胡錦濤帰国(7/8)

さらに胡錦濤は5月10日、雨の中奈良県に入り、遣隋使を派遣した聖徳太子

かりの法隆寺や、唐の僧侶・鑑真が開いた唐招提寺などを訪問した。

法隆寺は平成五年に日本で始めて世界遺産に登録されている。金堂、五重塔

金堂の東の間に安置されている薬師如来坐像、金堂中央に安置されている本

尊の釈迦三尊像などの国宝を、大野管長の説明で視察した。

唐招提寺では、渡航に何度も失敗しながら日本にたどり着き、仏教の戒律を伝

えた鑑真和上の坐像が奉安されている御影堂の御廟などを参拝。

御廟に向かって夫人と並び厳かに拝礼している。

言っておくが、遣隋使や遣唐使を派遣した当時の隋や唐と、現在の中国共産党

政権とは無関係であると、現在の日本人の大半は思っている。胡錦濤におじぎ

をしてもらっても何にもありがたいとは感じないし、反対に迷惑であろう。

それよりも、靖国神社に参拝してもらったほうがよっぽどありがたい東京で

胡錦濤が宿泊したホテルからは、靖国神社はすぐ近くであったではないか。

今から90年前に留学生として日本に滞在していた周恩来は、靖国神社の春の

例大祭を目撃して、「はなはだ大きな感慨を催す」と、感動した様子を日記に

綴っている、と週刊新潮は伝えている。

さらに次のようにも伝えている。以下簡潔にその内容をまとめてみる。

外交には、相互主義が大原則で、このことは大国でも小国でも変わらない。

例えば、一方の国の首相や元首が訪れた国の戦争追悼施設を訪問した場合、

他方の国の首相や元首がその国を訪問した場合には、その国の戦争追悼施設

訪問する義務がある、と言うことなのである。

日本の首相や要人は、既に何度も中国の戦争追悼施設や資料館を訪れている

と言う。そのため、今回胡錦濤は日本の戦争追悼施設である「靖国神社」に礼

拝する義務があったのである。福田康夫は、胡錦濤に「靖国神社に礼拝しなさ

い。」と伝える義務があったのである。もちろん日本外務省もその旨胡錦濤の日

程を調整する義務があったのである。

日本の外務大臣高村正彦である。彼は統一教会と関係があると以前に週

刊誌沙汰になっている。Wikipediaで調べてみると、以前は統一教会の訴訟

代理人を務めており、統一教会のために相当働いた様子がうかがえる記事が

載っていた。また、統一教会霊感商法の元締めであるハッピーワールド

言う会社から時価380万円のセドリックを提供されていると言う。これは参議院

の第143回法務委員会第3号議事録(H10年9月22日火曜日)の最後のほう

中村敦夫委員の質問として記載されている。

そして高村大臣は現在とこれまでの統一教会との関係、具体的なものを全部公

開すべきではないのかと要求し、もし公開できないとしたら、外務大臣としては不

適任だから、罷免すべきではないか、と詰問している。小生も現在の朝鮮半島

政治情勢なんぞを考えると、こんな輩(やから)が外務大臣なんぞを務めていると

思うとぞっとするね。誰が任命したかと言うと、これまた2007年9月26日に組閣

した首相の福田康夫だ。

その高村は、これまたWikipediaからのデータであるが、2007年11月2日の衆

院外交委員会で、民主党松原仁氏の『昭和20年の敗戦後に中国側へ兵器を

引き渡した際の引継書には化学兵器も含まれていた』とした質問に、高村は『詳

細がわかる資料がない』として、中国の要求に全面的に従うべきだと主張している

しかし全体で6百冊にも及ぶ膨大な量の「旧日本軍兵器引継書」が存在する。

紹介は別途に譲るが、2006年6月号の「正論」の「遺棄化学兵器は中国に引き

渡されていた-残っていた兵器引継書」(水間政憲氏)に詳しく述べられている。

詳細がわかる資料が現に存在しているではないか、高村さん。こいつも非国民

ではないかい?

(続く)