続続・次世代エコカー・本命は?(109)

9月の議会選挙が過ぎれば、ディーゼル問題ももっと明確になるのであろう。

 

 

メルケル首相4選へ着々 独議会選まで1カ月、与党支持率リード

2017/8/21 0:25
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 【ベルリン=石川潤】ドイツ連邦議会選挙まで約1カ月、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSUがライバルのドイツ社会民主党SPDを支持率でリードし、首相4選が現実味を帯びてきた。米トランプ政権の誕生や相次ぐテロで欧州が不安定になるなか、メルケル氏の実績と安定感が支持を集めている。ただ自動車産業ディーゼル問題テロ対策など、対応を誤れば状況が一変しかねない波乱要因も残る

 「言い忘れるところだった。選挙戦はまだ終わっていませんよ」。メルケル氏は夏休み明けの12日、ドイツ西部のドルトムントでの演説の最後にこう付け加えた。CDU・CSUの支持率は40%近くに達し、SPDを15ポイントもリードする。「勝ったも同然」との雰囲気が同氏周辺からも漂う。

 メルケル氏は主要20カ国・地域(G20)サミットでトランプ米大統領を相手に環境問題などで筋を通し、英国の欧州連合(EU)離脱でも毅然と対応した。失業率が3%台と経済が好調なこともあり、有権者は新鮮さが売りのSPDのシュルツ党首よりも、「強いリーダー」を演じるメルケル氏になびく構図だ。

 選挙戦でのリードの裏には、ライバルの魅力をみえにくくする「争点潰し」ともいえる戦略もある。メルケル氏がマクロン仏大統領との蜜月を演じたことで、親欧州というシュルツ氏の看板はすっかりかすんだ。大規模減税や子育て支援でも、保守派であるはずのCDU・CSUが、中道左派SPD顔負けの大盤振る舞いを打ち出し、違いを分かりにくくした

 7月に両院を通過した同性婚を認める法律では、それまで慎重だったメルケル氏が突然、同党議員が賛成票を投じることを認め、ドイツ国内を驚かせた。「有権者の大多数が同性婚を支持するなか、選挙戦の争点になることを恐れた」(外交筋)との分析もある。

 SPDは格差縮小などの「公正さ」を前面に掲げて対抗する。ただ、足元でCDU・CSUと大連立を組むだけに、政権批判も鋭さを欠く。

 メルケル氏優位の情勢が続くなか、波乱要因になりかねないのが、ドイツの産業界を揺らすディーゼルの排ガス問題だ。ドイツ政府は産業界、自治体とディーゼル530万台の無償修理で合意したが、合意内容が産業界寄りで不十分との批判がくすぶる。

 SPDのシュルツ氏は欧州規模で電気自動車の比率を取り決める公約を打ち出した。メルケル氏も英仏が進める化石燃料車の廃止の「アプローチは正しい」と認め、トップ主導で問題解決をはかるという姿勢を示さざるを得なかった。

 スペインの大規模テロの余波も続く。メルケル氏はすでに難民抑制にカジを切り、警察官の増員などの治安対策にも力を入れている。それでも仮にドイツ国内で新たなテロが発生すれば、対応いかんによっては選挙戦に影響が及びかねない。

 9月24日の選挙でCDU・CSUがこのまま第1党になれば、連立協議で主導権を握り、メルケル氏の首相4選の可能性が高まる。現在と同じSPDとの大連立や、保守系自由民主党との連立が選択肢になる。

 極右政党の「ドイツのための選択肢(AfD)」も議席を獲得する勢いだ。難民問題で反EUの機運が強かった1年前の勢いはないが、それでも緑の党、左派党などと第3党の座を争っている。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H4J_Q7A820C1FF8000/?n_cid=NMAIL001

 

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM19H4J_Q7A820C1FF8000/?n_cid=SPTMG002

 

 

まあ選挙後には、ドイツもICEV禁止の方針をより明確に打ち出すのではないのかな。それでドイツも一つ前の論考にあるように、 「いずれドイツが官民挙げてEV競争に本格参入してくること」になろう。

 

日本もEV化への戦略をはっきりさせる必要があろう。トヨタ固執しているようにHVもよいが、そのためにEVを蔑(ないがし)ろにするわけでもないが、そのような扱いをしているとトヨタも酷い目にあうことになるのではないのかな。

 

ただ電気自動車の電気を何から得るのか、と言うところは十分に吟味しておく必要がある。

 

 

電気自動車はガソリン車を超えるか

内燃機関を禁止しても「エコ」にはならない

2017.8.18(金) profile 池田 信夫 自動車エネルギー

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/50835

 

テスラ、量産型の新型EV「モデル3」を納車

テスラの「モデル3」。同社提供(201641日提供)。(c)AFP/TESLA MOTORSAFPBB News


 テスラの電気自動車(EV)の新型車「モデル3」が発売された。価格は「ベースグレード」でも35000ドルと高級スポーツカー並みだが、発売前から予約が50万台を超える人気だ。これをきっかけにEVが世界で話題になり、ガソリン車からの買い換えを真剣に検討する人が増えてきた。

 フランスのマクロン政権は、温暖化対策の「パリ協定」順守のために「2040年までに内燃機関を動力とする自動車の販売・生産を禁止する」という目標を発表した。イギリス政府も同様の方針を発表し、ヨーロッパでは2035年までにガソリン車・ディーゼル車はなくなるとの予測もある。電気自動車はガソリン車を駆逐するほど魅力的なのだろうか?

(続く)