尖閣諸島問題(131)

(18)中国のシルクロードでの核実験の恐怖。

さて「正論」'09年6月号の中国共産党が放置するシルクロード核ハザード

の恐怖」
の著者は、理学博士・札幌医科大学教授高田 純氏である。

この論文にある高田氏の略歴の紹介文を、抜粋する。


氏は、1954年東京に生まれる。弘前大学理学部物理学科を卒業し、広島大学

大学院理学研究科(核実験)博士課程前期終了、同過程後期を中退。平成7年

(1995年)、広島大学原爆放射能医学研究所国際放射線情報センター助教

授。平成16年(2004年)より札幌医科大学の教授。専門は、核災害学、放射

線防護学、医学物理学。放射線防護情報センターを主宰

http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/)。日本シルクロード倶楽部会長。主著は、

下記の年表に記載しているので、参照願う。


例によって、この論文からシルクロードでの核ハザードに関する年表を作ってみ

た。論文に載っている事象とその発生年月との一覧表である。この年表を眺

めることで、ウイグルシルクロードでの中国の核実験の蛮行が明らかとなる。

なんとなれば、この核実験での死者は、中国共産党の機密情報では75万人

されていると言うではないか。この中では、核戦争を想定した軍事演習も行われ

ていたようで、投下された核爆弾で死亡した相当数の人民解放軍の兵士も含ま

れているという。もっとも中国人民は中国共産党の持ち物なので、いくら死んで

も一向に構わないようだが、本物の原爆を投下した軍事演習とはまことにむごた

らしい。中国政府も人民解放軍も、血も涙も無い組織と見える。これらの組織と

日本は戦わなければならないのだ。さて、「中国のシルクロードにおける核爆発

実験の年表」を下記する。
                           

中国のシルクロードにおける核爆発実験

                                                                  
no.  年月      誰  頁     なにを                               

1. 1964.10.16  中国 140   中国は楼蘭遺跡周辺で、東京オリンピック最中に初めて核爆発実験。以後~1996年7月まで続く。

2. 1965.00.00  中国 140   1960年代後半は最も危険な核爆発・クレーター爆発であった。

3. 1967.06.17  中国  ---    中国最初の3メガトンの熱核爆弾(水爆)実験。

4. 1970.00.00  中国  139    1970年前後にメガトン級の3回の核爆発実験の実施。ロプノール地区。中国は東トルキスタンの、あちこちで核実験を実施していた。地下資源の開発目的か。

5. 1970.00.00  ソ連  139         '70年代ソ連は、シベリア東部のサハ共和国で地下核爆発実験。地下資源開発が目的。「世界の放射線被曝地調査」(講談社ブルーバックス2002年)で指摘。

6. 1972.00.00  中国  140         日中国交回復。'72年以降の核爆発総量は、33回で9.6メガトンに及ぶ。広島型の6百発分に相当する。この間日本人観光客急増する。

7. 1976.11.17  中国   ---            4メガトンの地表核爆発実施。

8. 1979.00.00  日本人観光客  133,138        1979~1996年の間、約27万人の日本人観光客が核実験場近くの楼蘭遺跡などを観光している。核放射線影響のリスクあり。

9. 1980.00.00  NHK  141,139    NHKは、核爆発災害に一切報道することなく、第1回の「シルクロード歴史ロマン」番組を放送。1983年に2回目、1988年に3回目のシルクロード番組放送。

10. 1981.00.00  中国  138           中国の核実験データでは'81年以降'96年まではすべて地下核実験であるという。この中にはかなりのクレーター核爆発が存在する。

11. 1981.00.00  日本人観光客  138      日本人観光客、五千人を超える。

12. 1985.00.00   日本人観光客  138      日本人観光客、一万人を超える。

13. 1986.04.26  ソ連     ---           ソ連チェルノブイリ原発事故が発生。

14. 1990.00.00  中国   138,139   羊飼いが見た、クレーター核爆発の実施。多分ロプノールから北東400km地点。

15. 1993.00.00  ウイグルの老羊飼い  138       ウイグルのクルムでの体験談。「自分は神を見た。」彼は火の玉を見て、半身ケロイドとなった。百頭以上の羊は軍がすべて買い取る。羊飼いは'95年に死亡。クレーター核爆発。

16. 1995.00.00  高田純氏  133      カザフスタンのセミパラチンスクのソ連核実験の核放射線影響の研究のための現地調査を実施。1995~2002年の間毎年。

17. 1995.00.00  ウイグルの老羊飼い  138       93年に証言した羊飼いが死亡。

18. 1995.00.00  日本    140         ウイグル地区への日本人観光客数、35,071人

19. 1996.00.00  日本    140         ウイグル地区への日本人観光客数、36,278人。1979~1996年の間、約27万人の日本人観光客。この年まで、クレーター爆発型の核実験を実施していた。

20. 1996.07.00  中国    140          1964年10月~1996年まで危険な核実験実施されていた。最大で4メガトンを含む核爆発が46回実施された。健康被害のリスク大。楼蘭遺跡は2メガトンの核爆発地点の南25kmと近い。

21. 1998.00.00  英国TV局  141         英国TV局はウイグルの核被災者の健康影響を取材し、欧州83カ国で放送する。「死のシルクロード」、1999年ローリー・ペック賞受賞する。

22. 2000.08.00  高田純氏  132,133        高田純氏、カザフスタン国境の町マカンチを訪問、カザフスタン保健省からの要請での核放射線影響調査。彼らは中国の核実験の影響も心配していた。

23. 2001.00.00  高田純氏  134         地表核爆発災害の予測計算方式RAPSを開発。

24. 2001.00.00  高田純氏  134         カザフの科学報告書(中国の核実験に対する)を見る。ソ連スパイやロシアの科学者による核爆発の詳細データ。

25. 2001.09.00  高田純氏  134        東京を想定した核兵器テロの災害程度を計算。(「東京に核兵器テロ!」講談社2004年で発表。)チェルノブイリ原発事故19860426の放射線量も計算。

26. 2002.00.00  高田純氏  136        空中核爆発災害の予測計算方式NEDIPSを開発。

27. 2002.00.00  高田純氏  139        「世界の放射線被曝地調査」(講談社ブルーバックス)を発行。1995~2002年の間、カザフスタンで核放射線影響調査で訪問。

28. 2002.00.00  高田純氏  136,137         中国の3回のメガトン核爆発について核放射線線量値を計算。急性死亡19万人、急性症の発症129万人。中国共産党機密情報75万人説(ラビア女史)。顕著な健康被害、35千人以上の死産・奇形、37百人以上の白血病、13千人以上の甲状腺がん発症と推定。中国は医療補償はしていない。

29. 2004.00.00   高田純氏  142        「東京に核兵器テロ!」(講談社)を出版。内閣が注目。国民保護基本指針作成に加わる。

30. 2005.00.00  高田純氏  136         放射線防護医療研究会を発足。国民保護のため核放射線防護課題研究促進のため。

31. 2005.00.00  高田純氏  142         放射線防護情報センター」を主宰する。国内外の核事象をインターネットを通じて情報発信。中国の核兵器・弾道ミサイル問題が対象。中国の核搭載弾道ミサイルが日本最大の脅威である。人命無視の中国共産党だから本当に怖い。北の弾道ミサイルの比ではない。

32. 2006.10.00  北朝鮮 134        北朝鮮の核実験。高田氏は、その日本への影響も予測した。

33. 2007.00.00  高田純氏  133       「核爆発災害」(中公新書)、20キロトンの小型核で東京が攻撃された場合。NEDIPS

34. 2007.00.00  高田純氏  142        中越沖地震に対する柏崎刈羽原子力発電所の耐震性の確認

35. 2008.00.00  日本     140         1997年から2008年までに、約57万人の日本人がシルクロードを観光している。合計84万人の日本人が、中国の核爆発の被害を受けた事になる。

36. 2008.00.00  高田純氏  142        四川地震での中国核兵器施設の崩壊情報を流す。

37. 2008.07.00  高田純氏  133,132         「中国の核実験」(医療科学社)を出版する。ウイグルにおける中国の核実験、特に三発のメガトン級核爆発による。急性死亡数19万人、甚大な急性放射線障害者数129万人と算出される。

38. 2008.07.00  高田純氏  141        英国TV局の「死のシルクロード」と「中国の核実験」を放送すべきと、NHKに提案するが、無視される。

39. 2008.07.00  高田純氏  141        広島市中国新聞に、「死のシルクロード」の件を知らせる。「中国の核実験」も謹呈する。

40. 2008.07.00  高田純氏  141        原水禁原水協」などの反核団体へも「中国の核実験」を謹呈するが、何の反応も無い。中国の核の蛮行は黙認している。これらの団体は「反米・反日」団体に過ぎない。

41. 2008.08.00  中国    133          北京オリンピック。「中国の核実験」は北京五輪にあわせて出版された。

42. 2008.10.00  高田純氏  134         ブエノスアイレスで開催の国際放射線防護学会で、中国の核実験災害研究成果を報告。

43. 2008.10.00  高田純氏  134         ワシントンDCで、『世界ウイグル会議』総裁のラビア・カーデル女史会談。英語・ウイグル語版の出版を約束。

44. 2009.03.00  高田純氏  132          「中国の核実験」の英語・ウイグル語版が出版される。在米ウイグル協会へも郵送。

45. 2009.03.18  日本ウイグル協会  132         東京シンポジウム「シルクロードにおける中国の核実験災害と日本の役割」開催。憲政記念館にて。科学プロジェクトの世界への情報発信。

46. 2009.03.18  高田純氏  138          東京シンポジウムにて、ウイグル人医師アニワル・トフティー氏の証言。'93年に聞いた話。ウイグルの労羊飼いの話、クレーター核爆発の火の玉を見たと言う。 

47. 2009.03.18  高田純氏  142,143        東京シンポジウムにて、「日本シルクロード科学倶楽部」が発足。ホームページあり。健康被害の実態調査は日本の急務である。ガンマー線の体外被曝と核の砂を吸い込み、プルトニウムが肺に吸着し、アルファ線が肺細胞を突き刺すと言う内曝を受ける。

48. 2009.03.26  高田純氏  134          広島国際シンポジウムで、中国の核実験災害研究成果発表。中国の核実験災害が国際問題化する。

49. 2009.03.26  高田純氏  134          中国の核実験は国境を接するカザフスタンにも、顕著な核放射線影響を与える。国際放射線防護委員会勧告の公衆の線量限度や放射線業務従事者の年間限度を上回る。

50. 2009.04.00  北朝鮮  138          北朝鮮が弾道ミサイル実験実施。北の核はキロトン級と小さいが、中国の日本を標的とした核はメガトン級と脅威である。

51. 2009.05.23  日本会議  ---         広島での勉強会。中国の核実験に関する高田純氏の講演、広島市より妨害される。なぜ広島は、中国の核実験の講演を妨害するのか。秋葉広島市長は中国シンパか。

52. 2009.05.23  高田純氏  ---         札幌で抗議集会。NHKに公開質問状。1.シルクロードでの核の事実の公開。2.事実を報道しなかったことでの国民への謝罪。3.観光旅行中止のため、シルクロードロマンビデオの販売中止。4.ビデオ製作者の処分。→6/24、NHK大型企画センター長佐藤幹夫より書面で回答。「撮影当時も現在も放射能で汚染されているとの認識は無い。」→NHKは、「幻の楼蘭」(NHK放送出版協会)で、現地が中国の核実験場で、核放射能に汚染されていることを認識していると記述している。それにも拘らずシルクロード観光を煽ったことは日本国民への反逆であり許しがたい大罪である。NHKのかなりの職員は、例の中国からの工作に洗脳されている。

(続く)