女々しいぞハリル、代表監督不適格(32)

この読売の電子版も、監督・コーチが反則行為をやれと指示している、と報じている。この日本大学広報部の発表とは真反対である。この読売や先に提示した日経の報道の方が、正しいものである。つくづく日大と言う大学は、事実を追求すると言う教育の本分からは相当乖離している、と判断せざるを得ない。いくら制度的に大学と部活動とは管理・被管理と言う関係はないとは言え、日本大学の管理責任が問われだしている、と言える。

 

次に、一寸古いが青島健太氏の見解も参考に供したい。

 

 

日大アメフト部の蛮行、スポーツへの背信行為だ

青島健太「スポーツ社会学

対戦相手にリスペクトなし、悲しすぎる

2018519日(土)

青島 健太

 

日大(赤)による関西学院大(青)に対する言語道断のラフプレーがあった56日のアメフト試合。写真はラフプレーとは異なる場面(写真:朝日新聞社

 スポーツ界にとって、万死に値する「愚行」「蛮行」と言わざるを得ない。

 日本大学アメリカンフットボール悪質なタックルについてだ。ネット上での動画だけでなく、テレビのニュースでもそのプレー映像は何度も流れた。

 56に行われた日大対関西学院大との定期戦(オープン戦)でのラフプレー関学大2年生QB(クオータバック)が味方選手にパスを投げて自軍のプレー動向を見ていると、まったく無防備なそのQBに日大のDL(ディフェンスライン)の選手が後ろからタックルを仕掛けたのだ。

 それは、レイトヒット(プレーが終わっている選手へのタックル)と呼べる範疇の反則ではない。関学大QBは、完全に自分のプレーを終えて、すでに2秒ほど経っているのだ。一連の流れの中で、どうしても止まることができずに当たっていくのならまだ分かるが、自分のプレーが終わってその後の展開を無防備に眺めている選手に、しかも後ろからハードタックルを仕掛けている。

 これはもはやスポーツとは言えない

 先のタックルを受けたQBは足と腰を負傷してゲーム開始早々に交代した。しかも日大の同選手は、このプレーのすぐ直後にも、交代出場した関学大QBに同じようなハードタックルを仕掛け、再びラフプレーの反則を犯している。

 ところがまだ続きがある。反則の質は違うが、上記2回の反則のこれまたすぐ後に、同選手は相手TE(タイトエンド)のプレーが気に入らなかったのかヘルメットをはたくなどのラフプレーを繰り返し、3度目の反則でついに退場処分となった。

 アメリカンフットボールファンには、注目の対戦だ。去年の甲子園ボウル(大学選手権決勝)でこの両校は対戦している。この時には、日大が「2317」で逆転勝ちを収めているが、今回は「2114」で関学大が勝っている。この時期の試合は、相手チームの仕上がりを見ると同時に、自軍の若手の台頭を促す機会にもなっている。それだけにオープン戦とはいえ重要な試合であるのは確かだが、こんなバカげたことが行われるとは思わなかった。

 ラフプレーが横行した試合後、日大の内田正人監督はこんなコメントを残している。

 「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」(日刊スポーツ)

監督が選手を擁護していると思ったが…

 力がないから、厳しく戦わなければ勝てない。

 これはどんなスポーツにでも言えることだろう。もちろん理解できることだ。

 「やらせているのは私の責任」これも気合が入り過ぎて激しいプレーをしてしまった選手を擁護する発言だと思った。それも指導者としては、当然の態度と言えるだろう。

 ところが事態が急変したのは、関学大が会見を開き前述のラフプレーが一斉にメディアで報じられることになってからだ。報道によれば、退場処分となった当該選手が、「監督に、責任は俺が取ると言われていた」と周囲に話しているというのだ。また取材を受けた他の日大の関係者も「今回のプレーは監督からの指示でやってしまったものだ」と証言しているというのだ。

 言葉がない…。

 もし、こうしたことが本当ならば、選手にはかわいそうだが、日大アメリカンフットボール部が、今後、大学スポーツ界で活動する意味と資格はないと言うべきだろう。

 日大は、部のホームページにお詫びのコメントを掲載したが、関学大は直接の謝罪がないとして、10日、日大に抗議文を送り、文章での回答期限を16日とした。

 「どういう指示かわかりませんけど、本当ならあり得ないこと。同じ指導者として認めることはできない」(関学大・鳥内秀晃監督)

 「日大から誠意ある回答がなければ、来年以降の定期戦は行わない」(関学大・小野宏ディレクター)

 また、スポーツ庁鈴木大地長官も、14日の会見でこのプレーに言及し、怒りをあらわにした。

 「大変危険なプレーで容認できない。個人的にはレッドカードに値すると思う。個別の大学、競技ではなく、大学スポーツ全体として考える問題。なぜ(あのようなプレーが)行われたのか、検証してほしい
(続く)