続続・次世代エコカー・本命は?(45)

EV用の車載電池を外部から手に入れることも可能であるが、この固体酸化物型燃料電池(SOFC)を使うことを真剣に考えているのではないのか、と言う推測も成り立つのではないのかな。

 

何と言ってもこの「e-Bio Fuel-Cell」搭載の「e-NV200」の話と同時に、「オートモーティブエナジーサプライ(AESC)」(神奈川県座間市売却の話が明らかとなってきたからだ。

 

 

 

日産自、車載用電池事業から撤退へ 子会社株売却へ交渉=関係筋

  Business | 201608619:36 JST

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 8月6日、日産自動車が電気自動車(EV)などの車載用電池事業から撤退する方針を固めたことがわかった。複数の関係筋が明らかにした。写真は神奈川県横浜市の同社グローバル本社で2015年7月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino) 日産EV電池売却r

(ロイター)

[東京 6日 ロイター] - 日産自動車7201.T>が電気自動車(EV)などの車載用電池事業から撤退する方針を固めたことがわかった。NEC<6701.T>と共同で出資する同事業子会社の株式売却などに向けてパナソニック6752.T>やアジアなど国内外の大手電池メーカー数社と交渉に入っている。複数の関係筋が明らかにした。

世界の自動車産業では環境にやさしい電動化車両への動きが強まっているが、日産は量産効果が限られる自前生産よりも、他の自動車メーカーにも供給している外部の大手電池メーカーから調達したほうがコストが抑えられ、車両価格も引き下げられると判断した。

売却を検討しているのは「オートモーティブエナジーサプライ(AESC)」(神奈川県座間市)の株式で、日産51%NECグループ49%を出資している。日産のEV「リーフ」やハイブリッド車(HV)などに搭載するリチウムイオン電池の開発、製造、販売を手掛けている。株式のほか、英国や米国での電池生産事業も手放す考えだ。

日産のカルロス・ゴーン社長はこれまでも、性能やコストの面で競争力のあるメーカーの電池を採用する方針を示してきた。2014年にはすでにEV電池の自社生産縮小に向けて準備を進めていたほか、提携先の仏ルノーRENA.PA>にも供給している韓国のLG化学051910.KS>製を採用する可能性を示唆していた。

EVの本格的な普及を後押しするには、1回の充電で走行できる距離(航続距離)を伸ばす高性能な電池とそのコスト低減が課題の1つになっている。2010年に発売したリーフはこれまでに世界で累計20万台以上を販売してきたが、航続距離への不安などから想定以上の販売にはつながっていない。

車載用電池事業からの撤退について、日産の広報担当者は「報道内容は当社が発表したものではない」とした上で、顧客に最高のEVを提供するために「今後も最適な商品と事業構造の実現に向けたビジネス戦略を追求する」と述べた。パナソニックとNECの広報担当者はコメントを控えた。

*記者名を修正して再送します。

(
白木真紀、田実直美、山崎牧子、ティム・ケリー)

http://jp.reuters.com/article/nissan-ev-battery-idJPKCN10H083

 

 

この記事によると、AESCの売却先は国内ではパナソニック、海外ではアジア、であれば中国になるのではないのかな。AESCは、2016年初めに中国のEVバスメーカーにリチウムイオン電池を100台分既に供給しているし、今回も新たに200台分の電池の供給を契約している。だから中国へ身売りされることは十分にあり得る話である。しかし一種の先端技術であるので、中国だけには売り渡して貰いたくはないものだ。

 

 

日産が売却予定の車載電池会社、中国EVバスに供給

日産以外の供給先は増えるか

20170122

 

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 オートモーティブエナジーサプライ(AESC、神奈川県座間市)は、このほど中国の電気自動車(EV)バスメーカーと、EV用リチウムイオン電池の供給契約を結んだ。AESCに出資する日産自動車はAESC株の売却を検討しており、AESCは日産以外との取引拡大が課題となっている。中国EVバスメーカーへの供給拡大で日産への依存度を減らす。

 江蘇常隆客車(アルファバス)に、日産のEV「リーフ」に採用されている24キロワット時のリチウムイオン電池を供給する。供給量はEVバス200台分。リーフ換算で1600台分に相当する。

 同バスは広西省の公共交通機関として運行しており、航続距離は250キロメートル。全長8メートルで定員は72人。2016年初に契約した100台分に続き2回目の大型受注となる。中国のEVバス市場は補助金が支給されることもあり拡大傾向にあるという。

 AESCは日産が51%、NECとNECエナジーバイス(同相模原市)が49%出資するリチウムイオン電池メーカー。車載用では供給先のほとんどが日産向け。

 日産は電池の外部調達を視野に入れており、AESC株を売却する方針。AESCは日産以外の供給先を確保するのが課題となっている。アルファバスへの供給拡大で、日産以外との取引拡大に弾みをつけたい考え。

日刊工業新聞2017119

http://newswitch.jp/p/7628

 

(と言う事であったが、最近こんな記事も報じられているので追記しておこう。)

 

 

日産、電池子会社を中国ファンドに売却 1100億円、最終調整

2017/5/27  ニュースソース  日本経済新聞 朝刊

 日産自動車が売却を検討していた車載用電池子会社について中国の投資ファンド、GSRグループと最終調整に入ったことが26日、明らかになった。売却総額は1100億円前後とみられる。日産は外部調達に切り替えて電池のコストを引き下げ、次世代エコカーの本命と位置付ける電気自動車(EV)の価格競争力を高める狙いだ。

 売却対象となっているのは2007年に設立したオートモーティブエナジーサプライ(AESC、神奈川県座間市)。日産が51%、NECグループが49%を出資し、主力EV「リーフ」向けの車載用リチウムイオン電池などを生産する。15年の車載用電池の世界シェアはパナソニックに次ぐ2位。

 日産は米英に持つ車載用電池の生産設備についてもGSRと売却交渉を進めているもよう。現行のリチウムイオン電池技術を使った電池の生産からは撤退する方向だ。一方で新素材を使う次世代電池は自前での研究開発を続ける。

 GSRはIT(情報技術)や環境分野に強みを持つファンドで、米国や中国の車載用電池メーカーにも投資実績がある。AESCが持つ設計・生産ノウハウを取り込み、環境規制を背景にEV市場が拡大する中国で車載用電池の供給体制を構築する狙いがあるようだ。

 

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16933470W7A520C1TJ2000/?n_cid=SPTMG002

 

(追記終わり)

(続く)