番外編・プリウス急加速問題(53)

これは完全に汚職である。こうした完全に汚職に近い政治活動が、マスコミから

非難されずに行わうことができたのは、日高氏は、それはアメリカの自動車産

業がアメリカの国家そのもの
であったからである、と言っている。そのためアメ

リカの多くの国民は、国家としてアメリカの自動車産業を助けなければならない

と言うことを、容認しているのだと言う。しかし国家としてGMやクライスラーを助

けなければならない程アメリカの自動車産業が崩壊した理由は、「長い間の労

働者の質の低下に基づくものである
」と、断じている。更に1970年代の2回

にわたる石油危機、2005年のハリケーンカトリーナによる製油施設に大被害

などが追い討ちとなり、石油価格が高騰した。当然アメリカでは燃費効率のよい

車が求められた。しかしデトロイトでは、石油ショックの後安価になった石油価格

のお陰で燃費の悪い大型車中心の体系に戻ってしまっており、真剣に燃費効

率の改善
に取り組んでこなかった。そのため、GMやクライスラーは売れなくな

り潰れていったのである。BIG3と言われた自動車産業はアメリカそのもので

あったため、ブッシュもオバマ次世代エネルギーと燃料効率のよい自動車を

作って、デトロイトを立て直そうとした。しかしブッシュと異なりオバマは、不法なこ

とをためらいなく実施できるシカゴの政治風土の中で育ってきた。日高氏はその

ことを次のように述べている。「オバマ大統領はアメリカの自動車産業を再生さ

せると言う大きな目的と国家戦略を、汚職まみれの政治家を集めることによっ

て遠慮会釈なく推し進めたのであった」と。そして景気回復の名の下に多額の金

をばら撒き、GMやクライスラーを国有化したのである。そして今度は、クライス

ラー
を自らの基盤である自動車労働組合(UAW)に与えてしまったことや、

GMを汚れたロビイストの手に渡してしまったのである。


すなわちオバマ大統領は、国有化したGMやクライスラーを膨大な選挙資金

提供してくれた「政治的な友人」たちに分け与えてしまったのである。しかもオバ

マは、このことをアメリカの自動車専門家とはまったく相談をしなかったと言う。

そのため日高氏の友人のジャーナリストは、クライスラーもGMも、生産性どころ

か企業としても少しもよくならなかった、と指摘したと言う。もともとデトロイトを崩

壊させたのは、アメリカの労働組合であり、自動車労組であった。UAWは黒人

などの労働者を甘やかし、政治的に利用することばかり考えて、自動車と言う

製品を作るための努力をまったくしてこなかった、と述べている。しかもUAW

デトロイトの中小企業もいじめたり、経営を妨害していたとも述べている。この

ためデトロイトの中小企業は、その地を捨ててしまいデトロイトの技術的基盤は

弱くなり、デトロイトの崩壊へと拍車をかけることになったのである。労働組合

支持基盤とするオバマ大統領とその取り巻きたちは、労働組合の利権ばかり

を考えていて、自動車製造技術をよくしようなどとはほとんど考えていないので

ある。金儲けだけが大切だと考えるオバマとその取り巻きたちに仕切られて、産

業回復にとってもっとも大切な技術の向上がなおざりにされてしまったのであ

る。その代表的な事例が、ラフード運輸長官トヨタに対する執拗な嫌がらせ

であり、「米国民はトヨタに乗るのをやめよ」とまで、吹聴したことに象徴されて

いるのである。

       

p-3.8米運輸長官「リコール車乗らないで」発言後、撤回
トヨタ  (2010年2月4日11時13分  読売新聞)

 【ニューヨーク=小谷野太郎】ラフード米運輸長官が(2010.2.3のこと、注)3日

の米下院歳出委員会・運輸小委員会で、トヨタ自動車のリコール(回収・無償

修理)問題で「リコール対象の車には乗らないで」と発言し、その後、撤回する

騒動があった。


 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)など複数のメディアが報じた。リ

コール問題に厳しい姿勢で臨んでいる同長官の勇み足となった。


 同日のニューヨーク株式市場では、ラフード長官の発言を受けて「すべてのリコ

ール対象車が危険」との見方が広がり、トヨタ株が一時、前日比約8%下落した。

同長官は委員会後、「(アクセルペダルに)不具合の疑いがあれば、販売店

に持ち込んで修理してほしい
」と発言の真意を説明し、「(委員会での発言は)

明らかに言い間違いだった」と釈明した。


 また、ラフード長官は、「リコール問題に対する我々の懸念と、制裁金を検討し

ていることを直接伝えたい」とも述べ、トヨタ豊田章男社長と近日中に電話で

協議する方針を示した。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100204-OYT1T00443.htm

     

ラフードは、オバマ政権ではNO.3の”悪”である。顔つきからしてマフィアそっ

くりだ。芯からの悪であろう。こんな奴に日本のリニアのよさが分かるはずがな

い。まあ早く走る乗り物にでも乗せておけば、文句なしに喜んでくれるであろう、

位にJR東海もあしらっておけばよいのである。JRもラフードなんぞよりも、米国

環境団体にでもアプローチして環境にやさしく、安全で時間に正確な乗り物で

あることを米国のビジネス界にもPRするほうがよっぽど効果的ではないかな。

       

p69.4ラフード米運輸長官がリニア試乗=時速502キロ、「とても速かった」
2010/05/11-17:34) JIJI.COM

 来日中のラフード米運輸長官は11日、山梨県都留市のリニア実験線を訪問

し、「超電導リニアモーターカー」に試乗した。約57キロを27分間にわたって、

JR東海葛西敬之会長らとともに試乗した同長官は、最高時速502キロを

体感。「とも速かった。来日の理由はリニアの技術を体験すること。リニアの詳し

い話を聞けた」と話した。

 導入の決め手については「(鉄道が走る米国内13の地域が)何を求めるかに

よる。わたしが決定権を持っているわけではない」とした。葛西会長は「長官も非

常に楽しんでいらっしゃった。実用化されたテクノロジーであることを感じてもらっ

たのではないか」と手応えを語った

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201005/2010051100764

       

デトロイトの衰退の原因については、日高氏は更に次のように述べている。
(続く)