だから今大会の最大の殊勲者の第一は、川島と言っても間違いではない。彼は
後半戦に2発、延長戦でも2発の決定的なピンチを体を張って防いでいる。延
長前半7分の浮き球のパスをタイミングよく飛び出してキャッチしているが、これ
なども含めれば5個のオーストラリアの決定的なゴールを防いでいる。だから
李忠成の一発の決勝ゴールも貴重なものではあるが、川島の五つのセイブ
のほうが重要なのである。これがなければ1×4又は5で完全に負けていたので
ある。
もちろん李の決勝ゴールは技術的にもすばらしいものであり、日本の優勝に貢
献していないとは言っていない。しかしそれと同じ位に、否、それ以上に川島の
セイブの方が優勝に貢献している、と認められるのである。まあやってみなけれ
ば判らないが、たとえPK戦になったとしても川島の働きで、優勝できたものと
思う。これって、李忠成に対する偏見ではないかと思う諸氏も多いかもしれない。
しかしそうではない、それよりも、川島に対する評価が低すぎるのではないか
と、特にテレビなどのマスコミの扱いに思えるのである。
しかし何はともあれ、李忠成のゴールで優勝したことは確かである。まあザッケ
ローニ監督はこれらのことを「偉大なる団結力」と言っている。
p日本、激戦制しアジア杯4度目の優勝!李が決勝ゴール
2011年1月30日(日)02:26
(サンケイスポーツ)
サッカー・アジア杯決勝(日本1-0オーストラリア、現時時間29日、カタール・
ドーハ)日本が延長戦から途中出場したFW李忠成が決勝ゴールを決め、1-0
でオーストラリアを破り、04年中国大会以来2大会ぶりのアジアの頂点に立っ
た。日本は単独最多の4度目の優勝で、W杯のプレ大会と位置づけされるコン
フェデレーションズカップへの出場権を得た。
日本は前半、立ち上がりからオーストラリアの高さを使った攻撃に苦しみ、ピン
チを数度作ったがDF陣の踏ん張りで無失点で前半を終えた。後半に入ると序
盤にDF岩政を投入も流れを代えることはできなかった。後半27分にはオースト
ラリアが決定的なシーンを作ったがGK川島が好セーブを見せ切り抜けた。
延長戦に入ると両チームとも運動量が大きく落ちた所で日本はFW李を投入。
すると延長後半4分、長友が左サイドで粘りながら突破し、クロス。李が完全フリ
ーの状態でボレーシュートを決めた。
2大会ぶりにアジア王者に返り咲いた日本。アルベルト・ザッケローニ監督
(57)の指導のもと、大会入り後も一戦ごとにチーム力が上昇。準々決勝の地
元カタール戦では10人で逆転勝ち、準決勝の韓国戦では延長戦でも決着が付
かずPK戦の死闘を制し、決勝への切符を手にした。
怪我でMF香川真司(21)=ドルトムント=やMF松井大輔(29)=グルノーブ
ル=の主力らが離脱する苦しい大会に。しかし、ザックは主力から控えまでを含
めたチーム全体を「Grande Compattezza(グランデ・コンパッテッツァ=偉大
なる団結力)」と表現し、平均年齢約25歳のチームをまとめ上げ、優勝へ導
いた。
http://news.goo.ne.jp/article/sanspo/sports/ssp20110130504.html
まあ見事なクロスをあげた長友もたいしたものだ。李がフリーになることを見越し
て絶妙なクロスをあげている。李も李で、前に出る振りをしてディフェンスを交わ
している。ここらあたりは長友と李のコンビネーションである。お互いにコミュニケ
ーションはとっていたという。オーストラリアの主将はその時一瞬集中力が途切
れたと述べているが、いくら完全フリーとはいえ、李のボレーシュートも簡単なも
のではない。本人も言っていたが、2度と同じけり方は出来ないほどの見事なダ
イレクトボレーだった。但し、テレビでの今野は(メンバー全員での協議の結果)
ジダンのボレーシュートの方が上だと言っていた。
sサッカー=決勝弾で殊勲の李「トラップしたら駄目だと勘」
2011年1月30日(日)10:59
(トムソンロイター)
[ドーハ 29日 ロイター] サッカーのアジア・カップは29日、当地で決勝を
行い、日本は延長の末に1─0でオーストラリアを制し、2大会ぶり4回目の優勝
を果たした。
殊勲の決勝点を挙げたのは、途中出場のFW李忠成(25)。延長後半4分、長
友佑都の左クロスにフリーでダイレクトボレーを放つと、ボールはゴール左隅に
吸い込まれた。李は「ボールが来た瞬間、トラップしたら駄目だと勘が働いた」
と、一瞬の判断が生み出した決勝弾を喜んだ。
この日の李は延長前半8分、FW前田遼一に代わってピッチに。代表デビュー
となった1次リーグ初戦のヨルダン戦以降出番はなかったが、決勝の舞台で大き
な結果を残した。
敗れたオーストラリア主将のルーカス・ニールは、李の決勝ゴールについて
「ほんのわずかの間、疲労のせいで集中が途切れた。このレベルでは自分た
ちがチャンスをつかまなければ、相手にチャンスを譲ることになる」とうなだれて
いた。
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/sports/JAPAN-192787.html
(続く)