Ghosn,Gone with the Money(43)

何れ日産はルノーに屈する運命ではないか、と言った論考も存在する。

 

コラム:日産、いずれルノーに屈する運命か

コラム  2019122/ 09:11 / 1日前

    [ロンドン 21日 ロイター BREAKINGVIEWS- ルノー(RENA.PA)日産自動車(7201.T)の「鬼ごっこ」。日産の西川廣人社長は、鬼のルノーをしばらくかわすことはできるが、最終的にはつかまってしまう恐れがある。

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1月21日、仏ルノー日産自動車の「鬼ごっこ」。日産の西川廣人社長は、鬼のルノーをしばらくかわすことはできるが、最終的にはつかまってしまう恐れがある。写真は日産とルノーのロゴ。仏サンタボルで15日撮影(2019年 ロイター/Christian Hartmann



今のところ西川氏は、フランス政府が強く後押しし、日産株43%を持つルノーと、それなりの「間合い」を取ることが可能だ。日産の前会長カルロス・ゴーン被告は昨年11月、会社の資金を不正に使用したとして逮捕され、共謀が疑われているグレッグ・ケリー被告とともに取締役会を追われた。その結果、日産取締役会において親ルノー派は劣勢となった。残る7人の取締役のうち3人は、日産がルノーとの関係を築いた1999年よりもずっと前からその椅子に座り続け、あと1人は経済産業省OBだ。

ゴーン被告の下で集中が進んだ権限の分散化を図っている西川氏は、ルノーの影響力を削る上で、今から夏の株主総会までの期間を使える。例えばガバナンス改善特別委員会は3月、次期会長選任方法などの重要事項について取締役会に提言を行う。ルノーに好意を持たない会長が新たに選ばれれば、ルノー側としても提携強化もしくは統合という最終目標を追求するのは難しくなるだろう。

ルノーにとっては厄介なことに、日産には2015年のルノーとの合意に基づきルノーが過剰な経営介入をした場合、ルノーへの出資比率を現在の15%からもっと高くする権利がある持ち分を25%にすれば、日本の法律が適用されてルノーの議決権が無効になり、株主決議を拒否して取締役指名を阻止する力は弱まる。

ただフランス政府がそうした日産の動きを容認したとしても、日産が抵抗を続けるのは困難だ。日産の少数株主(その3分の1は日本国外が拠点)は、議決権なしの株式を大量に買うことを支持しそうにない。さらにルノーに敵対的な性格を持つ取締役会が長期にわたって株主の人気を保つ公算も乏しい。実際、ロイターが昨年、当時会長だったゴーン被告が両社の統合に向けて動き出したと伝えると、双方の株価は高騰した



西川氏は日産をしばらくルノーの自由にさせないでいられるとしても、避けがたい結末を先送りするだけのことでしかない。



●背景となるニュース

日産自動車の西川廣人社長は21日、フランス政府が仏ルノーと日産の経営統合を提案しているとされていることについて、直接聞いていないと述べた。

日経新聞は20日、フランス政府が日本政府に対して、共同持ち株会社方式を軸に両社の統合を進める意向を示したと伝えた。

*西川氏はルノーとの資本関係見直しに関しては「まだそういう議論をする段階にない」と答えた。

*ゴーン被告は会長在職時、フランス政府の強い圧力を受け完全な統合の可能性も含め、両社の関係強化を進めていた。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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https://jp.reuters.com/article/renault-nissan-breakingviews-idJPKCN1PG003

 

 

と言う訳で、ルノーの希望する株主総会ではないが、マクロンの押すスナールなる人物を日産の取締役に選任し、ゴーンとケリーを取締役から解任するためだけの臨時株主総会を、西川廣人社長兼CEOは4月中旬に開く決意をしたようだ。

 

日産、4月に臨時株主総会開催へ

ゴーン前会長ら解任で

  2019/1/24 18:31 ©一般社団法人共同通信社

 日産自動車24日、臨時株主総会4月中旬に開催する方向で検討を始めると発表した。目的は、前会長カルロス・ゴーン被告会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=らを取締役から解任し、企業連合を組むフランス大手ルノーが後任として送り込む取締役を選任するためだという。

 日産の西川広人社長が午後9時半から横浜市の本社で記者会見し、同日のルノー取締役会の結果も踏まえて説明する。

 ルノーはこれまで臨時株主総会を開き今後の体制を議論するよう再三求めてきたが、西川氏は拒否していた。

 総会では、取締役グレゴリー・ケリー被告金融商品取引法違反の罪で起訴=の解任も議題となる。

https://this.kiji.is/461101688251106401

 

 

するとマクロンは、資本の持ち合い関係を変えるわけにはいかない、と日産を恫喝している。まあ、恫喝と言ってもよいのであろう、この言い分は。

(続く)