2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(45)

先の「EU、土壇場のエンジン車容認 無理筋はEVか合成燃料か」の論考で、 「欧州連合(EU)は2035年に内燃機関(エンジン)車の新車販売を禁止する方針だったが、3月28日のエネルギー相理事会で合成燃料を利用するクルマに限り販売を認めることで合意した。」…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(44)

まあ端的に言ってしまえば、BEV一辺倒を推し進めてしまうと、早い話ICE産業の盛んなドイツなどの国々では雇用問題が深刻化することになりかねないために(と言うこともあるが、まだまだすべての新車がBEVとするためには、社会の諸施設や制度を作り直す必要が…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(43)

EUでも電動車で最多のHVの追い風になるか トヨタ自動車などの日本勢はエンジンを用いるHVの開発と販売に力を入れている。EUにおいてもHVの販売台数は伸びており、電動パワートレーンの中で最も販売シェアが高い。 合成燃料の認可は一見するとHVの追い風にな…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(42)

上記のコメントの一つにある「◎よほどバッテリーの技術革新が起きない限りEVはガソリン車に勝てない(バッテリーの軽量化、航続距離大幅向上など) ◎電力不足も懸念される中で電気自動車を進めようとか狂気の沙汰でしかない」と言うことは、至極真っ当な意見…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(41)

BEV化は地球温暖化対策である一方で、環境対策に名を借りたEUのトヨタなどのHEV対策であるとした次の論考も一読の価値あり。 結局トヨタが正しかった? EUが35年までのエンジン車禁止を断念、電気料金の高騰も背景 2023.3/27 15:30 VWが今月発表したE…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(40)

3.e-FUELを使う内燃機関は欧州で作られることはない これも単純な話で、先ほど説明した通り、欧州委員会にそんなことを決定する権限はない。そしてそれが正に証明される形で、25日に内燃機関の生産継続が確定したのだ。 仮に別の世界線の話として、仮に本…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(39)

では、それは誰なのか? 薄々は分かっていたことだが、日経ビジネス電子版に載ったインタビュー記事(3月7日付)がようやくその裏書きをしてくれた。 犯人は想像通り、欧州委員会である。記事でインタビューに答えていたのは「自動車の経営に大きな影響を及…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(38)

と言うように、ヨーロッパではBEV化が進んでゆくようだが、そんな情勢の中での合成燃料であるe-fuelの認知である。 と言うことは、スポーツカーなどを含む高級車ではe-fuelを使ったエンジン車が流通するということになる。 敢えて「高級」とした訳は、この合…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(37)

VWのID.3と言うBEVは、3種類のバッテリーを搭載するようだ。 1.45kWh(330km) 2.58kWh(420km) 3.77kWh(550km) の3種類で、夫々()内の航続距離だという。 と言うことで、BEVのBatt.は平均60kWhとすると、240GWhは、400万台のBEVに該当することになる…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(36)

小生なりの理解は次の通りだ。 トヨタのHEVを、事EUでは、のさばらせたくない。だから、電気自動車・EV一辺倒を推し進めるのだ。ICEを禁止すれば、トヨタの得意のHEVは使えなくなる。CO2削減を口実にした環境対策を掲げたトヨタのハイブリット車外しだ。直接…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(35)

メルセデス・ベンツの最新EV「EQS 450+」(筆者撮影)ギャラリーページへ 大気中のCO2量を「増やさない」燃料 では、カーボンニュートラル燃料、e-fuelとはどのような燃料なのか? ネット上でカーボンニュートラル燃料やe-fuelについて検索すると様々な説明…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(34)

ICEは合成燃料と言うCO2フリーの燃料が存在するのであるから、一切の例外は設けるべきではない、と小生は考えるのである。必要であれば、真剣に合成燃料の革新を進めるべきであろう。こうすれば早めに、合成燃料のコストダウンなどの研究開発が進むのではな…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(33)

それにしても欧州ではなぜ、FIT for 55による事実上のEVシフトが一気に加速しているのでしょうか。 背景には、大きく2つの理由が考えられます。 トヨタは2021年12月に実施した「バッテリーEV戦略に関する説明会」において、トヨタ及びレクサスブランドで今後…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(32)

そのためEUは、2035年以降ICEの新車販売を禁止しているのだ。しかも途中の2030年には、CO2を1990年比で55%も削減する必要があると言うことだ。 乗用車の新車は、CO2を1990年比2030年55%削減、2035年100%削減 なぜ!? EU連合が2035年「EV以外売らない」宣言! …

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(31)

【どうするEU?】2035年以降もe-フューエル限定で内燃機関車を容認へ 2023年3月27日(月)10時50分 EV普及が進む欧州で、内燃機関車が絶滅の危機から脱出できそうだ。となれば欧州以外でも、内燃機関車が生き延びる道が開けるかもしれない。 ◆ドイツから「待…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(30)

しかし「水素」であれば、それを燃焼させてもCO2の排出はないので、トヨタなどはこちらに注目しているようだが、EUでは、BEV一辺倒から(ドイツの提案で)「合成燃料」の使用も許可されることになったようだ。 EUがエンジン車容認 高価格の合成燃料、利用は…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(29)

と言うことは、発電エネルギーは「原子力」か「再生可能エネルギー」か「水素(含む合成燃料)」でなければ、EV・電気自動車でもCO2の削減はそれほど望めない、と言うことです。従って中国では、原子力発電を進めていますが、もっぱら石炭火力で発電してい…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(28)

豊田会長はオンライン上で記者団の取材に応じ、自動車業界では一貫して「電動化」という用語を用いてきたが、メディア報道では「EV化」になると指摘。用語の区別へ理解を求めた。 販売される車をすべて純粋なEVに置き換えると夏のピーク時の電力需要が急…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(27)

BEVの普及が進む中国では、「充電渋滞」が問題となっているのです。 中国の高速道路で電気自動車が「エラい目」に ユーザー急増で「充電の渋滞」が発生 2021.10.15 【10月14日 東方新報】中国は10月1日の国慶節(建国記念日)から7日まで秋の大型連休を迎え…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(26)

つまるところ、軽ではCO2の排出を防ぐためには「短い航続距離」でも我慢する必要がある、と言うことでは、何の工夫もない話だと言うことなのでしょうか。 CO2の排出を防ぐためには、BEVだけではなくFCVやe-fuelなど全方位が必要なのではないでしょうか。そし…