爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(28)

政治家が文鮮明氏と握手したりするビデオを散々信者見せられる 統一教会の教えが政治家に受け入れられていると信者が思っていると書かれているように、統一教会は政治家をうまく利用し使っている。 

 

それは、統一教会の教えが、政治家の偉い先生たちにも(公に)認められていると、信者たち(や一般人)に思い込ませるためなのである。 

 

だから安心して献金しなさい、と言うことになる。 

 

一般信者に献金を続けさせるために、政治家は統一教会に利用されているのであり、その結果政治家は一般人を不幸にしていることになるのである。 

 

そんなことは自民党萩生田光一政調会長山際大志郎元大臣も、重々承知の助である。なんと言っても、選挙応援を受けたり、いやそれにもまして大切な票集めに、統一教会は大変役に立つのである。だから止められないのである。 

 

信者たちが(協会として指示すれば)献身的に政治家に尽くしてくれるので、政治家たちは統一教会(の信者たち)をそれなりに好ましいものと思うようになってといった。統一教会としては、政治家を利用した信者集めや更には金集めが、スムーズにできることに大満足しているのである。 

 

次の論考には、そのことがよくわかる内容が、説明されている。 

 

これによる「文鮮明統一教会」がらみの年表を次に載せておく。 

 

195400 文鮮明統一教会を韓国で創設 

195800 日本に宣教師を送り込む 

196400 日本で宗教法人の認可を受ける 

196800 政治団体国際勝共連合」設立、岸氏が協力 

197405 統一協会文鮮明気希望の日晩餐会を開催 

      岸信介元首相が名誉実行委員長、自民議員40人出席 

      福田赳夫元総理が礼賛スピーチ、その動画が拡散 

197800 福田氏のスピーチが国会で追及される 

      文鮮明のその他のことは知らぬ存せぬと答弁。これは虚偽、 

199003 機関紙・思想新聞勝共推進議員名簿に安倍晋太郎 

199203 文鮮明突然の来日、金丸信狗総裁が法務省に圧力 

199208 「合同結婚式」開催、桜田淳子、山崎ひろ子ら参加 

    中實康弘元首相が祝辞を送る 

200500 「天宙平和連合(UPF)」NYで創設 

200606 UPF主催「祖国強度還元日本大会」に安倍晋三が祝電 

201900 山上哲也、来日中の韓鶴子の襲撃を計画 

202109 UPF「シンクタンク2022希望前進大会」安倍晋三ビデオメッセージ 

    これを見た山上哲也は安倍晋三をターゲットにする。 

 

 

それでは、この論考をとくとご覧あれ。 

 

 

福田赳夫元総理「アジアの偉大な指導者・文鮮明」スピーチ動画が拡散…改めて問われる自民党統一教会の深い関係 

社会・政治 投稿日:2022.07.20 21:38 FLASH編集部 

© SmartFLASH 

文鮮明氏と韓鶴子氏(写真:AP/アフロ)   

 

福田赳夫元総理が、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の教祖・文鮮明氏を礼賛する動画が拡散し、波紋を広げている。 

 

舞台は1974年5月7日、文氏が開いた「希望の日晩餐会」だ。岸信介元首相名誉実行委員長を務め、帝国ホテルに1700名を集めて開催された晩餐会には、40人もの自民党国会議員が出席している。 

 

その席で、当時の福田赳夫大蔵大臣がこうスピーチしたのだ。 

 

【関連記事:安倍元首相銃撃事件で注目の旧統一教会「主導イベント」国家公安委員長が呼びかけ人だった!】  https://smart-flash.jp/sociopolitics/191574 

 

アジアに偉大なる指導者現る。その名は文鮮明である。 

 

私はこのことを伺いまして久しいのでありますが、今日は待ちに待った文鮮明先生と席を同じくし、かつただいまは、文先生のご高邁なご教示にあずかりまして、本当に今日はいい晩だなと気が晴れ晴れしたような感じがいたすのであります。 

 

今日は文先生から『お前らは神の子である』という激励を受けまして、少し何かえらくなったような感じもいたします。私は『この神の子である』というのは、世の中のために大いに奉仕していく。またそういう気持ちになった日本人個々を育て上げなさいと、こういうことであろうと受け取りました。 

 

今日は文先生本当に立派なお話を承りましてありがとうございました。心から御礼を申し上げます 

 

スピーチを終えた福田氏は文氏と熱い抱擁を交わす。 

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(27)

退会は容易ではない? 

 

 

月の初めには決断式と呼ばれるものがあり、上層部から献金の厳しいノルマが言い渡され、各支部献金金額目標を立て決意表明をして、統一教会の歌を歌い士気を高めるということです。

では何か気づいた時・おかしいなと思った時に“辞める”ということは難しいのでしょうか。これについては、入信時に刷り込まれる「退会したら病気か事故が起きる」、退会後に病気をすると「辞めたのがいけなかった」となるということがあるといいます

---こういう思考回路になってしまう?
「そうですね、フラッシュバックっていう言い方をするんですけど、いわゆる事前に離れた時の対策を打ってるんですね。辞めたら君は病気か事故で死ぬよ、大体死んでるんだよ、みたいな話を上の人から聞かされて信じますから。そう信じてるんです。お金がすごくて辞める方もいっぱいいるんですけど、辞めた時に自分が病気になった、事故にあっちゃった、あるいは親族が事故にあっちゃったっていうのを見た時に、やっぱり自分が統一教会を辞めたからなんだ…って思って戻られる方がものすごく多い 

 

多田さんの退会きっかけは『家族全員の涙』 

 

 

---多田さんは実際に辞めて何か不幸なことが起きましたか?
 

「何も起きていないです。だから私がジャーナリストとしてテレビに出ることが、統一教会の皆さんを安心して辞めさせることになるかなと思って、テレビに出ていました」

そんな多田さん自身の退会のきっかけは『家族全員の涙』だといいます。

「やっぱり家族がどれだけ辞めるにあたっては重要かっていうことですね。実は私は10年ぐらいいたんですけど、その間ずっと家族は本当に心を痛めていました。もうすごくいい子だったんです私。本当に自分で言うのもなんですけど、いい子だったのが、どうして入っちゃったんだと。そして人様に違法行為して霊感商法をしたりしている、もう本当に親族はみんないつも泣いていました。会議しながら、なんでなっちゃったんだ、何とか取り戻せないのかっていうのを10年間やって。それで話し合いをする時に、家族も泣いていましたけれども、私以上に統一教会のことを勉強していたんですよ。それで何がおかしいかを知ってるんです。だから10年もずっとこういう心配をしてくれたっていうのにすごく感動して。その時に思ったのが、統一教会というのは教えを信じればみんな幸せになって天国に行けるって教えられたんです、でも現実は違ったんです。家族みんな不幸になっていたっていうことにすごく気付いて。だから統一教会の理想と実際の現実、今回もそうですね、家庭崩壊、お金を多分あげれば幸せになれる因縁が切れるって、たぶん母親は教えられたと思うんですけれども、実際は不幸な感じになっている。私の場合はそれが辞めるきっかけになった」

今回、旧統一教会の実態を元信者である多田さんに語っていただきましたが、それと山上容疑者の行為とは別の話で、許されるものではありません。 

 

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/97541?display=1 

(続く)

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(26)

信者だったころの活動実態 お金がない場合は? 

 


多田さん自身は献金はほぼしてないと言います。ただし絵画・着物など数十万円のものをローンで購入したそうです。さらに
献金の代わりに勧誘活動もするようになったということです。

---つまり運営側に回っていくような流れになっていったんですか?
「そうですね。お金がある人は旧統一教会の中で全部出させます。私のようなお金がない学生とかですと、逆にお金のある人を連れてくるように上から指示されて、連れてくる。なるべくお金を持ってる人を連れてきなさいねっていうふうには言われています。例えば献金たくさんした人で、今後統一教会にとって有益だなと思う人は上がっていきます。ところが使い捨てなんですねこの人は全然役に立たんと思ったらお金だけ取ってあとはポイです

勧誘活動は、姓名判断と称してセミナー会場に誘い出すなどして、アンケート用紙に個人情報を答えてもらうように誘導して、収入・預貯金額を見て信者にする優先度を決める、というのが多田さんの見立てです。
 

献金にノルマは? 

 


今回の事件後、旧統一教会、世界平和統一家庭連合の
田中富広会長は記者会見で、献金については「月例献金」「礼拝献金」「無記名献金」などがあるけれども、ノルマという扱いはしていないと言っています。これに対して多田さんによりますと何かしらの名目で献金を要求されるということです。「祝福献金」「感謝献金」「先祖解怨献金」、色々ありますが“ノルマはあった”と、ここは大きく食い違っています。

「他の元信者の人たちも全員証言していますけれどノルマはありますね。ここにはないですけれども、例えば私が印象に残っているのは『パンダ献金しろ』っていうのが上から韓国の方から来るんですね。これなんだと思ったら、中国に文鮮明氏を中心とした自動車工場を作るからお金が今必要なんだと。それでみんな一人一人いったいいくらできるんだといって申告させて。全体の金額は決まっているんですね。じゃあ一人一人いくらできるんだって決意表明させるんですね。持っている人は言わないといけない。上からの命令は従わないといけないですね。隠し事はしてはいけないので。そういうような献金というのはしばしば色んな形でありました」 

(続く)

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(25)

統一教会の元信者である多田さんは『政治家が文鮮明氏と握手したりするビデオを散々信者見せられる』『統一教会の教えが政治家に受け入れられていると信者が思っている』としています。

---多田さんは、元信者として内部にいた立場で、安倍元総理と旧統一教会との関係というのはどのように見ていますか?
「私がいたころは安倍晋三さんではなかったんですね。だから今回の容疑者が岸さんの名前を出した時に『よく知ってるな』と思ったんですね。これ話を聞いているなと、お母さんを通じてですね。いわゆる私がいたころは元首相の岸さんがいて、そこに安倍晋太郎さんとか特にお父さんの名前ですね。あの辺の話をよく教会側から聞かされていまして。実際にそうした政治家が文鮮明氏と固い握手をして褒めてるビデオがあるんですね。それを見せられていますから信者の人たちは。中で教えられるのは、そうした政治家の人たちは全部、実は統一教会の教えを受け入れているんだと。だから文鮮明氏のためなら何でもするような人たちだと思ってしまうように教えられるんです。教えでは神様の言葉より上の人の言葉は全部信じて行動しないと地獄に行くというふうに教えられているんです。ですのでその言葉をもう全くそのまま受け入れてしまうんですね」 

 

入信のきっかけはバレーボール大会 

 

多田さんは1987年から1996年まで統一教会で活動していました。入信のきっかけは大学4年生の時に友達から誘われた『バレーボール大会』に行ったことだといいます。統一教会とは言わず正体を隠した勧誘だったということです。

---これはどういう経緯だったのですか?
「これ実は旧統一教会のやり口なんですけれども、統一教会だって言わないで誘って、ずっと誘って、そしてどんどんどんどんどんどん教え込んでいって、頭の中が統一教会の教義になったところで、ここは統一教会ですよ、と。そういう正体を隠して。いわゆる宗教の教えっていうのは人生を左右するので、本当は入る前に言わないといけないんですね。実際に行ったバレーボール大会、これは後で知ったんですけど、全員信者だったんですね。そういうところに行って、その後、勉強してみようよと行った先も全部統一教会。しかも聖書の勉強しようよって言って、ビデオ見ようねって言って、ビデオ見ていて聖書の勉強をしていたつもりが全部統一教会の教義だったんですよ」

 

 

---でもどこかのタイミングで「旧統一教会ですよ」ということを言われるわけじゃないですか。じゃあ、何か自分が思っていたものと違ったとか、なぜそこを明かさなかったんだろうとか、そういう疑いの気持ちというのは芽生えないんですか?
「その辺は上手いんですね相手はね。確かに宗教に対して私ちょっと抵抗があったので、言われた瞬間に“ん?”と思ったんですよ。でもその後ですね、実は先に進んだ理由は、家系図を取られたんです家系図を取られて、初めて自分の家系図を見て、そうすると母方がみんな女系なんですね。それを上手く“これは因縁だ”と。私は霊魂だとかをちょっと信じていたところがあるですね当時。そういう話をされて、『え、女系…悪霊がついてるんですか』『この先進んで勉強していかないと家族みんな不幸になるよ』と。ただ私の動機としては家族とか親族を幸せにしたいっていう思いが強かった。そこを利用された。当時は大学4年生だったんですよ。就職不安を抱えていたんです。そうしたら自己啓発しながら就職に有利になるよって言われて。それで行った先で世界情勢を勉強した方がいいよと、これから国際社会で就職にも役立つよと。そこで『世界で一番読まれている本は何だと思いますか』って聞かれたんですよ。『わかんないです』『聖書だよ』と。外国人は聖書を読んでいるから、聖書の勉強しなかったら国際情勢に通じない、なんて言われた」

(続く)

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(24)

筆者は大学4年生の頃に、友人を通じて統一教会であることを告げられないままに、自己啓発セミナーに誘われました。 

 

・・・・・・・・・・ 

 

「宗教団体である」という正体を隠した手法で誘われて、この自己啓発のサークルが、実は「統一教会」と知らされた時には、もはや入信せざるを得ない状況でした。 

 

 

と書いてある通り、「統一教会」は正体を隠してがむしゃらに、盛んに信者にすべく勧誘に精を出していたのである。これこそ無法で、不法な勧誘手法なのである。 

 

宗教なんぞと言う「厳かなもの」は一切ない、信者にしてしまい『献金献金献金漬けの毎日を送らせることとなるのである。 

 

献金のために「売春」までさせる団体は、宗教団体でないと断言できる。早急に解散させることである

 

 

 

紀藤正樹弁護士 旧統一教会系の〝集金実態〟明かす「信者に売春させた事件も」 

2022/7/20 16:18 (JST)       © 株式会社東京スポーツ新聞社 

 紀藤正樹弁護士(東スポWeb)
 

 

統一教会の被害に詳しい弁護士の紀藤正樹20日放送の読売テレビ情報ライブ ミヤネ屋」に出演。日本の献金の実態を解説した。 

 

統一教会系の会員は日本の信者が世界の半分を占めると言われ「その献金額は大体550億~600億円とされている。その額は世界統一教会献金の半分以上で、総額の6割~7割を占めるのではないか」と見解を語った。 

 

さらに「現在は聖地方式と言って、現地(韓国)に行って直接献金するやり方が増えている。なので日本支部もどのくらいの献金があるのか把握していないと思う」と分析。 

 

また、日本の支部献金について「一方的な指示はない」と説明している点にも「一方的ではないが、指示はある」と断言。その上で「2012年に教祖の文鮮明氏が亡くなった後、日本国内では(統一教会は)4派~6派に分かれていて、一番ひどい事案はお金を集めるために信者に売春させた事件もあった。お金集めのためには何でもする」と驚きの事実を明かした。 

 

協会側は2009年以降は「コンプライアンスを順守している」としている。 

 

https://nordot.app/922387495135297536 

 

 

それではもう一つ、「統一教会」の違法な勧誘方法の手法を述べている論考を紹介しよう。 

 

これまた「統一教会」の名を隠した巧妙な文化体育活動であった。 

 

このように、統一教会は信者を総動員して、「金づる」となる無垢な人間を強引に勧誘していたのである。しかもお金を持っているか否かも確かめてから、入信させていたのである。 

 

次の論考は友人に誘われて「バレーボール大会」に参加したら、周りは全員が統一教会の信者で、どんどんと洗脳されていった、という話である。 

 

これは、先の「カードで借金してでも献金しなさい・・・」という論考の作者の多田文明が「統一教会」と関わったいきさつを述べたものであるが、「統一教会の勧誘・献金の実態」がわかりやすく説明されているものであるが、それなりに長編であるが、ご一読願う。 

 

 

元信者が語る「旧統一教会」の内側…献金ノルマ?勧誘方法は?友人に誘われバレーボール大会に行ったら『周りは全員信者だった』 

2022年7月16日(土) 20:20

(VTR) 

 

 7月8日安倍晋三元総理が銃撃されて死亡した事件。逮捕された山上徹也容疑者は警察の取り調べに対して、母親が旧統一教会、現在の「世界平和統一家庭連合」に入会したことで破産したとして、「統一教会を恨んでいた」という趣旨の供述をしているということです。7月15日放送のMBS『よんチャンTV』では、ジャーナリストで元信者の多田文明さんに、1987年から約10年統一教会で活動していた際の、献金や勧誘の体験談を聞きました

 

 

---山上容疑者からはこれまで「旧統一教会を恨んでいた」という供述が出ているということですが、多田さんは今回の事件について元信者という立場でどんなことを思われますか?
 

「中にいて本当に献金活動っていうのは激しかったんですよ。集金ですね。結局そうした反動がいわゆる家族の崩壊に繋がり、今回のような事件を生み出してしまったとしたら、もう本当に許せないことだなと思いますね。いわゆる教え自体が“献金しないといけない”という教えになっているんですね。極端な話で言えば、私たち全員が堕落人間だと旧統一教会の人間は見ていますので。堕落人間というのは万物って物より下の立場だ、というふうに教えられるんですね。ですのでその万物は、特にお金ですね、神の側に捧げてそれで初めて神の子になれるんだよっていう教えがあるんです。これ万物復帰っていうんですけど。だから神の下に自分の財産を全部捧げないと神の子になれないって教えを信じて入っちゃっているので。ですので生活が困窮したとしても、とにかく献金が必要だと思えば出さざるを得ない」

(続く)

 

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(23)

岸信介安倍晋太郎&晋三は統一教会の広告塔なのか 

 

90年代、教団の主催する集会やイベントには、多くの政治家が顔を出して、挨拶や演説をしていました。なかには、教組や組織の幹部らと堅い握手をかわす者もいました。20代だった筆者は、「政治家は次の選挙に向けての支持獲得のため、宗教団体を訪れるのだろう」と思っていました。 

 

その頃、集会やイベントなどでしばしば、安倍晋三氏の父親である安倍晋太郎の名前を聞きました。「統一教会の信者が、彼、および彼に近い議員の下に秘書として、多く入り込んでいる」。そんな話を末端の信者たちは何度も聞かされました。当時の教団内の話では、晋三氏の祖父である岸信介元首相とのつながりが深いとのことで、筆者も当時、「安倍一族はそんなに統一教会とつながりが深い人物なのか」とその関係性を不思議に感じていました。 

 

統一教会は信者らは名前を変えたさまざまな団体をつくっていますが、そのひとつに「勝共連合」があります。文字通り、共産主義に対抗するための政治団体ですが、この組織を通じて、安倍氏を含めて多くの政治家とつながりをもっているということでした。 

 

信者時代に聞いて印象深かったことのひとつに、1987年の中曽根康弘の首相退陣の際の教団上層部からの発言があります。中曽根氏が後継として竹下登を指名したことについて、こう言いました。 

 

「中曽根氏は神の摂理に失敗した。統一教会との結びつきの強い晋太郎を総理大臣に指名すべきだった。久保木修己統一教会初代会長)を政治に参加させる道が絶たれた」 

2006年7月24日、小泉内閣の閣僚が国民と直接対話する「タウンミーティング」の5周年記念行事に参加した安倍晋三官房長官(当時)写真=AP/アフロ        

 

その後、父、晋太郎氏が67歳で亡くなった時には、教組や幹部らは非常に残念がっていたという話も伝え聞いています。 

 

山上容疑者の母親も、教団に多額の献金をして20年前(2002年)に破産したということですから、1990年代の信者とすれば、おそらく筆者と同じ話を聞いたと思われます。そして、統一教会が政治の世界を動かして、文鮮明氏を中心とした神の国を実現しようとしている。そうした熱い思いを抱いたことでしょう。 

 

その後、その子供である安部晋三氏は総理大臣を2度も経験しました。昨日(7月11日)の記者会見でも、「安倍氏統一教会の友好団体のイベントにメッセージを寄せていた」ことを教団側は認めています。権力の座についた安倍氏からの言葉は、祝電であれ、メッセージビデオであれ、教団にとって信者を鼓舞するためのとてもよいプロパガンダになったはずです。 

 

そもそも教団内では、上の言葉を絶対に信じなければならないもので、それに下の者が異を唱えることは許されません。よって、組織の上の人物から「安部晋三氏は統一教会と深いつながりがある」「熱烈な教団の支援者である」と言われれば、信者らはそれを疑うことなく信じて、さらに下の人たちに伝えることになります。 

 

教団が政治家とのつながりを積極的に持とうとするのは、彼らの権威を利用すれば、勧誘と献金を増やせるからです。言ってみれば、政治家は広告塔なのです。 

 

信者勧誘の際は「現在の貯蓄は?」と聞くのがセオリー 

 

今回、容疑者の母親は多額の献金をしたと報じられています。筆者自身は学生上がりで貯金もたいしてありませんでした。その分、睡眠を3~4時間に削って、教団に多額の献金をしてくれる人を勧誘(伝道)するのに必死でした。完全にマインドコントロールされていたのです。 

 

勧誘手法のひとつに、街頭で声をかけて、勧誘場所に連れ込んだ人にアンケート用紙を書かせるという手口があるのですが、その項目に「現在の貯蓄は?」があります。勧誘現場の人たちはこの項目を注視していましたので、勧誘を通じて、献金につなげようとしています 


 

画像=宗教法人世界平和統一家庭連合の公式サイトより 

 

統一教会に限らず宗教団体は信者の勧誘時に「うちは、○○さんという政治家の支援を受けている」などとしばしば口にします。つまり、政治家の権威を利用して、自らの思想を信じさせようとしてくるわけです。 

 

真偽不明な話なので、筆者は鵜呑みにしませんが、それを聞いて信じてしまう人はいるのではないでしょうか。 

 

山上容疑者がにわか信者としてわずかでも教団の施設に通っていれば、先のような話を聞いているでしょうし、もし信者ではなかったとしても、母親からの勧誘のなかで、安倍一族に関する話はあったに違いありません。 

 

他者を排除するような思想団体に入信してしまうと、家族に大きな迷惑をかけることになります。筆者も長きにわたって家族に精神的、金銭的負担をかけてきました。脱会についても、家族、親族の献身的な助けを受けました。脱会できたのは、これまで教団から教えられてきた「幸福になるための神の教え」が、どれほど家族らを苦しめてきたのかに気づいたからです。 

 

今回の会見で、会長は「個人の救い」だけではなく「家庭の救い」を目指すなかで、名称を「統一教会」から「世界平和統一家庭連合」に変えた、と語りました。 

 

しかし、それを聞きながら思うのは、「家庭の救い」とは正反対の状況です。 

 

容疑者によれば、母親は教えを信じて多額の献金をした結果、破産してしまいました。それにより、母と息子との関係にもひびが入り、家庭は崩壊しました。 

 

筆者自身が脱会を決意できたのも、多額の献金のため借金に苦しむ仲間の信者らの姿をみて、教団側の言葉の矛盾に気づいたからです。幸い筆者は大きな借金をせずに教団を脱会できましたが、今回のように、金銭を奪われたことで恨みが深くなり、その反動から、過激な行動に出てしまう人もいるかもしれません。 

 

実のところ、元信者やその家族らの教団への恨みから暴力事件などが起こる可能性を筆者は以前から懸念していました。こうした事態を繰り返すことは絶対に避けなければなりません。そこで、あえて過去のつらい経験をお伝えすることにしました。 

 

教団内にいれば、毎日のように「神の国実現」のための献金が叫ばれます。思想を信じる人ほど、その教団の願いに応えようと必死になります。「カードでお金を借りてでも、献金しなさい」と言われれば、そうせざるをえない状況です。その結果、当時、返済に困り、破産したり、金銭的に困窮したりする信者がたくさんいました 

 

こうした「過去の出来事」は、今回の悲劇と無関係とは思えません。かつて統一教会霊感商法に際して「信者が勝手にやったこと」とうそぶくことがありました。しかし、教団の教えをもとに信者がこれらの活動を行っていたことは周知の事実であり、こうした信者の行動に対して一定の責任があるはずです。 

 

もちろん事件の責任は、安倍氏を殺害した山上容疑者にありますが、統一教会の教えが発端になり、山上容疑者の家族関係が破綻に追い込まれたのだとすれば、今回の事件について道義的な責任はあるのではないでしょうか。 

 

それに当時、家や土地を担保にして、無理な借金を重ねさせて献金させるケースは、他にも数多くあったと考えています。こうした献金手法に問題はなかったのかなど、今回のような悲劇を繰り返さないためにも、よりいっそうの厳しい目を向けての議論が必要だろうと思います。 

 


多田 文明(ただ・ふみあき)ルポライター 

1965年生まれ。旭川生まれ、仙台市出身。日本大学法学部卒業。雑誌『ダ・カーポ』にて「誘われてフラフラ」の連載を担当。2週間に一度は勧誘されるという経験を生かしてキャッチセールス評論家になる。これまでに街頭からのキャッチセールス、アポイントメントセールスなどへの潜入は100カ所以上。キャッチセールスのみならず、詐欺・悪質商法、ネットを通じたサイドビジネスに精通する。著書に『サギ師が使う交渉に絶対負けない悪魔のロジック術』、『迷惑メール、返事をしたらこうなった。』、『マンガ ついていったらこうなった』(いずれもイースト・プレス)などがある。 ---------- 

 

https://president.jp/articles/-/59518 

(続く)

爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(22)

母と共に信仰を捨て、朴氏から離れたサム氏

 

 自らの出自の秘密と「真の家庭」の矛盾を知ったサム氏は、母と共に信仰を捨て、朴氏から離れた。アメリカ在住のサム氏は85歳になった病身の母を看病しながら暮らす。安倍元首相の殺害と、統一教会批判が高まる現状について尋ねた

 

 

「絶対に許されない犯罪です。同時に、この悲劇を防げなかったのだろうかと考えます。統一教会人生を壊された同じ立場の者として、できれば山上徹也容疑者に厳しい刑を科さないで欲しい。彼と同じように苦しんでいる2世信者が大勢いると知って欲しいし、彼らを救うために立ち上がって欲しいと思います 

 

 日本人の信者は一刻も早く教団から出て下さい。韓国人の幹部は日本を愛していないし、あなたたちのことなど少しも考えていない。お金、若さ、優しい心を利用しているだけです」

 

統一教会は日本にとって、北朝鮮と同じ脅威です。北朝鮮は核とミサイルを持ち、統一教会マインドコントロールという武器を使うのです」 

 

 サム氏について統一教会は「韓国家庭連合の草創期に入会し、米紙ワシントンタイムズ社長や韓国文化財団理事長などを歴任した朴普熙氏の3男です」と回答している。 

 

 9月9日発売の「文藝春秋」では、サム氏のインタビューを掲載。また信者たちが「真の家庭」と崇拝する文鮮明ファミリーの実態をレポートする。 

 

「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2022年10月号) 

 

https://bunshun.jp/articles/-/57145

 

 

ここで「サムエル・パク氏」が言っているように、統一教会とは、人間の悩みを癒してくれるような本来の宗教の役目を果たすという機能は皆無で、専ら「金集め」だけが目的の組織なのである。 

 

サム氏が、「あなたたちのことなど少しも考えていない。お金、若さ、優しい心を利用しているだけです」と言っているように、「金集め」だけが唯一の目的なのである、それも無法な手を使って。 

 

カードで借金をしてでも、献金させているのである。 

 

次の論考は「統一教会」の「金集め」の実態が簡潔に述べられていますので、ぜひご一読願う。 

 

 

カードで借金してでも献金しなさい…元信者の証言「旧統一教会の本性」と「安倍一族との近すぎる関係」 
多田 文明 2022/07/12 12:15 

 

安倍晋三元首相の銃撃事件で、逮捕された山上徹也容疑者は「『統一教会』に恨みがあり、安倍元首相が近しい関係にあると思ってねらった」と供述していると報じられている。実際に「世界平和統一家庭連合」(旧・統一教会)は、山上容疑者の母親が信者だったことを認めている。母親が熱心な信者だった頃に、同じく信者だったというジャーナリストの多田文明が、自身がみた統一教会の実態を振り返る――。 

 

© PRESIDENT Online 2006年7月24日、小泉内閣の閣僚が国民と直接対話する「タウンミーティング」の5周年記念行事に参加した安倍晋三官房長官(当時)    

 

統一教会「中の人」が語る、献金献金献金の日々 

 

安倍晋三元首相(享年67)が(2022.7.8、11時31分頃)凶弾に倒れました。手製の銃で襲撃した山上徹也容疑者(41)は「母親が宗教団体にのめり込んで破産して、家庭が崩壊した」「安倍氏はその宗教団体のつながりがあり、恨みをもってい」と供述していると報じられています。 

 

強い殺意を抱いた理由が、この「宗教団体」にあるとすれば、二度とこうした痛ましい事件が起こらないために、ぜひともお伝えしておきたいことがあります。 

 

7月11日午後、「世界平和統一家庭連合」(旧「統一教会」)が都内ホテルで会見を開き、山上容疑者の母親が「統一教会」の信者であったことを明らかにしました。 

 

母親は1990年代に信者として所属していました。実は、筆者(57歳)も、1987年から約10年間「中の人」でしたので、活動時期が一部かぶります(面識はない)。 

 

筆者は大学4年生の頃に、友人を通じて統一教会であることを告げられないままに、自己啓発セミナーに誘われました。それをきっかけに、就職などの先行きの不安を煽られるような形でしだいに思想を植え付けられ、入信することになりました。 

 

「宗教団体である」という正体を隠した手法で誘われて、この自己啓発のサークルが、実は「統一教会」と知らされた時には、もはや入信せざるを得ない状況でした。だまし討ちに遭ったような形で、信者として長きにわたり、心と体をからめ捕られた時期があるのです。 

 

この団体は、韓国人である文鮮明を教組として創設されました。1980年代には霊感商法事件などが全国で起きて、大きな社会問題にもなりました。また1992年8月25日に、韓国で行われた教組によって伴侶を決めて行われる合同結婚式は、歌手の桜田淳子氏も参加するなど、世の中を大いに騒がせました。 

 

そうした騒動から、時間が流れた今、なぜ凶悪な事件が起こってしまったのでしょうか。 

 

その背景について、筆者が一時期「中の人」だったこと、また、ジャーナリストとしてこれまで詐欺行為をするような危険な思想組織に多数潜入してきて、その状況を見聞きしてきた体験も踏まえてお伝えしたいと思います。 

(続く)