番外編・プリウス急加速問題(6)

p6「バックギアでも加速」米公聴会トヨタ車オーナーが恐怖体験を証言
2010.2.24 01:17  このニュースのトピックス:自動車産業

(Photo)米下院で、トヨタ車リコール問題公聴会に臨むスミス夫妻=23日、ワシントン(AP)

 アクセルを踏んでいないのに勝手に加速、ギアをバックに入れても走り続け、時速は160

キロに達した-。23日、米下院公聴会トヨタ自動車の一部車種の「急加速」問題につい

て、運転者が恐怖の体験を語った。


 証言したのは、レクサス「ES350」を所有する南部テネシー州スミス夫妻。夫人が

2006年10月、高速道路で運転中、アクセルから足を離していても速度を一定に保つクルー

ズコントロール装置が作動していることを示す表示が点灯し、急加速が始まった。


 同装置を停止、ギアをニュートラルに入れ、ブレーキを踏み続けても加速は続く。「ガードレ

ールにぶつけて止めなければならないのでは」。夫人に不安がよぎる。ギアをバックに入れ、

サイドブレーキをかけても速度は下がらず、約5キロ走ったところで夫人は死を覚悟したとい

う。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100224/biz1002240119003-n1.htm

  

このスミスさんの「死を覚悟した」後の状況はこの記事では分からない。しかし本人は米下院

で証言台に立っているので、死んではいない。彼女はこのレクサス「ES350」を3,000マイ

ル走行後に売却している。そしてこのレクサスは3万マイルほど、約10倍の距離を走行して

いる。その間は何も問題はなかったと言う。そしてNHTSA米高速道路交通安全局は、その

車を買い取っている。

  
p12「暴走」レクサス、転売された後はトラブルなし
(2010年2月27日10時45分  読売新聞)
トヨタ

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100203-338161/index.htm

 【ワシントン=岡田章裕】米高速道路交通安全局(NHTSA)は26日、トヨタ車の急加速問

題を検証するため、23日の下院公聴会で取り上げられた「レクサスES350」を買い取ったと

発表した。

 このレクサスは、公聴会で証言したロンダ・スミスさん(テネシー州)が使っていた。スミスさ

んは、2006年にアクセルを踏まないのに時速160キロ・メートルまで加速したと、恐怖の体

験を涙ながらに証言している。


 スミスさんは、この車を走行距離が3000マイル(約4800キロ)の時点で売却した。現在

の走行距離は約3万マイル(約4万8000キロ)に達しているが、米メディアによると売却後、

この車は何のトラブルも起こしていないという。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100227-OYT1T00316.htm

  

是非、早急に、原因を究明してもらいたいものだ。そうでないとトヨタへの信頼は落ちっぱなし

だ。トヨタへの悪影響は仕方ないにしても、日本経済にも大きな打撃となっている。鳩山のC

O2の25%削減と共に、日本経済への影響は計り知れない。日本のGDPが半減するどころ

ではない。トヨタが復活しなければ、日本経済は完全に沈没だ。ぼんくら鳩山が、ヤブカラボ

ーにCO2を25%も削減するなんぞと言わなければまだしも、今となっては日本経済の将来

は真っ暗闇だ。

  

p2トヨタ“意図せぬ加速” 潔白の証明は困難
2010年2月22日(月) 15時43分

トヨタ リコール問題
http://response.jp/special/recent/2477/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF+%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%95%8F%E9%A1%8C

【新聞ウォッチ】「核密約」検証報告で消えたトヨタ「反証実験」報道
http://response.jp/article/2010/03/10/137460.html
トヨタ、「意図せぬ加速」を再現
http://response.jp/article/2010/03/09/137416.html

  
フロアマット、スロットルペダル不良、ブレーキシステムのチューニングと、続出するリコール、

不具合問題に揺れたトヨタ自動車豊田章男社長が米国の公聴会に招致される24日は、こ

れ以上ブランドイメージを傷つけたくないトヨタにとって、この日はまさに天王山である。

現時点で、トヨタが最も頭を痛めているユーザークレームは、ユーザーが別段スロットルを深

く踏み込んでいるわけでもないのにクルマが急加速し、場合によっては事故につながってしま

うという、いわゆる「意図せぬ加速」問題だ。

意図せぬ加速の原因として疑われているのは、電子制御スロットルだ。今日のクルマの多く

は、スロットルペダルからの信号をコンピュータが解析し、モーターでスロットルボディの開度

を調節するドライブ・バイ・ワイヤを採用している。そのシステムが設計不良や電磁波干渉に

より、誤って加速するというコマンドを出してしまっている可能性が指摘されているのだ。

トヨタは昨年、クレーム問題でバッシングを受けて以降、クレームの原因解析を全力で行って

いる。他のクレーム問題については、様々な調査、検証を行うことで、原因を突き止めたり、

相当明確化することができたが、意図せぬ加速の犯人ではないかと嫌疑をかけられている

電子制御スロットルについては、「いくら検証をしても原因と思われるものが出てこない」(電

子制御スロットル開発エンジニア)というのだ。

電子制御スロットルは、ハイテクの塊となりつつある自動車の電子部品のなかでは、比較

的“枯れた”技術だ。スロットル単体での単純な弁の開閉でトラブルが出ることはまずない。弁

のモーターが故障した場合には、バネで全閉になるよう設計されている。ハードウェアについ

てはセンサー、信号処理の判定などを2系統とし、故障はほぼ確実に自己診断できるように

するのが設計のセオリー。トヨタもその文法は守っているうえ、ECUにもサブコントロールチッ

プを装備し、相互監視させるという念の入れようだ。

機構的な問題以外では、電磁波の影響やソフトウェアの欠陥が考えられる。が、電磁波につ

いてはテスターが防護服を着用するような強電磁界でのテストや現地テストを行っている。ソ

フトウェアについては再び、車両安定装置やクルーズコントロールなどとの相関も含め、トヨタ

と部品メーカーの双方でデバッグを徹底的に行ったが、そこでも異常が発見されなかったとい

う。

そもそもソフトウェアは、設計時のデバッグは大変な手間がかかるが、異常加速など明確な

現象が起こっている場合はあっという間に不良箇所を見つけ出すことができるもので、発見

に手間取ること自体おかしい。

「今の私たちにとっては、それでだけやっても異常は絶対ありませんと言えないのが辛いとこ

ろです」と、システム設計者の一人は言う。

「基本的に、NHTSAのクレームはユーザーの書き込みがベースになっています。そのユーザ

ーには、トヨタ側からはアクセスできません。本当にぜひ、意図せぬ加速が起こった現場で再

現試験をやりたいところなのですが、それも事実上不可能です。どうやったら証明が可能な

のか…」(システム設計者)

もちろん、意図せぬ加速がスロットル本体の異常とは限らない。トヨタバッシングの引き金とな

ったレクサス『ES350』の暴走死亡事故について、電子制御スロットルに原因があるのではな

いかという嫌疑が及んだ。米高速道路交通安全局(NHTSA)は、この事故についてはフロア

マットが原因と判断を下した。が、他のクレームについても意図せぬ加速が電子制御スロット

ルの異常や設計不良によるものではないという結論はまだ得られていない。

製造物責任法の下では、証明義務は製造者であるトヨタ側にあるのだが、ユーザーの自己

申告による再現性のない一度限りの現象について、すべてその理由や潔白性をトヨタが証明

することは事実上不可能に近い。焦点はもはや、NHTSAはじめ、アメリカの公的機関の公平

性が保たれるかどうかに移りつつある。豊田社長の公聴会での発言も、その流れを左右する

重要なファクターとなる。果たしてトヨタは流れを引き寄せられるか。
《井元康一郎》
http://response.jp/article/2010/02/22/136715.html
(続く)