世の中、何だこれ!(巨人ゴタゴタ、1)

最近の読売巨人軍は、まことに面白い。読売巨人軍の経営陣同士で(と言ってもよいと思

うが)、訴訟合戦をやっている。否、読売巨人軍の中だけではない。(株)読売新聞グループ

内での訴訟合戦だ。


読売新聞グループ本社
読売巨人軍が、前球団代表兼GMの清武英利氏に対して、

総額1億円の損害賠償訴訟を12/5に起こしたと思えば、その当の本人の清武英利

読売巨人軍と読売新聞グループの渡辺代表取締役会長に対して、こちらは一寸少ない

6220万円の損害賠償訴訟を12/13に、それぞれ東京地裁に起こしている。


とりあえず訴因などは後からにして、読売新聞グループだとかグループ本社だとか仰々し

い名前が見られるので、まずは読売新聞グループの構成とか組織なんぞを調べてみよう。

そうすれば、当事者となっている渡辺氏、桃井氏、清武氏などの関係がわかると言うもの。


まず読売新聞のホームページからその組織体制を見てみると、次のようになってい

る。(2011/12/21現在
http://info.yomiuri.co.jp/company/company.html)

    
(株)読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆      渡辺 恒雄
                資本金・6億1320万円
                売上高・4230億円(2010年度、グループ6法人)

      ・代表取締役社長、編集・東京担当         白石興二郎

  →・(株)読売新聞東京本社  代表取締役社長・編集主幹 白石 興二郎

      ・中部  支社
      ・北海道支社
      ・北陸  支社

  →・(株)読売新聞大阪本社  代表取締役社長        太田 宏

  →・(株)読売新聞西部本社  代表取締役社長        弘中 喜通

  →・(株)中央公論新社

  →・(株)読売巨人軍

  
と言った組織となるようだが、代表取締役会長・主筆主筆と言う日常的には聞きなれな

い役職がある。これは、「新聞社・雑誌社などで、記者の主席として、重要な論文や記事を

書く人」と辞書には出ていた。読売新聞社には、主筆とつく人物は、多分渡辺恒雄一人な

のであろう。他の人にも主筆とつけたら、渡辺恒雄の偉さが薄れてしまうから。


さて問題の読売巨人軍の役職図は、次のようなモノらしい。

http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/11/19/gazo/G20111119002062730.html 

によると、次のようなものらしい。新旧を並べてみる。

 
  
   組織       (旧)         →         (新)           

取締役会長
          渡辺 恒雄   取締役会長       渡辺 恒雄
オーナー兼代表取締役社長  桃井 恒和   取締役オーナー      白石興二郎
専務取締役球団代表    清武 英利   代表取締役社長    桃井 恒和
 (オーナー代行・GM兼編成本部長)
専務取締役終身名誉監督  長嶋 茂男   同左           長嶋 茂男
常務取締役球団副代表   原沢 敦     常務取締役球団代表 原沢 敦 
(総務本部長コンプライアンス担当)       (オーナー代行・GM兼編成本部長)?(*)
取締役最高顧問        滝鼻 卓雄   同左             滝鼻 卓雄
                            取締役連盟担当     山岸 均
(*)2011年11月18日(金)18:03の時事通信社の記事による。

       

渡辺恒雄読売新聞グループ本社の取締役会長であるとともに、読売巨人軍の取締役会

長でもあるのである。だから、みんな渡辺恒雄には、頭が上がらないのであろう。それも当

然で、ナベツネは巨人の会長でもあり、本社の会長でもある。巨人軍の人事も見れば、巨

人軍そのものをどうするかまで、口を挟める立場にあるのである。しかも性格的にワンマン

で、あのしかめっ面した顔を見れば、誰も楯突かないであろう。清武氏はよく楯突いたと思

うよ。それも、多分、桃井社長も同調してくれなくても、バックアップくらいはしてくれると、確

信していたからであろう。


その読売新聞グループ本社読売巨人軍が、前球団代表兼GMの清武英利氏を訴え

たのである。その訴因は次のようなものである。

   
   
50読売&巨人、清武氏を訴えた!1億円賠償請求
2011年12月6日(火)08:00

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(サンケイスポーツ)

 読売新聞グループ本社巨人5日、前球団代表兼ゼネラルマネジャー(GM)の清武

英利氏(61)によって同グループや巨人の名誉を傷つけられたなどとして、それぞれ

5000万円、総額1億円損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。渡辺恒雄球団会長

(85)の“予告”通り、10人の最強弁護士団を結成して、清武氏サイドに先駆けての提訴。

泥仕合の舞台はついに司法の場へと移る。


 11月11日に起こった“清武の乱”から24日。ついに、渡辺会長率いる読売新聞グル

ープ本社と巨人が動いた。午後4時前、清武氏を相手取って総額1億円の損害賠償を求

める訴えを東京地裁に起こした。


 訴状によると、清武氏は巨人の専務取締役だったにもかかわらず、忠実義務などに違

反して独断で会見を敢行。江川卓氏のコーチ招へい案など重要な秘密情報を公表し、

巨人は内部統制が機能していない会社であるような誤解を与えた、などとして巨人として

5000万円の損害賠償を請求。また同グループ本社も、清武氏の2度の会見などにより同

社の名誉が毀損されたなどとして5000万円の賠償を求め、両原告で総額1億円の賠償

請求となった。


 巨人では過去に選手が個人的に名誉毀損で裁判を起こしたことはあったが、球団として

個人を訴える
のは異例の出来事といえる。訴状や白石オーナーのコメントでは、会見を強

行し秘密を暴露した清武氏の暴挙はGM交代を内示されたことへの「私怨」に基づくと

明記。弁護団はその点を裁判で立証する自信があるとみられる。球団が発表した長嶋茂

終身名誉監督
のコメントをあらためて引用し「悪性は類を見ないものである」と清武氏

の行動を厳しく非難した。


 また、11月21日に「こっちはもう10人ね、最高級弁護士を用意している」とぶち上げた

渡辺会長の言葉通り、ロス疑惑などの大型裁判を手がけてきた喜田村洋一弁護士を筆

頭に、同グループ本社が原告の裁判としては過去最多レベルの10人からなる弁護団で裁

判に臨むことも明らかになった。


 「おれは法廷闘争で負けたことはない」と豪語する渡辺会長や同グループ本社が信頼す

るベストの布陣を組んだようだ。同グループ本社法務部などによると、渡辺会長個人とし

て清武氏を訴える予定はないという。


 すでに清武氏側も法廷闘争を示唆しており、近日中にも渡辺会長や同グループ本社、巨

人などを相手取って訴訟を起こすのは確実。東京地裁で開かれる同種の裁判の第一審は

一般的に1年から1年半はかかるという。今度は渡辺会長らが先に仕掛けた、新たな戦い

が始まる。

http://news.goo.ne.jp/article/sanspo/sports/ssp20111206043.html?link_id=k_kanren_news_body
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111206-00000043-sanspo-base
(続く)