このところトヨタは、散々である。いわゆる踏んだり蹴ったり状態である。身から出た錆とも思
われる部分もあるので、致し方ない部分もあるやに思われるが、それに便乗した明らかに「ト
ヨタ叩き」とか「日本バッシング」と見られる行為や報道が多すぎる事も、気になる。
次のニュースに接した時に、小生は、「これはやらせだ」とすぐに叫んでしまった。このカルフ
ォルニア州サンディエゴで暴走したと言うプリウスは、2代目プリウスであった。今問題にされ
ているブレーキが抜けたり、アクセルが戻らないと言われているのは、3代目のプリウスであ
り2代目は問題にされていない。しかも嘗(かつ)て、2代目のこのプリウスは小生の愛車であ
もった。とてもよく走るし、手足のように動いてくれた。次に購入するのもプリウスにしようと、
小生に思わせた車であり何の問題もなかった。電気モーターを併用しているため、シグナル
グランプリや高速走行でもBMWなどに負けた事がなかった。負けたBMWはいつもカリカリし
てどこかへ走り去って行ったものであった。何もスピードだけが車の命ではないが、素人の小
生でもプリウスの実力にはビックリしたものであった。事実大分前のことになるが、北海道の
十勝で耐久レースがありトヨタのハイブリッド車が参加したことがあった。正確な成績は失念
したが、他車を何周も引き離して「ぶっちぎり」のトップでゴールインしている。デッドヒートの末
のトップゴールインなどと言う激闘ではない。左団扇のトップでありハイブリッドの面目躍如と
言った様相であった。もちろんこのエントリー車はプリウスではない。該当レースの諸規則に
則(のっと)った特別のレース仕様の車であったが、ハイブリッド車の将来を暗示するようなレ
ース運びであった事であろう。
前書きが長くなってしまったが、カルフォルニア州サンディエゴで暴走したと言うプリウスの記
事を次の示す。
p18プリウス、高速道路で減速せず強制停止 米加州
2010.3.9 12:42 このニュースのトピックス:リコール
米メディアによると、カリフォルニア州南部サンディエゴで8日、男性がトヨタ自動車のハイブ
リッド車「プリウス」を高速道路で運転中、アクセルペダルが戻らず減速できなくなったとして、
約20分後に警察のパトカーが強制的に止めるトラブルがあった。男性にけがはなかった。
男性の車は時速約150キロまで加速し、男性が警察に通報。男性はエンジンを切って車を
減速させ、最後は駆けつけた警官がパトカーを車の前につけて停止させたという。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100309/biz1003091246013-n1.htm
このプリウスの運転者は「トヨタを訴える」と息巻いていたようだが、そのうちにトーンダウンし
てしまったと言う。その記事も示す。
p23プリウス、本当に急加速? 米ドライバーに疑惑浮上
2010.3.13 09:23
(Photo)9日にプリウスを運転中に急加速を体験したと会見するカリフォルニア州在住の男性(AP)
米カリフォルニア州で起きたトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」が急加速し減速しない
とされるトラブルをめぐり、米メディアは12日までに、この車を運転していた男性の行動に疑
惑が浮上していると相次いで伝えた。一部のジャーナリストは「でっち上げだ」と指摘してい
る。
男性は同州サンディエゴで8日、警察に通報。駆けつけたパトカーがプリウスの前方に立ち
ふさがる形で強制的に停車させ、全米でその映像が大きく報じられた。
男性は通報でブレーキを踏んでも加速し続けたと訴えたが、プリウスにはアクセルとブレー
キを同時に踏むとエンジン出力を低減する仕組みが導入されており、男性が主張した現象は
構造上起こり得ないことが判明した。男性が金銭に困っていたとの報道もある。
事故直後にトヨタを訴える意向を示していた男性は12日までに「訴えるつもりはない」と話し
た。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100313/biz1003130923006-n1.htm
この男性は直前に破産しており、ブレーキを目一杯踏んだという記録もなかったと言う。それ
からマスコミの先頭に立って「トヨタバッシング」を続けていたアメリカABCテレビの報道も、ど
うも「故意に近いものではないか」と言う臭いがぷんぷんすると思っていたが、やはりそうであ
った。次のニュースをご覧いただきたい。
p21回転数急上昇の映像編集 トヨタ車問題で米ABC、誤り認める
2010.3.13 09:02 このニュースのトピックス:リコール
米ABCテレビは12日までに、電子制御システムの異常でトヨタ自動車の車に急加速が発
生する実験を放送したニュースで、映像を不適切に編集した「誤り」があったことを認めた。
米メディアが伝えた。
ABCは2月22日、電子制御システムの欠陥がトヨタ車のエンジン回転の急上昇を招く恐れ
があるとする、南イリノイ大の准教授による実験の様子を放映。急加速するトヨタ車の映像と
同時にエンジン回転数の急上昇を示すタコメーターの映像を盛り込んだ。
しかしタコメーターの映像は実際には停止状態のトヨタ車のもので、急加速するトヨタ車と
は無関係だった。
ABCは「映像編集に関して誤った判断をした」と表明した。トヨタはABCの映像が「誤解を
招く」と指摘していた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100313/biz1003130902003-n1.htm
日本でも車の急加速事故はよく耳にする。車がよくコンビニに飛び込んでいる。これなどは、
明らかにブレーキとアクセルの踏み間違いである。何かの拍子でブレーキを踏むつもりが、
あわてて踏んだペダルがアクセルペダルであったため、車が急発進してしまい、さらにブレー
キのつもりでペダルをきつく目一杯踏み込む。そのため車はさらに急加速する。そしてコンビ
ニに突っ込んでその拍子にアクセルペダルから足が離れて、エンジンのレーシング状態から
解き放たれる、と言ったものだ。以前事故にはならなかったが、同種の経験をした人物からこ
の手のアクシデントの件を聞いたことがあるが、こんな状態に陥るとどうしようもない事態に陥
ってしまうと言う。即ちペダルをそのまま踏み続けてしまうのである。これなどは明らかに客観
条件が、ペダルの踏み間違いを示しているので、疑問の余地がない。しかし現在アメリカで報
告されている急加速は、この客観的条件にはそぐわないケースが見られると言う。
さしあたって昨年夏のカリフォルニア州サンディエゴで一家4人が死亡したレクサスの暴走死
亡事故は、フロアマットがアクセルペダルに引っかかり戻らなくなり暴走した、と結論付けられ
ているようだが、これも不思議な事件だと思う。
この車の運転者は高速警察の関係者だったようで、暴走する車をうまく操(あやつ)って他車
を巻き込む事のないようにしたと言う。このご一家に対して、謹んで哀悼の意を捧げたい。
(続く)