バラク・フセイン・オバマ大統領(18)

(5)オバマは核の脅威を減らし、地球温暖化対策に努めるか。

(就任演説の第21.22節目)

    

ちなみにこの第21節の「ファシズム共産主義と対峙した」前の第20節

は、次のようになっている。

第20節

As for our common defense, we reject as false the choice between our safety and our ideals. Our Founding Fathers, faced with perils we can scarcely imagine, drafted a charter to assure the rule of law and the rights of man, a charter exampled by the blood of generations. Those ideals still light the world, and we still not give them up for expedience's sake. And so to all other peoples and governments who are watchng today, from the grandest capitals to the small village where my father was borne: know that America is a friend of each nation and every man, woman, and child who seeks a future of peace and dignity, and that we are ready to lead once more.

我々と共通の防衛については、安全と理想とを天秤にかけるという誤った選択

を拒否する。我々の想像を超える危機に直面した建国の父達は法の支配と国

民の権利を保障する憲章起案した。憲章は、何世代もの犠牲によって拡充さ

れた。これらの理想は、今日でも世界を照らしており、我々は都合次第で手放し

たりはしない。大都会から私の父が生まれた小さな村まで、今日(の就任式を)見

ている他国の人々や国々は、米国が平和と尊厳の未来を求めるすべての国々

すべての男女、そして子供達の友達であることを知っている。そして我々がも

う一平和と尊厳に導く準備が出来ていることを知っている。

(アンダーライン部分は筆者の意訳。)

この第20節では、「理想」を台無しにする安全などは拒否する、と言っているの

であり、アメリカは「法の支配と国民の権利を保障する」憲章こそが「平和と尊

厳の源」であると定義し、その平和と尊厳を世界に確立させる心構えは出来

ている、と宣言しているのである。

そして第21節では、この信念自由主義国家間の同盟ファシズム共産主

に対峙してきた。そして第22節では、この信念(法の支配と国民の権利保

)と友好国間の同盟は守ってゆかなければならない、と述べている。

その反面、「核の脅威」を減らし、「地球温暖化」を食い止めるためには、古くか

らの友人やかつてのとも協力してゆかなければならない、とも述べている。

このかつての友や敵はどの国を指すものであろうか。

核の脅威は北朝鮮地球温暖化中国自国アメリカを思い出さざるを得な

い。北朝鮮6カ国協議だの何だのと言っても、絶対に核の放棄はしない国だ。

オバマは今までの北朝鮮との交渉で 、アメリカが何回も騙されたことを認識して

いるはずだ。そして、最大のCO2排出国としての中国が、なんだかやと言って

CO2の排出を防ぐことに積極的に取り組んでいないことも、知っている筈である。

そして次の第23節では、この生き方をずっと続けるし、「テロ」に対しては断固

戦うと宣言している。ここに「核の脅威」「地球温暖化」「テロの脅威」は、オバマ

は三本柱としてクローズアップしている、と小生は理解するのである。

第23節

We will not apologize for our way of life, nor will we waver in its defense, and for those who seek to advance their aims by inducing terror and slaughtering innocents, we say to you now that our spirit is stronger and cannot be broken; you cannot outlast us, and we will defeat you.

我々は、我々の生き方について謝らないし、それを守ることに躊躇しない。テロ

惹き起こし、罪の無い人を殺すことで目的の推進をはかる人々よ、我々は言う。

我々の精神は今、より強固であり、壊すことはできないと。あなた達は、我々より

長く生きることはできない。我々は、あなた達を打ち破るであろう。

(続く)