世界自動車大戦争(11)

各県は土砂災害警戒地域を指定して、それなりの対策を実施する必要がある。土砂災害警戒区域は、国交省が定めた「土砂災害危険個所」の中から、都道府県が定めることになっている。これは「土砂災害防止法」に基づくもので、指定されれば、各自治体は避難場所や避難経路を定めたハザードマップを作成しなければならないことになっている。当然避難訓練も行わなければならない。また、より危険だと判断される地域は「特別警戒区域」として、宅地分譲や学校・病院などの諸施設の建築などの開発行為が許可制となり、各種の対策工事が義務付けられている。

 

このハザードマップ作成と特別警戒区域指定については、

 

全国の自治での実施率は、83.96% となっているが、

  千葉県でのこの実施率は、33.07% と極端に低くなっている。(10/29TV放送より)

 

土砂災害などの対策が、千葉県では、相当怠っていたと言う事を示すものであろう。千葉県全体で土砂災害などのために対策工事をしなければならない箇所が、3割しか指定されていないことになる。他県では8割の地域が危険個所として指定され、対策がされていたと言う事であろう、それが千葉県では3割しか危険個所として指定されていなかった、と言う事ではないのかな。

 

だから、台風15号での千葉県での被害が、予想以上にひどかった訳である。

 

しかも、台風159/9に上陸しているが、翌日の910に、森田健作千葉県知事芝山町自宅に帰っていたことが、117日の定例記者会見で明らかになっている。

 

公用車で自宅に帰り、そこで自家用車に乗り換え近隣の市町村(富里市酒々井町しすいまち)を視察したと言う。森田知事は、いろいろと言い訳を言っている様だが、結局のところは豪華な自宅や丹精込めて作られたと言う庭などの(被害)状況の確認のためであったようだ。

 

 

森田健作知事 “言い訳の嵐”9月台風対応で疑惑噴出…公用車で「別荘ではなく自宅」

[ 201911805:30 ]

 定例会見で疑惑について釈明した千葉県の森田健作知事
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スポニチ 森田健作知事 s5nk

 千葉県の森田健作知事69)が7日、県庁で定例会見を行い、9月の台風15で県の災害対策本部が設置された当日に同県芝山町にある「別荘」を公用車で訪れていた疑惑があるとする週刊文春」の報道について釈明した。

 森田氏は「別荘ではなく自宅だ」とし、公用車で到着した後に私用車に乗り換えたと説明。「私は公私がはっきりしている」と強調した上で「プライベートで(被害状況を)視察しようと考えた」と主張した。

 驚くべきは、森田氏が説明した「プライベート視察」の内容。降車することはなく「車の中から見て回った」とし、メモや写真などの記録も取らず「頭に残した」と話した。被害状況の調査や住民の声を聞くこともしなかった。「パーッとスルーしていこうかなという感じ」と述べた。

 2011年の東日本大震災の際、液状化現象が起きた浦安市を“私的視察”したといい「その後の政策に役立った」と強調。「これは私の政治スタイル」と開き直った。

 森田氏によると今回の“私的視察”は運転手とSP3人で実施。芝山町に隣接する「富里市から酒々井町しすいまち」を「3040分ほど回った」という。この一帯を訪れた理由を、甚大な被害が出た県南部は各市町村が対応に追われていたため、比較的被害が少なく県庁から近い場所を選んだとした。だが詳しい場所については「特定の場所はなかった」とはぐらかした。

 7日発売の週刊文春は、公用車の運行記録や地元住民らの話から「公用車で別荘を見に行った可能性が極めて高い」などと報じ、富里市の全市議が森田氏の視察を知らなかったとしている。

 台風15号は99日未明に千葉県を直撃。県などによると、10日午前、県は災害対策本部を設置したが、森田氏は午後“視察”に向かった。会見では「県庁で陣頭指揮を執るべきでは」との質問も飛び、森田氏は「県庁で対策会議をやり、副知事もいる」と自身が不在でも問題ないとした。

 度重なる災害に苦しむ県民にとって森田氏の説明は疑惑を晴らしたとは言いがたい。今後、不満や非難の声が広がっていきそうだ。

 《これまでは「自宅行かず」》県秘書課は、これまでスポニチ本紙などの取材に「知事は東関東自動車道・酒々井インターチェンジを降りた後、車を乗り換えた。その後、視察をした。自宅には行っていない」としていたが、この日になって訂正。芝山町の自宅で車を乗り換えたとした。担当者は「普段はコンビニで乗り換えると聞いていて、今回もそうだと勝手に推察して答えた」と話した。また910日の公用車の日報で、目的地が芝山町でなく千葉市内と記載されていたことが公文書偽造ではないかとの指摘について「確認不足だった」と謝罪した。

 ▼「週刊文春」の報道 台風15号が千葉県を直撃した翌日の910日午後、森田知事が県庁を出て、公用車やETCの記録から不可解な動きがあったと指摘。走行距離から、芝山町の「別荘」に向かった疑惑があるとした。県の秘書課は、森田知事は富里市方面を視察したと説明。ただ、富里市議全員が視察を知らなかった。芝山町では「知事が来ていたという話になっていた」と町議が話した。

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2019/11/08/kiji/20191107s00042000559000c.html

 

 

まあ、森田健作のような人物を県知事に選んだと言う、千葉県民のミーハー的な感覚が問題なのかもしれないが、地球環境の悪化に対して、どのように対処すべきかと言った感覚が、地方行政府の長にも必要な事例の一つかもしれない。

 

台風15号の被害から2ヵ月が経とうとしているが、被災された皆さんはまだまだ悪戦苦闘されていることと思う。1日も早い安寧を祈念しております。

(続く)