世の中、何だこれ!(巨人ゴタゴタ、8)

8【巨人内紛】渡辺恒雄球団会長の反論談話全文
2011.11.12 20:05

 去る11月11日の清武巨人軍専務の声明及び記者会見は、事実誤認、表現の不当、許

されざる越権行為及び私に対する名誉毀損(きそん)が多々あるので、私の立場から正

確な事実を説明します。


 私が大王製紙オリンパスの経営者と並ぶコンプライアンス違反をしているという表現が

ありますが、両社のケースは巨額の金銭の私物化や経理の不正操作に関する刑事犯罪

的事案であって、巨人軍の人事問題とは次元の異なるものです。これを同列に扱うのは、

読売新聞社、巨人軍、私個人に対する著しい名誉毀損であって、清武君に謝罪を求め

ます



 私の一存で桃井社長からオーナーを突然剥奪したというのも、著しい誤伝です。本来、プ

ロ野球球団のオーナーは、親会社の長がつくものですが、私は「一場事件」で当時の代表

らが学生選手に小遣銭を与えたという事実を知り、彼らを解任した際、読売新聞東京本社

社長だった滝鼻卓雄君をオーナーとし、今年6月、滝鼻君が「巨人軍最高顧問」に就任し

た際、緊急措置として桃井君をオーナーに任命しました。


 その後、シーズンが終了したので、読売新聞グループ本社代表取締役社長の白石興二

郎君や読売新聞幹部及び桃井君本人とも相談の上、白石君をオーナーとすることを内定

しました。しかし桃井君のこれまでの功績と権威を損なわないよう、巨人軍の代表取締役

は桃井社長一人とする方針です。白石君は、巨人軍では私と同様平取締役です。この人

事は85才となる私が巨人軍の経営から、将来的に身を引き、20才若く、桃井君の先輩で

ある白石君に読売本社と球団とのパイプ役を委ねる意図であって、桃井君の「降格」で

は全くありません
。桃井君は私のもっとも信頼する人物であり、この人事が「多くのファン

を集める伝統球団の名誉をおとしめるだけでなく、会社の内部統制、コンプライアンスに大

きく反する行為である」との“清武声明”はまことに非常識で悪質なデマゴギーであります。

この人事はまだ発令していませんが、桃井君の事前了解を得ております。


 また、清武君からクライマックスシリーズ(CS)開始前の
10月20日コーチ人事を示さ

れたのは事実ですが、CSで惨敗した以上、多少の変更が必要になったのは当然のこと

です。


 清武君については、読売社内や巨人関係者から厳しい批判が私に届けられていまし

た。たとえば、「マスコミ関係者の間では、GM就任後、さらに尊大になったと悪評が立って

いる
」「決断力がない。トレードがなかなか成立しない。“エビで鯛を釣る”ことばかり要求す

るため破談になった話も少なくない」等々。責任あるポストにいる人からのこういう報告を聞

いて、GMは適任でなかったと思いました。


 事実、今年の「清武補強」のほとんどは失敗しました。原監督も、清武GMから事前連絡

なしに勝手な補強をされたことに不満だったようです。そもそも、「GMをおいたほうが良い」

と私に提案したのは原君でした。「誰か適任者がいないか」との私の問いに対し、原君は

何人か人物をあげましたが、「オビ・タスキ」で、最後に「清武さんでもいいですよ」と言った

ので、清武君をGMにしたというのが実情です。


 私も、「育成選手」制を作ったことなど、清武君の功績は認めていますが、「巨人の場合

は外国人穫りでほとんど失敗し、選手も穫りすぎている。米国の方程式でいえばGMはク

」という広岡達朗さんの言葉(12日付サンケイスポーツ)はもっともだと思います。


 江川君の起用構想は、最近原君と会談しているとき、原君から提案されました。私は江

川君を昔からよく知っており、現役時代の実績、引退後のわかり易く鋭いテレビ解説などを

高く評価していたので、名案だと思いました。しかし、岡崎ヘッドコーチとの関係もあるの

で、「助監督」として原監督のご意見番になってくれればとも考えました。しかし、それ

は私の思いつきで、社内的に正式手続きをとっていないし、第一江川君が受けてくれるの

かどうかもわからず、今日まで江川君と何の接触もしていませんでした。これは構想段階

ゆえの企業機密であるにもかかわらず、球団専務の清武君が代表取締役社長たる桃井

君にも無断で電撃記者会見を開き、公表してしまったため、“江川助監督”を直ちに実現

することは困難になってしまいました。


 今回の清武君の行動は、会社法355条の「取締役の忠実義務」違反に該当すると思い

ます。しかし、記者会見の直前、彼から電話でGMの仕事はさしあたり続けさせてほしいと

の要望があったので、これは了解しました。今後の対応は、本人の反省次第であり、現時

点ではただちに処分を求めるつもりはありません。

http://sankei.jp.msn.com/sports/news/111112/bbl11111220060027-n1.htm

    
上記の「桃井君にも無断で電撃記者会見を開いた」とあるが、にもと言うことは桃井君にも

自分・渡辺会長にも無断で、と言う意味であろう。しかし清武会見前には清武氏へ渡辺会

長は電話で、「会見はやめろ。君は破滅だぞ。読売新聞と前面戦争になるんだ。」と伝

えている。無断ではなくて、許可なしにと言うことか。そこに取締役の忠実義務違反と突け

込まれる隙がある所以(ゆえん)であろう。


まあこんな細かなことを言っても仕方が無いが、要は巨人内部の問題であり、世間が何で

こんなにこの問題で大騒ぎするのであろうかと思うが、巨人がこければ世間はうれしいので

ある。


そして渡辺会長は11/18に、清武英利球団代表兼GMを解任するのである。

 
11/18  読売巨人軍清武英利球団代表兼GMを、巨人のすべての役職から解任する。

白石興二郎氏がオーナー、原沢敦氏が球団代表・GM・編成本部長、桃井は代表取締役

社長のままだがオーナー職を外れる。

終身名誉監督の専務取締役の長嶋茂雄も「
余りにもひどい」などと発言する。(下記参照)

11/19  清武氏、母校の宮崎南高校の記念式典で講演。巨人の宮崎キャンプへは行けず。

11/20  日本シリーズ終了ソフトバンク優勝し、中日ドラゴンズ敗退、落合監督は退任

する。

11/21  渡辺氏が「10人の最高弁護士を用意、オレは法廷闘争に負けたことが無い」と豪

語する。

11/25  清武氏が日本外国特派員協会会見を開き、江川コーチ問題などを語る。上記

の記事、
37清武氏、暴露「江川氏は集客の道具」を参照のこと。

11/27  清武氏が報道ステーションSUNDAYに生出演、法定対決に自信を見せる。

(続く)