国慶節に思う。(44)

特例会見、小沢氏が要請…「政治利用」批判強ま 200912122020
(2009年12月12日20時20分  読売新聞)

 鳩山首相が14日に来日する中国の習近平国家副主席と天皇陛下との会見を

特例的に実現するよう指示していた問題は、民主党小沢幹事長が首相側に

会見実現を要請していたことが明らかになり、「天皇陛下の政治利用だ」との

批判が一層強まっている。

 政府関係者によると、小沢氏は9日、国会内で崔天凱・駐日中国大使と会

し、「何とかして習副主席が天皇陛下と会えるようにしてほしい」と要請を受

けた。

その後、平野官房長官に電話し、崔大使の要請を伝え、「しっかりやってほしい」

と述べたという。これを受け、平野長官は10日夕宮内庁羽毛田信吾長官

に電話し、「これは政府官邸としてのお願いだ」と強い口調で会見を実現するよ

う指示した。

 小沢氏は早くから首相側に中国の意向を伝えていたという。4日夜には首相公

邸で首相と会談している。小沢氏としては、(12月)9日の時点になっても調整が

進んでいないことを知って驚き、平野氏に直接働きかけたようだ。

 中国側が天皇との会見希望を小沢氏らに伝えたのは11月後半。11月20日

には、中国の楊潔(ようけつ)チ外相鳩山首相首相官邸で会談したほか、小

沢氏とも国会内で会い、習副主席の来日への協力を要請している。(「チ」は竹

かんむりに「褫」のつくり)

 しかし、中国政府の会見申請が11月26日だったため、宮内庁は「1か月前ま

での申請」との慣行に従い断った。平野長官が羽毛田長官に電話で特例扱いを

要請したのは12月7日で、平野長官もいったんは実現をあきらめていたものと

見られる。

 今回の鳩山政権の対応について、野党から強い批判の声が上がっている。

 自民党の石破政調会長は12日、名古屋市内で記者団に「大国にも小国にも

同じように接するというのが日本の皇室のあり方だった。首相、官房長官、小

沢氏の意思が働いた
とすれば、正しいやり方ではない。外交は皇室を利用しな

がらやるものではない」と語った。

 政治と天皇の関係については、10月に岡田外相が、国会開会式での天皇

下のお言葉について「陛下の思いが少しは入ったお言葉をいただく工夫ができ

ないか」と発言し、鳩山首相が「コメントすべきではなかった」とたしなめた経緯が

ある。再び問題視される状況が浮上したことで鳩山政権の「体質」を批判する声

も出ている。

 石破氏は「皇室を政治的に使うという越えてはいけない一線に対する警戒感

に欠けている」と断じ、自民党中堅議員も「皇室への感覚が軽すぎる。宮内庁

官が懸念を表明したのはよほどのことだ」と指摘した。安倍元首相は12日付の

メールマガジンで「(訪中した)小沢氏が胡錦濤主席から異例の歓待を受け

るため、陛下を政治利用したことになる
」との見解を示した。

 与党内も複雑な反応だ。

 民主党参院幹部は「内閣が決めて、宮内庁が会見を設定するだけの話で、何

の問題もない。陛下の政治利用にはあたらない」と強調。社民党幹部も「日中関

係がより深まるとの判断があったのだろう」と理解を示す。

 一方で、「小沢氏の仲介も間違った政治主導の印象を与えイメージは良くない」

国民新党中堅)との声も出ている。

 ソウル訪問中の小沢氏は12日、この問題に関して同行記者団の取材を拒否した。         
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091212-OYT1T00915.htm

             

以上で、小沢の言っていた「国事行為」ではなかったことと、更には、「内閣の助言と承認」でもなかったことがよく分かった事であろう。鳩山も鳩山で、小沢に同調して羽毛田宮内庁長官を攻撃している。この鳩山の腰巾着が!

                      

首相、羽毛田宮内庁長官の対応に不快感 200912151411
YOMIURI ONLINE 2009年12月15日(火)14:11

 鳩山首相は15日午前、中国の習近平国家副主席と天皇陛下との会見を実現

するよう指示した問題で、記者団に懸念を表明した宮内庁羽毛田信吾長官

の進退を記者団に問われ、「(辞任すべきかどうか)今はお答えできませんが、

習近平副主席がおいでいただいて、日本で活動されている最中に、こういう状

況になったことは大変残念だとは思う」と述べ、不快感を示した。

 さらに、「(中国の)将来のリーダーになる可能性の高い方だから、もっと喜び

の中でお迎えすべきではないかと思っている」と語った。

 混乱の責任については、「何日間か足りなかったからといって、お役所仕事の

ようにスパッと切るようなことで、外交的な話がいいのかどうか」と述べ、宮内庁

の対応を改めて批判した。

 首相公邸前で記者団の質問に答えた。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20091215-567-OYT1T00308.html?fr=rk

                  

次に佐々淳行氏の「正論」を載せる。この件は、これをまとめとして次のテーマに移ろう。さすが佐々氏である。非常に分かりやすく述べられているので、是非熟読して、小沢・鳩山組のファッショ振りを頭に記憶してほしい。

(注)ファッショ:ファシズム(権力で国民を抑えつけ、対外的に侵略政策を取る)の人

(続く)