少なくともゴーンはどうしても出したくはない、と言うのが東京地検特捜部の意思である。
ゴーン容疑者を再逮捕 特別背任の疑い
カテゴリ:国内 2018年12月21日 金曜 午後9:12
日産の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕された。
逮捕容疑の1つ目は、ゴーン容疑者が2008年のリーマンショックの際に、自身の資産管理会社が抱えたおよそ18億5,000万円の評価損を含む金融派生商品契約の権利を日産に移し、損失を負担すべき義務を与えたという疑い。
2つ目は、ゴーン容疑者が、この契約を自身の資産管理会社に戻した際、評価損が残っていたため、銀行に信用保証をしてもらったサウジアラビア人の知人の会社に対し、日産の子会社から謝礼としておよそ16億円を支払わせて、日産に損害を加えた疑い。
結果的に、ゴーン容疑者が私的な投資で生じた巨額の損失を日産側に肩代わりさせた形で、特捜部はゴーン容疑者の自宅の捜索を再び行った。
ゴーン容疑者と前代表取締役のグレッグ・ケリー被告は、有価証券報告書に報酬を少なく記載した疑いで2度逮捕され、検察側の勾留延長の請求を、東京地裁が20日、却下している。
東京地裁は、検察官の準抗告を退けた理由について、「2つの逮捕事案が連続する一連の事案で、争点や証拠の重なり合いは抽象的ではない」と指摘し、勾留延長の必要性を否定している。
保釈される可能性が出ていたこの時期の再逮捕について、ある検察幹部は、「保釈されると、ゴーン容疑者は海外に逃げるだろうから、勾留する必要があった。証拠があるから再逮捕したまで」と話した。
一方、ケリー被告の保釈の可否について、東京地裁は21日中に判断しない見通しで、保釈は、3連休明けの25日以降となる公算が大きくなっている。
https://www.fnn.jp/posts/00408297CX
と言うのもゴーンは、リオデジャネイロの日産名義のゴーンの自宅にある「個人所有物」を回収することを、ブラジルの裁判所に申請しているからだ。ここにはそれなりのゴーンの悪行の記録があるのであろう。だからゴーンは日産よりも早くこれらを回収したかったものと思われる。
ワールドゴーン容疑者、リオの住宅立ち入り申請 所有物の回収求める
2018年12月11日 / 02:39 / 15時間前更新
12月10日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、ブラジルの住宅から「個人の所有物や文書、現金、物品、美術品」の回収を求めていることが、同社がブラジルの裁判所に提出した文書で分かった。リオデジャネイロで2016年1月撮影(2018年 ロイター/RICARDO MORAES)MORAES)
[サンパウロ/東京 10日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、ブラジル・リオデジャネイロの住宅から「個人の所有物や文書、現金、物品、美術品」の回収を求めていることが、同社がブラジルの裁判所に提出した文書で分かった。日産によると、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で逮捕・起訴された事件の証拠を含む可能性があるという。
文書によると、日産が所有しているこの住宅には3つの金庫が設置されており、同社はまだ中身を確認できていない。ゴーン氏解任後に住宅を調べたところ、金庫を発見したという。他にも、デザイナー家具や美術品、装飾品があったという。
ゴーン氏の弁護士が先月29日、裁判所に住宅への立ち入りを裁判所に要請していた。
日産は、立ち入りを認めれば、事件の証拠となり得る物が破壊されるリスクが大きいとしている。ブラジルの裁判所はこれまで、立ち入りを認めていない。
ゴーン氏の弁護士は、同氏が3つの金庫があることは知らないと説明。事件の証拠が収められていると考えるのは「ばかげた憶測」としている。
東京地検特捜部は10日、日産の有価証券報告書に役員報酬を約50億円少なく記載したとして、ゴーン容疑者と前代表取締役、グレゴリー・ケリー容疑者、法人としての日産を金融商品取引法違反の罪で起訴。また新たに約40億円の報酬を有価証券報告書に記載しなかった金融商品取引法違反の疑いで、ゴーン容疑者とケリー容疑者の2人を再逮捕した。
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https://jp.reuters.com/article/nissan-ghosn-rio-idJPKBN1O923R
しかし日産側の回収要請に対して、ブラジルの裁判所は頑として認めなかったようだ。何と言っても、ゴーンはブラジル国籍も有しているから。
そんなことからか、このリオの自宅からゴーン容疑者側の人間に、関係書類を持ち出されてしまったようだ。
だから、ますますゴーンを拘置所からは出してはいけないのだ。
ゴーン容疑者側が書類搬出 リオのマンションから
2018.12.15 11:18 国際 米州
カルロス・ゴーン容疑者が利用していたブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸沿いにあるマンション=11月(共同)
日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が日産側に提供させていたブラジル・リオデジャネイロのマンションから、容疑者家族の代理人らが(2018.12月)13日夜、裁判所職員立ち会いの下で書類を持ち出していたことが分かった。日産が14日、明らかにした。
地元裁判所が今月、容疑者側に個人所有物の持ち出しを認める仮処分を出していた。日産側は書類が個人の所有物ではない可能性があるとして反発、法的対応を検討している。
日産によると、立ち会いを認められた同社関係者が二つのプラスチック製フォルダーに入った書類の内容の確認を求めたが、裁判所に却下された。書類の表紙には、日産のロゴなどが確認できたという。
同社関係者は、マンションにあった金庫の中身を確認することも裁判所に求めたが、認められなかった。(共同)
https://www.sankei.com/world/news/181215/wor1812150015-n1.html
日産側は持ち出されたものには会社側の資料もあると判断して、法的に取り戻すことも検討しているようだが、傍目から見ても、難しいことではないのかな。
(続く)