尖閣諸島問題(62)

メラミンと言えばプラスチックの原材料となる有毒物質である。つい最近では、と言っても2008年10月1日英BBC中国語サイトが報道したのが最初だったと思うが、三鹿集団から同年8月2日に、同社製粉ミルクで乳幼児が腎臓結石などを発症したとの報告書を河北省石家庄市は受け取っていたが、北京五輪期間中は報道統制を行い公表しなかった、と言う事件をご存知のことと思う。この結果、中国全土で6人が死亡、30万人もの主に乳幼児が健康被害を受けている。

このペットフードで数千頭のペットが犠牲になったと、FDAは推計している。このペットフードのメーカーは、上記の江蘇省徐州安営生物技術開発有限公司広東省浜州富田生物科技有限公司の2社だと、あの国家品質監督検査検疫総局は発表している。この検疫総局は日本の冷凍毒餃子事件の時には、中国ではメタミドホスは混入していないと嘯(うそぶ)いたところだ。だからペットフードのメーカーは2社だけに留まらないだろうと、小生は思っている。日本でもすべてのペット愛好家が、心配したことと思う。


4.4、米国:ペット・フードで犬猫大量死、中国由来輸入原料から有毒成分検出200703271010


 【大紀元日本
327日】米国ニューヨーク州政府関係者は23日、カナダMenu Foods社のペット・フードを摂取した犬と猫少なくとも計16匹が死亡したと発表した。同社のペット・フードにはネズミ退治用のアミノプテリン(aminopterin)成分が含まれており、この成分を含む原料は中国より輸入された小麦タンパク質から検出されたことを明らかにした。

 ニューヨーク州食品実験室および動物健康診断センターが、
Menu Foods社から提供された3つの猫用ペット・フードのサンプルに対して、検査を行った結果、そのうちの2つのサンプルから、高含量のアミノプテリン成分が検出された。動物健康診断センターのブルース・エイキー(Bruce Akey)主任は、同成分は悪性細胞の成長を阻止し、免疫系統を制御することができるとし、抗がん剤として使用されると説明した。また、未だに多くの国がこの物質をネズミ退治の薬として使用しているが、米国では禁止されているという。今回の製品サンプルから、検出された40ppm(百万分の40)は高含量とされ、犬と猫の腎臓を傷めると言う。

 
Menu Foods社は316日より、6000万本の缶製品とアルミ包装製品のペット・フードを含む製品回収を行った。同社は23日、製品回収の項目範囲を拡大し、生産された95種類のペット・フードのすべてを回収することを発表した。

 アメリカ食品医薬品局
(FDA)は、今回の調査は小麦タンパク質に重点をおいており、同物質自身は腎臓を弱めることはないが、有毒物質に汚染される可能性があると指摘した。

 
Menu Foods社の執行責任者ポール・ヘンダーソン氏は23日に、原料である小麦タンパク質は中国から輸入されたものであると発表した。犬・猫の死亡時期は同社が原料を変えた時期と同じことから、調査担当者は原料供給先の追跡調査を行っている。同氏は原料供給先は対外的には明かしていない。

 ボストンのダナー・ハーバー癌研究センターの化学者アンドリュー・ロソスキー氏は、故意に使用しない限り、ネズミ退治薬剤を食品の中に現れることはないとの意見を示した。一方、全国害虫予防退治協会のボブ・ロセンバーグ副総裁は、小麦を保管する倉庫周辺にネズミを捕獲する設備を設置するのが一般的であるとし、小麦原料にネズミ退治薬剤を噴霧することは考えられないとの見解を示した。


 
Menu Foods社によると、15匹の猫および1匹の犬が同社の製品を食して死亡したが、今後は死亡数字が継続的に増加すると専門家らはみている。政府関係者によると、同ペット・フード製品に触れた人は、致命的な危険性はないという。

 カーネル大学獣医学院のドナルド・スミス院長は、
16匹の動物のほかにも死亡の数字が増えるとの見解を示した。ロサンゼルスのヨークシャ犬は、Menu Foods社の有毒成分が含まれているペット・フードを摂取してから、腎臓衰弱にかかり、22日に病院で死亡したという。犬の保有者はすでに弁護士を依頼し、同社を訴える手続きを行っているという。

 
Menu Foods社のヘンダーソン氏は、ペット・フード製品はカンザス州およびニュージャージー州のそれぞれの工場で製造されていることから、製品に故意に有毒成分を添加することの可能性を否定した。

(07/03/27 10:10)
http://jp.epochtimes.com/jp/2007/03/html/d17408.html



トリクロシアンアミン(小生はメラミンと理解しているが)と殺鼠剤成分のアミノプテリンとの関係については、小生は情報を持ち合わせていないが、いずれにしてもこれは大変なことである。ネット上での情報は、メラミンについてのものが多かったと思うが、殺鼠剤についてはメラミンほどマスコミを賑わしていなかった。不思議なことである。

(続く)