尖閣諸島問題(61)

(12)中国製の医薬・食料品には、最大の注意が必要だ。


日本は中国からたくさんの食糧(品)を買っているが、その食料品・特に加工食品には何が混

入されているかわかったものではない。2008年1月に表面化した「中国製冷凍毒餃子

件」は、世の中を震撼させた。このことはまだまだ記憶に新しいことと思うが、中国製の医薬・

食料品に毒物が添加されたり混入されたりした事件で全世界的に問題となった事件は、中国

製ペット・フード事件と中国製ニセ風邪薬事件であった。
              

米国ペット・フード有毒物質事件
4.6、中国製原料から有毒物質、中国側認める 200704300847

 【大紀元日本430日】米国で先月、ペット・フードを食べた犬や猫の大量死に伴い、100

類以上のペット・フード製品が相次いで回収された事件発生後、FDA426日に、ペット・フ

ードの販売企業Chem Nutra社に対して家宅捜査を行った。一方、米国食品医薬品局

(U.S.Food and Drug Administration、以下FDA)が回収された製品について検査を行った結果、

ペット・フードの原料である中国製小麦タンパク質およびライス・プロテイン濃縮物から

毒物質のトリクロシアンアミンが検出されたことに対して、中国当局はこのほど、ようやく

事実を認めた。
               
 *FDA:中国企業との輸出入書類を捜査
                   
 VOAによると、米FDAはラスベガスに本拠を持つChem Nutra社に対して、同社が中国徐州

安営生物技術開発有限公司との取引書類を中心に家宅捜査を行ったという。Chem Nutra

社スポークスマンのスティーブ・スターン氏は「FDAが一部の犬と猫がペット・フードを食べて

から病気になり、ないし死亡したことについて科学的結論を出して欲しい。さらに、カナダにあ

る北米最大手ペット・フード製造メーカーのMenu Foods社に小麦タンパク質など原料を供給し

た他の企業についても調査をして欲しい」と主張した。
                   
 *中国より輸入された原料から有毒物質
                         
 中国より輸入されたペット・フードの原料から検出されたトリクロシアンアミンは、プラスチッ

ク製品を製造する際に使用される化学物質で、小麦タンパク質のタンパク含量を一時的

に高めることができる。タンパク質含量が高ければ、販売価格も高くなる利点がある。
                   
 *米販売企業:結論はまだ出ていない
                         
 Chem Nutra社のスターン氏は、FDAは現在、中国の輸出企業が利益を貪るために、原料

にトリクロシアンアミンを添加したかを調査中であるとし、同物資がペットたちの死亡に直接

関係するかの問題について、結論はまだ出ていないと強調し、Menu Foods社に対して、すべ

ての汚染された製品を隔離検疫できるように、20種類の成分の分析結果および小麦タンパ

ク質を供給したその他の企業名を公表するよう呼びかけた。同氏は、Chem Nutra社は小麦タ

ンパク質の輸入を停止したものの、営業は通常通りに行っているとコメントした。
                  
 *米調査員が中国へ出向く
                          
 米側がペット・フード製品の調査を強化した方、中国側も同国から輸出された原料にトリ

クロシアンアミン成分が含まれていることを初めて認めた。また、同件に関連する2社の中国

企業に対して調査を進めた上、あるライス・プロテイン濃縮物を製造している生化学会社の

本部を閉鎖した。
              
 中国側は、この2社は原料輸出時に米税関に対して、原料はペット・フード用との申告はし

ておらず、検査不要である原料として通関したと明らかにした。FDAは、調査員を中国へ派

遣し、同件に関連する製造メーカーを調査する予定でいる。これに対して、中国側は、調査に

協力する意向を示した。
                       
 *中国側:米国との協力を強化する意向
                       
 一方、中国外交部は、中国は米国に対して協力を強化し、ペット死亡の本当の原因を探

り、両国間のペットの健康を保護する意向を示し、トリクロシアンアミンを食品製品への添加

を禁止したと声明発表したが、トリクロシアンアミンがペットの中毒または死亡に関連する直

接原因である明確な証拠はないことも強調した。
                  
 中国外交部はまた、中国の小麦およびライス・プロテイン製品が海外の安全基準に合致

し、類似事件の再発が無いように対策を講じると表明した。
                
 *中国食品安全検査は困難極まる
                         
 これに対して、食品専門家は、中国の食品加工企業数は非常に厖大で分散しており、食品

安全検査の実施は非常に困難であることから、今後は類似事件発生の可能性があるとの見

解を示した。

(07/04/30 08:47)
http://jp.epochtimes.com/jp/2007/04/html/d32796.html

               
米国・カナダをはじめ中南米の諸国は、ペットフードの材料として小麦たんぱく質など(小麦グ

ルテンと米コメたんぱく質)を中国から輸入している。このペットフードの材料に有毒物質の

リクロシアンアミンが添加されていた。トリクロシアンアミンなどというと何物かと拒否反応を

示すが、これはいわゆる「メラミン」のことと小生は理解したが、別の情報では殺鼠剤用

アミノプテリンも検出されていると言う。メラミンを入れるとたんぱく質の含有率を高められる

効果がある。そのため中国では、たんぱく質の含有率を高めるために、違法と知りながらトリ

クロシアンアミン、即ちメラミンをかなりの量で添加しているという。メラミンと言わないところ

は、中国を慮(おもんばか)ってのことであろうか。確か大紀元台湾系のメディアではなかっ

たかと思ったが。

(続く)