウスPHVが、生産問題で販売延期となってしまう。

 

と、トヨタはまことに多事多難の一年となってしまった、と言ってもよいであろう。

 

2009年に謎の急加速問題でアメリカでつるし上げを食ったことよりも、今年の多事多難はトヨタにとってダメージは大きい。

 

ある意味豊田章男社長にとっては、(後になって振り返ってみたら)最悪な一年となるのではないのかな。

 

この中で、小生が一番問題ではないかと思われるものは、グーグルからの申し入れを豊田章男社長が知らなかったことである。トヨタの役員や上級管理職に、先を見る目がなかったと言う事ではないのかな。いくら豊田章男社長が当時は、自動運転を毛嫌いしていたとしても、自動車の先行きに関して少しはそれなりの見識を持っていてもよかったのではないのかな。

 

断ったと言う事は、自動車の将来に関する見識が、トヨタの役員クラスになかったか間違っていたことではないのかな。これでは先が思いやられるものである。現在の延長線上での会社経営は、それはそれは、うまくゆくであろう。しかしそれは単なる延長であり、これからは何か大きな変革が待ち受けているような気がするのであり、その変革にトヨタは脱皮して乗れ切れないのでないのかな。単なる自動運転の技術だけが重要ではなくて、そのために社会が大きく変革してゆくものと思われる。何もしない会社は、多分その波に乗り遅れて、沈んでゆくのではないのかな。

 

ここはトヨタは踏ん張りどころである。その点日産は、地味だがその変革を見据えているようだ。

 

日産は燃料電池車では出遅れているが(FCVEVの一種ではあるが)、電気自動車B-EVを優先して開発している。それと言うのも、EVは発進、低速走行、巡航走行とすべての局面で、それらの動きを細かく制御することが容易にできるからであり、モーター駆動のためその大きなトルク特性により制御はガソリン車よりも有利なのだ。

 

そのため2016年には高速道路の同一線上での自動運転システムを装備したセレナを発売し、2018年には複数レーンでの自動運転技術を装備した車を発売、2020年には一般道での自動運転車の発売を計画している。

 

 

片山修「ずたぶくろ経営論」http://biz-journal.jp/2015/11/post_12507.html
自動運転車、圧巻の試乗体験…急な割り込みや歩行者に対応、車線変更や合流も

2015.11.20  文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家

トヨタの自動運転車のデモンストレーション   トヨタ自動運転post_12507

 ここにきて、自動運転が一気に現実味を帯びてきた。しかも、日本で――。それはなぜか。

 44東京モーターショー2015燃料電池車電気自動車など次世代エコカーと並んで、大きな期待とともに注目を集めたのは、自動運転車とその技術である。

 トヨタ自動車106、自動運転車による高速道路のデモンストレーション走行を実施した。私は、テストドライバーが運転する「レクサスGS」をベースにした自動運転車両に試乗し、首都高湾岸線有明インターチェンジから辰巳ジャンクションを経由し、福住インターチェンジまでの片道5.5キロを走行体験した。2016.8.16,NO.87参照のこと。)

 有明入口で料金所のゲートをくぐると、ドライバーはステアリングホイールについているボタンを押し、自動運転モードに切り替えた。ハンドルから手を放し、両手を広げるおなじみの自動運転ポーズに入った。車は、自動的に制限速度の70キロを維持して走る。

 カーブにさしかかると60キロほどに減速し、ドライバーが手を動かしていないのに、ハンドルはぐるぐる回る。車線変更では、これまた自動的にウインカー指示を出し、少し減速して並走していた車を先にいかせたうえ、車線を変える。なめらかなカーブ走行といい、スムーズな車線変更といい、想像以上に感動的な走りだった。「ついに、ここまできたか」というのが実感だった。

 じつは、トヨタ自動運転に対してそれほど積極的ではないといわれてきた。ところが、“自動運転積極派”に変身したのだ。トヨタ社長の豊田章男氏は、116に開かれた「人工知能AI)を研究開発する新会社の設立会見」の席上、次のように語った。

「私は以前、パラリンピックの選手は、ウェルキャブ(福祉車両が一番、最適な車なんじゃないかと自分本位の考え方をしておりましたが、東京オリンピックパラリンピックの支援をするなかで、いやいやと考え直しました。パラリンピックの選手から、もっとかっこいい車に乗りたいんだという声を多く聞くようになり、自動運転の活用の仕方は、私の考える以上のものがあるのではないかと思うようになりました」

 トヨタは、公開されたような高速道路上で車線変更や合流、追い越しが自動でできる市販車を2020年頃に発売すると発表した。ホンダ11月、東京都内の首都高速道路でハンドルやアクセルから両手を放しても道路状況を判断して走る自動運転車の試乗会を開いた。
(続く)