2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(68)

今回各メディアでも大きく取り上げられた「26年までに新たに10モデル、年間150万台計画」の大まかな骨子は、佐藤社長から概要説明があった通り、大きく分けて、これまでのbZシリーズの延長線上にある先進国用の中上級価格帯モデルと、実用ニーズを担う新興国…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(67)

この二車種を見ると、若者向けとファミリー向けと購買層を明らかに分けて、クルマを開発していることがわかる。 当然のことではあるが、ただやみくもにバッテリーの電気自動車であれば事足りると言ったものではない。夫々どのような消費者を対象にしたBEVを…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(66)

bZ Sport Crossover Concept PHEVとBEVの販売で世界を席巻しつつある中国のBYDと共同開発する車種となります。2020年に稼働を開始したトヨタとBYDの合弁会社「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY」主導のもと、若者を想定したスタイリッシュでアクティブなデザインに…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(65)

【上海モーターショー】トヨタが bZ シリーズとして2024年に発売予定2台のEVを世界初披露 2023年5月2日 2023年4月18日から27日まで開催された上海モーターショー。発表された新型車のほとんどが電気自動車で、中国を中心とした世界のEVシフトがいよいよ明確…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(64)

と言うことではあるが、かなりの長文で集中して読まないと理解が進まないのだが、「佐藤社長のプレゼンのまとめ部分をちゃちゃっとやってしまおう。」と言った部分を、簡単にまとめると次のようなものかな。 ご一読し、ご批判願う。 「佐藤社長のプレゼンの…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(63)

図9は、各地域別のパワートレイン構成比だ。国によって比率は大きく違う。単純にBEVを抜き出せば、ドイツは17%、中国は18%、米国は5%、インドネシアは1%。インドネシアに「ドイツの事情に合わせろ」と言っても無理だし、ドイツに「米国の事情に合わせろ…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(62)

●トヨタが世界に対して果たす役割 さて、その上でトヨタが社会、あるいは世界に対して果たす役割は何かと言えば、それはこれまで通り「幸せの量産」である。何を何台つくるかはそのための手段でしかないし、もっと言えば単なる結果であって、経営課題として…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(61)

トヨタは佐藤恒治新社長の下、この体制でBEVの2030年、30車種、350万台に挑むことになるわけだ。 2023年4月7日には、その中間目標としてバッテリーEVを、 2026年までに、 2030年までに、 10モデル 30モデル 150万台(年、世界販売) 350万台(年、世界販売…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(60)

と言うことで、トヨタも新体制でBEVの開発へまい進することに なる。 電気自動車がCO2の唯一の解決策だと言う訳ではないが、いよいよBEV戦国時代に突入と言うことだ。 トヨタ次期社長、新体制でEV開発を加速へ-CFOなど幹部一新 稲島剛史2023年2月13日 …

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(59)

電気自動車・BEVの肝は、当然の事、バッテリーである。トヨタのバッテリー確保量の280GWhは、VWの240GWhよりも大きい。 先にも示したが、この量で何台のBEVが作られるか計算してみると、 BEV 一台当たりのバッテリーの搭載量を仮に、60KWhとする。 VW 240GW…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(58)

とは言うものの、「世界の流れはEV化」なので、トヨタもそれなりの構え、動きをしなければ通用しなくなっている。これは厄介なことだ。 一年半ほど前の2021年の12月14日には豊田章男社長自ら、従来はEVとFCVの電気自動車を2030年には200万台を販売するとして…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(57)

「ATTO 3」は既に販売が開始されているが、しばらくは様子見の方がよかろう。 BYDが乗用車の“六価クロム”使用調査について報告、「欧州の廃車指令に準拠」と説明 2023年02月28日更新 BYD、乗用車の「六価クロム」使用に関する文書を公開 日野 ポンチョ Z EV …

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(56)

雪国に住むEVオーナーの声と豪雪地帯でのEVシェア ノルウェーの都市別の積雪量とBEVシェア(画像:OFVとWeather Sparkデータより八重さくら作成) 国内で量産EVが一般発売されてから10年以上がたち、SNSなどで情報を発信する雪国のEVオーナーも増えている。…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(55)

再生エネルギーはコスト低減、シェア拡大 電源別の発電量シェアの実績と予測(画像:IEA) 再エネはコストの低減とともに、欧州だけでなく米国でも10月の再エネ比率が前年の20.4%から22.6%に増加、さらに欧米に限らず世界中でシェアを伸ばしている。国際エネ…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(54)

一斉充電でも0.03% 電気自動車(画像:写真AC) 次世代自動車振興センターの統計によると、2021年時点での国内のEV保有台数は14万台弱だ。通常は考えにくいものの、仮にこの10%にあたる1.4万台が同時に3kWで充電した場合でも、消費電力は42MWであり、これま…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(53)

次の論考はそれなりに参考になるものであるが、それほど楽観視することはしない方がよかろうと思われるものである。 テーマは、 1.(BEVの充電に関する)電力不足と 2. 大雪時の立ち往生問題 である。 こんな時には、BEVは使えないのではないか、と言った議…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(52)

現代自動車の最新電気自動車「アイオニック5」 佐賀県小城市と日産自動車は、11月25日に電気自動車(EV)を活用した「脱炭素化及び強靱化に関する連携協定」を締結した。これは「走る蓄電池」となるEVを市民に積極的にアピールし、小城市としては「ゼロカー…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(51)

偏見ではないが、よく中国ではBEVの火災が報告されている。次の記事では中国EV大手のBYDのBEVが頻繁に火災事故を起こしているという。 中国全土では、2022年第一四半期(と言うと'22/1~3月と言うことか)では、640台のBEVが燃えているという。おおよそ90日で…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(50)

ではなぜドイツはエンジン車の存続に固執したのか。筆者が理由の1つと考えるのは、スポーツカーや高級車向けに液体燃料の可能性を残しておくことだ。例えば合成燃料の実用化に最も熱心なのが、高級スポーツカーを手掛けるドイツPorsche(ポルシェ)である。…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(49)

合成燃料(e-fuelなど)もよいのだが、これはCO2とH2で合成されるので、水素が必要となる。 その水素H2は再生可能エネルギーでの水の電気分解で取り出すことになるものだが、この取り出した水素H2を更に複雑なFT合成という方法でCO2と結合させて液体の合成燃…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(48)

次にコメントを載せておく。 J.B.C. >長距離を走る車のために、e-Fuelは必要だ>EV専業になるとは言っていないe-Fuelに限定せず、様々な「カーボンニュートラル燃料」を積極的に開発&生産すべきでしょう。小生の駄文より、以下の“無料記事”が非常に勉強に…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(47)

実際、ポルシェは合成燃料の開発と生産も進めている。同社は22年12月、独シーメンス・エナジーとチリで合成燃料の生産を始めたと発表した。工場では風力発電機から水素製造の電解装置、合成燃料製造装置を備え、一気通貫で合成燃料を生産できる。 ポルシェは…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(46)

VWとトヨタ自動車のトップ交代 この数年、筆者は本社だけでなく、研究開発拠点や工場、販売店などを訪れ、多くの経営幹部や関係者などを取材してきた。できるだけ現場に足を運び、話を聞こうとしたのは、欧州を代表する企業であることはもちろんのこと、日本…