さて話を5月30日に戻そう。
政府は四川大地震の被害者救済のため、最大5億円相当の追加支援を実施す
ると発表した。その一環としてテント1,200張りを民間チャーター便で輸送す
ると言う。この1,200張りは当初自衛隊機で成都か北京に輸送しようと思って
いたものだ。これで日本政府の支援はあわせた最大10億円相当になる。
このテント1,200張りは、内閣府の国際平和協力本部事務局が700張り、防衛
省・自衛隊が100張り、愛知・兵庫両県が夫々200張りを無償で提供したと言
う。(中日新聞5/31朝刊)
ここで二つのことを指摘しておきたい。
一つは、中国に支援することは別に構わないが、現在日本にも大地震の危険が
高まっているのを忘れてはならない。万が一日本に東海地震、東南海地震、南
海地震などが起こったとしても、テントなどの諸物資や諸々の準備などがお座成
りになっていないかを振り返る必要がある。インドネシア、四川省、日本と右回り
で地震が発生してくるのではないかと、下衆の勘繰りだが、心配してしまうよ。福
田さんよ、おさおさ怠りないですね。メディアも政府も日本での地震発生の危険性
をPRし、国民への注意喚起を継続して実施する必要があるのではないか。四川
大地震にのみ目を向けられていては、困るのである。もちろん日本を襲うと思わ
れる地震に対する政府の対策を、頻繁に国民にPRしてほしいものである。政府
と国民が一致団結しないと、乗り切ることが出来ないからである。
二つ目は、日本国の債務が、2007年度末で849兆2,396億円と、過去最
高を更新していることだ。国民一人当たりにすると、2006年度末より約12万円
多い約665万円/1人の借金を抱えていることになる。2006年末の日本国
の借金は、834兆3,786億円で、14兆8,610億円も増えている。ちなみに借
金とは、国債、借入金、政府短期証券の合計を言う。
前回のテーマでも日本への留学生の中でも中国からの留学生が一番多く、7万
1,000人で64%であることを報告している。しかも彼等は便衣兵さながらの暴
力を長野で振るっている。こいつらにも日本の税金が使われている、これを税金
の無駄遣いと言う。
東京都の石原慎太郎知事は「毎年東京都の税金で1億円も中国に支払って、上
野動物園でパンダを飼いたくない。もうパンダなど見なくても良いでしょう。」とも
言っている。こんなもんに、毎年1億円もの大金を、あの中国に支払うなんぞ許
せん。これも税金の無駄遣いのひとつと言ってもよい事例である。パンダなんぞ
断ってしまえ。
国も借金で首が回らないことを良く考えて、最小の費用で最大の効果を発揮させ
る必要があったのである。先に紹介したドイツの例からも分かるように、日本政
府は、国際緊急援助隊が5億円で10億円分の効果を出すべく戦略を練る必要
があったのではないか。追加支援の5億円は余分である、無駄になってしまうと
言うつもりはないが、何でもかんでもカネを出せばよいとか、押取り(おっとり)刀
でも支援チームを派遣すればよいという安易な考え方は、なんとしても避けて
もらいたかったものである。(続く)