尖閣諸島問題(133)

しかも中国の実施した核爆発はメガトン級である。ソ連カザフスタンでの最大

の核爆発は、0.4メガトンだと言う。中国は最大4メガトンの核実験を格別な安

全配慮なしに実施していた。ちなみに長崎の核は0.02メガトンである。


ソ連の最大核爆発実験 0.4メガトン

中国の最大核爆発実験 4.0メガトン

長崎の核爆発程度  0.02メガトン


そして、核爆発の影響を次のように言っている。

            
地表で核が爆発すると、摂氏百万度以上の火球が地表を覆い、核物質と大量

の砂が混合し上空へ舞い上がる。この核の砂が風によって運ばれながら降下し

てくる。この砂粒一つ一つが高エネルギーのガンマ線ベータ線アルファ線

放射する危険極まりない砂である。この風で運ばれた核の砂により、遠方の人

たちが核放射線影響、健康被害を受ける事になる。

                
この核爆発災害の影響の度合いを科学的に計算する方式が、2001年、2002

年に高田純氏が開発したRAPSやNEDIPSなのである。


そして、楼蘭遺跡の近くで行われた3発のメガトン級核爆発に対する核放射線

影響の計算結果が、9月7日の当ブログ(NO.123)の「78.3,中国核実験で

19万人急死、被害は129万人に 札幌医大教授が推計」
の記事なのである。

そして広大な東トルキスタンの大地に降下した核の砂は、この地域に顕著な健

康被害を発生させていると推定している。死産・奇形などの胎児影響が3万5千

人以上、白血病は3千7百人以上、1万3千人以上の甲状腺がんの発生と計算

されている。そして更に次のように続けている。

                            
中国共産党は、現地ウイグル人を自国民とはみなしていないのではないか。彼

らを実験材料の一種と見ていたに違いない。中国のシルクロードでの核爆発は、

とても実験と言える代物ではない、核の蛮行だ。世界の核災害を科学調査して

きたが、私はこれほど酷い事例を知らない。中国の核の蛮行は、前世紀から21

世紀に続く史上最悪の人権・人道問題といいたい。

              
2009年3月18日
には、日本ウイグル協会の主催でシルクロードにおける

中国の核実験災害と日本の役割」
と言う東京シンポジウムが開催されている。

そこではウイグル人医師のアニワル・トフティー氏が次のように証言している。

             
「93年に故郷クルムの労羊飼いから聞いた、核爆発直後の出来事と推定され

る体験談である。その老人は、「自分は神を見たことがある」と言った。それは

太陽の百倍もの明るさだった。そして地面が大きく揺れて、凄まじい嵐になった

と言う。軍人たちが彼を病院へつれて行き検査をした。そして彼の百頭以上の

羊の全てを買い取ったと言う。老人は、それから二年後に亡くなった。」

                 
中国は、1981年以降の核実験は全て地下での核爆発と言っている。しかしこ

の老羊飼いの話は1990年前後の出来事であるが、中国の核実験が地下核

爆発と言っても、浅く埋めてのいわゆる「クレーター核爆発」と呼ばれるもので

あったことの証明である。このクレーター型の核爆発は、広範囲に汚染をもたら

最も危険な種類に核爆発である、と専門家として石田氏は述べている。そし

中国共産党は、1996年7月まで非常に危険な核爆発を、シルクロード・ウイ

グル地区で繰り返し実施していたことになる。


しかもそのシルクロード楼蘭遺跡周辺への日本からの観光客が、1979年~

1996年
の間に約27万人も訪れていたと推定されている。そして中国が核爆

発を終了させた年1997年~2008年の間でも推定58万人が核実験場を観

光巡りしているのである。この合計84万人の日本人は、いろいろな度合いで、

中国の核爆発災害の影響を受けていると言う。そのため石田純教授は、2005

に「放射線防護情報センター」を主宰し、シルクロードウイグル地区を観光し

た日本人の情報を収集している。観光後に白血病や発ガン、流産・死産・奇形

の発症事例や観光中の行方不明者の情報などである。詳細は、放射線防護情

報センターのホームページを参照願う。

http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/
放射線防護情報センター

http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/SSP-J5.html
シルクロード核の砂漠を観光した日本人の被災調査

http://junta21.blog.ocn.ne.jp/blog/ 日本シルクロード科学倶楽部

(続く)