Ghosn,Gone with the Money(58)

 

INSIDE STORY

日産で始まった「ゴーン・チ

ルドレン」外し

日産虚偽記載問題取材班

2019116

 

111日に追起訴された日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告。同氏に近いとされる日産の外国人幹部が相次ぎ業務から外されている。「ゴーン・チルドレン粛清」の始まりか。だが、これをきっかけに日産が再生に向かうとは言えない。

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ホセ・ムニョス氏は「ゴーン・チルドレン」の一人と目される(写真=Bloomberg/Getty Images) ホセムニョス氏p1 aoi

 日産自動車カルロス・ゴーン元会長が逮捕されてから119日で2カ月。同11日には会社法違反(特別背任)金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で追起訴された。絶対的な権力者が不在となった日産では、外国人幹部の粛清」が相次ぐ。

 収益面で責任を負うCPO(チーフ・パフォーマンス・オフィサー)で中国事業を統括していたホセ・ムニョス氏15日までに辞任。高級車ブランド「インフィニティ」事業の責任者、ローランド・クルーガー氏の退任も決まっている。人事統括のアルン・バジャージュ専務執行役員は通常業務から外され、自宅待機となっているという。

 日産の広報担当者は「ムニョス氏の後任は未定。バジャージュ氏は職位、担当に変更はない」とするが、「3人ともゴーン氏が重宝していたゴーン・チルドレン」(中堅社員)。自らの権限を増そうと、「西川広人社長兼CEO最高経営責任者)が排除に動き出した」との見方が社内で広がる。

 象徴するのはムニョス氏だ。2004年に欧州日産自動車に入社後、主に海外の販売畑を歩み、14年に北米事業を統括する日産副社長に就任。16年には要職のCPOに就いた。

つぶされた西川社長のメンツ

 日産社内には「ムニョス氏は人柄もよく、日本人社員の受けもよかった」との声があるが、「各地域の収益リポートを上げさせ、事細かく指示するため、現場が疲弊していた」と苦々しく語る社員もいる。

 そんなムニョス氏を西川社長はかねて評価していなかった。1年ほど前には販売奨励金を積み増す無理な販売で北米事業の収益を悪化させた責任を明確にしようと、「CPOから外す人事を決めていた」と社内関係者は明かす。

 その動きを知ったムニョス氏はゴーン氏に泣きついたとされる。184月にはCPO兼務を維持した上で、中国事業の責任者にも抜擢され、「西川社長は完全にメンツをつぶされた」(同)。

 ムニョス氏を巡る人事で、西川社長はゴーン氏への不信感を募らせた。そうした中で進んだ社内調査で浮かんだゴーン氏の不正。西川氏にとっては、ゴーン氏を追い落とす格好の材料になったはずだ。「今後もゴーン・チルドレンの要職外しは続く」。日産の社内事情に詳しいコンサルタントはこうみる。

 もっとも、西川社長主導の人事が日産再生の起点になるかは見通せない。そもそも111日には法人としての日産も有価証券報告書の虚偽記載の罪で追起訴されており、西川社長の責任は免れない。出世の道を断たれたゴーン・チルドレンのモチベーションが低下し、業務に影響が出る恐れもある。

 ゴーン氏が日産に乗り込んで20年。「外国人であれ、日本人であれ、どの幹部もゴーン氏に引き立てられたから今の地位がある」とある中堅社員は冷めた口調で話す。実力のある人材ほど、ゴーン氏に煙たがられ、社外に追いやられた過去の人事。そのツケが今、重くのしかかる。

(日産虚偽記載問題取材班)

 

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/00010/?P=2

 

 

 

そのホセ・ムニョス氏であるが、2019.1.15迄に辞任したとこの記事には記載されているが、次の記事では、2019.1.11(?)に辞任したと書かれている。111日に辞任したとしても115日までのうちに入るので、必ずしも間違いとは言えないが正確性には欠けると言うもの。会社役員が辞任したと言う事は、結局は会社から去った(任を解かれた、いわゆる退職した)と言う事であろう。

 

 

 

ゴーン元会長の側近ムニョス氏が辞任-前CPO、休職後1週間で

Alexandra Semenova

20191129:51 JST

  • 西川社長の直属の部下であり、戦略と業績全体の統括責任者だった

  • 家電・IT見本市CESで新型リーフのお披露目を予定していた

 

日産自動車のチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)を務めていたホセ・ムニョス氏が、休職入り後1週間で辞任した。ムニョス氏は日産の中枢幹部で、金融商品取引法違反などの罪で逮捕・起訴されたカルロス・ゴーン元会長の側近の1人と考えられている。

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Jose Munoz

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  ムニョス氏のリンクトインへの投稿と日産の広報担当によれば、同氏は即日辞任した。同氏は日産の西川広人社長の直属の部下とされ、日産の戦略と業績全体の統括責任者だった。

 

  ムニョス氏はラスベガスで開催中の家電・IT見本市「CES」で、充電1回当たりの走行距離を大幅に伸ばした電気自動車(EV)「リーフ」の新型高性能モデルのお披露目を行う予定だったが、出席が突然取りやめとなり、日産がその直後に同氏の休職を発表していた。

原題:Ghosn Deputy Resigns From Nissan a Week After Going on Leave(抜粋)

 

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-12/PL6ZWB6K50XT01

(続く)