小沢一郎の土下座外交(4/5)

4.小沢の土下座外交

以上のような状況の小沢だが、しっかりというべきことを胡錦濤言ったのだろうか。
小沢と胡錦濤との接触は、上述した通り
'07年12月7日の午後の数時間しかない。国会は、新テロ特措法案の審議で重要な時を迎えていた。小沢の訪中のあおりで国会は休会だ。だからしっかりと小沢は、胡錦濤に言うべきことを畳み掛けてきたのか、と思いきや、何も言ってこなかったようだ。

中国の軍事力の拡大及びその不透明さや日中中間線での独断でのガス田開発、北朝鮮による日本人拉致問題と核開発問題、更には謂(いわ)れ無き反日教育、南京・慰安婦問題など、素人が指折り数えてみても、チンコロ中国には言うべきことが山ほどある。

ワックマガジンズ社のWiLL・2008年2月号の山際澄夫氏の『プッツン小沢と空っぽ福田があおる「親中嫌米」』によると、これらの問題には一切触れることが無かったと言う。

その理由は、「私は両国の友好という大きな枠内で話をした。日中両国の(友好)関係はどういう状況になろうとも維持する認識で一致した」「(ガス田や台湾問題などは)明日の交流機構でやる。議論しに来たんじゃないですから。主席との会談は大局的な観点で話をした」とのこと。

確かに翌日、 北京にて「日中交流協議機構」の外交安保分科会、経済分科会、文化分科会に分かれての討論会がもたれている。しかしここに小沢をいない。小沢はこの日の朝、既に帰国している。しかも突っ込んだ話し合いが行われたと言うニュースも無い。例えあったにしても、そこには胡錦濤が出席しているわけでもない。

今年は北京オリンピックの年である。北京オリンピックが成功するためには、まず中国が「文明オリンピック」(北京オリンピックのキャッチコピー)に相応しい行動と発言が必要となる。反日教育や自国の我をごり押しするような中間線でのガス田開発などを見ると、とてもその名に相応しい国になろうとしているとも思えない。

小沢は、中国側に相応しい国になるよう努力せよ、と言ったのだろうか。否、言っていない。その代わりに日本の率先した協力で成功させることが大事である、と力説したと言う。

全く小沢は馬鹿でないかい。

だから、小沢は、巧妙な中国の、マネーアンドハニーアタックに篭絡されてしまっている、と思われても仕方の無い状態なのだ。

ちょうど創価学会が日本での最大の親中派に仕立て上げられ、創価大学が中国の対日工作員の最大の教育機関に育て上げられた様に、小沢も中国に手懐(なず)けられてしまった様だ。

これで中国は、日本の政治を牛耳ると思われる人物を篭絡したことになる。やがて尖閣列島を占拠し、沖縄の島嶼を占領してゆくことになるだろう。これで本当に良いのか。日本国民に問いたい。

中国の日本への宣戦布告は既に沢山届けられている。以下、列挙してみよう。

1.日中中間線での、一方的な東シナ海ガス田開発。日本の主権を脅かす挑発行為である。

2.2005年9月、日本などの常任理事国入りを狙ったG4提案は、中国などのアジア・アフリカ諸国への(日本加入反対への)働きかけもあり、廃案となる。中国は韓国と共に、日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りに、真っ向から反対している。

3.日本の領土である尖閣列島を一方的に領有宣言。チンコロは1992年領海法を制定。

4.日本の領海、領空を中国海空軍が常時侵犯。2005年107回。3日に1回の侵犯。

5.日本の排他的経済水域に中国の観測船が無断侵犯、10~20回/

6.日本の排他的経済水域に中国漁船16,000/05年、韓国船4,000隻。

7.中国トンホワ(東華)基地に日本向け核弾頭24発常備照準を定めて配備している。一発300キロトン(広島・長崎(10キロトン)の30倍の威力を持つ)ロシアは、1998年に、日本向け核弾頭の配備をやめ、ミサイルを撤去している。

8.中国は、世界的規模で、日本に内政干渉をしている。

  ・従軍慰安婦問題、・靖国神社参拝非難、・南京大虐殺の捏造と日本非難、

 ・南京大虐殺記念館増設し改装、・教科書問題、・歴史認識問題で常に非難

9.中国は、北朝鮮の核開発を直接・間接的に支援、決して放棄はさせないだろう。そんな素振りを見せるだけである。拉致被害者は先ず、帰ってくる可能性は無い。

この他、中国の自国内の人権問題やチベットや新彊ウィグル地区への侵略・弾圧などの人権侵害は、目に余るものがあり、毎年世界的な大問題となっている。

(続く)