尖閣諸島問題(10)

30、領海侵犯の中国船、魚釣島を1周半調査?海保の死角から侵入か200812190131
    

 今月8日に尖閣諸島魚釣島南東の日本領海に侵入、9時間にわたって航行し

た中国の海洋調査船2隻の航路が18日、海上保安庁の調べで分かった。2隻

魚釣島を1周半も回りながら、調査活動をしていた可能性が高いという。2隻は

海保巡視船の死角から侵入していたことも明らかになり、海保巡視船を増

やし、警戒監視を強めている。

 海保によると、中国国家海洋局所属の調査船「海監51号」と「海監46号」は8

日午前8時10分に発見されたとき、領海内の魚釣島南東6キロを航行中だった。

 その後、2隻の調査船は魚釣島周辺を時計回りに航行し、午前9時40分ごろ

には魚釣島の北東17キロで機関を停止し、約1時間漂泊を続けた。海保では、

この間に周辺海域の海流や水温、水深などを調査したとみている。

 さらに2隻は魚釣島を時計回りで1周した。島に最も近づいたときは5キロ未満

だったという。2隻は海保の警告を無視し続けたまま、午後5時半ごろ北上して

領海外に出た。

 今回、調査船の発見が遅れたことについて、海保では、台湾や中国の漁船を

警戒監視している巡視船2隻の配置具合で死角ができたためと分析。現在は、

巡視船を常時3隻態勢にし、石垣航空基地の航空機とともに警戒監視を続けて

いる。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081219/plc0812190132002-n1.htm

中国はこれらの動きを見切って、尖閣諸島のわが国領海に侵入したのである。

中国はあくまでも日本領である尖閣諸島を、掠め取りたくし仕方がないようだ。

そのために無理をしてでも、自分のものだと実力行使をするようになる。これは

日本にとって、極めて深刻な主権侵害である。
                 

(5)中国の領海侵犯、深刻な主権侵害である。
          

26、【主張】中国船領海侵犯、極めて深刻な主権侵害だ200812100223
              

 中国の海洋調査船2隻が8日、尖閣諸島沖の日本領海を9時間半にわたり侵

犯し続けるという由々しき事態が起きた。

 海上保安庁の巡視船が無線などで中国語による警告と退去要求をしたのに

対し、中国船は「自国領海内をパトロールしている」などと無視した。さらに魚釣

島沖で1時間ほど停泊したほか、同島の周囲を時計回りに航行した。これらは

国連海洋法で定められた領海での無害通航に違反した意図的な主権侵害行為

である。

 これを放置しておいたら、さらにエスカレートした形で領海侵犯が繰り返され、

日本の固有の領土である尖閣諸島が危うくなりかねない。きわめて深刻な事態

に直面しているという認識を日本政府は持たねばならない。領土、領海を守る

国家意思が問われている

 中国の行動の意図は不明だが、1992年の尖閣諸島を自国領土とした

海法を既成事実化しようとしているとも受け取れる。1968年、東シナ海は有望

な産油地域とする国連報告書が発表されて以降、中国は石油探査、試掘、ガス

田開発などを続けてきた。

 今年5月、日中両政府は共同声明で「共に努力して、東シナ海を平和・協力・友

好の海とする」とうたい、翌月、ガス油田開発の合意をまとめた。だが、この合意

も詰めの交渉に入れずにいる。

 “微笑外交”の傍ら、中国の戦闘艦など4隻が10月に津軽海峡を初めて通過し

た。11月には最新鋭のミサイル駆逐艦を含む4隻が沖縄本島沖を通り、太平洋

での作戦遂行能力を誇示している。

 領海侵犯が一連の示威行動と関連している可能性も視野に入れ、日本政府

は中国がさらにエスカレートしないように万全の備えを取らねばならない。

 現行法では巡視船は、領海侵犯した外国の政府公船に対し退去要求しかでき

ない。今回、中国国家海洋局所属の2隻の調査船は夕刻に引き揚げたが、さら

に居座った場合どうするのか。海上自衛隊海上警備行動を発令して、領海

から排除することなども考えておくべきだ。こうした備えを取ることなく、ただ傍観

していれば、つけこまれるのが世の常である。

 麻生太郎首相は13日の日中韓首脳会談時に中国側に抗議するという。中国

領海法制定に対し、外務省は口頭による通り一遍の抗議で済ませたが、それ

を繰り返すようなことはないと信じたい。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/081210/chn0812100223000-n1.htm
         

ここでも述べているように、中国は1992年に領海法なるものを制定し、尖閣

島を自国領と宣言している。このことは2008年6月3日~の小生のブログ「中国

覇権主義」で説明している。国際法を無視して、勝手に自国領海とみなして人民

解放軍が防衛する権利を有すると、主張しているのである。そのことは、国際社

会で眉をひそめられることはあっても、誰も規制もしないし、罰することはない。

将に世界は無政府状態なのである国連が、中国をして領海法を無効にする

ことはないし、実力を持って中国を罰することもない。

中国はますます図に乗り出している。主権の主張だとほざいている。

(続く)