世の中、何だこれ!(巨人ゴタゴタ、16)

ソフトバンクは予選リーグでは3戦全勝で勝ち上がったではないか。それが2勝1敗で勝ち

上がったサムスンに負けたのである。鼻を高くしすぎると、まさかの時に力の発揮が出

来なくなる
ものでしょう。それとも孫正義は、もうソフトバンクには用が無くなってしまったと

思っているのか。


しかし選手達は、意外とまともな考えを持っていることには、少しは救われると言うもので

ある。


それは、

2013年のWBC参加について
   のことである。


労働組合日本プロ野球選手会2013年のWBCへは、収益配分の改善が無い限

参加しないことを決めたのである。


例えば先回の2009年のWBCの収益金は、約15億円だったと言う。そのうち日本企業の

CMスポンサー料が9億円で、それはすべてWBCI(WBC Inc.、World Baseball classic

Incorporated 、WBC運営会社と言ったところか)の懐(ふところ)に入ってしまっていると

いう。


そしてその分配であるが、15億円の66%(10億5千万円)が大リーグ機構MLB)と

大リーグ選手会MLBPA)がもって行き、日本は優勝したにも拘らずわずか13%(2億

円弱)しか入らなかったのである。そのため優勝しなければNPBは大赤字となっていた筈

である。それだけWBCはMLBに奉仕していることになる。これでは明治時代に改定に四

苦八苦したの不平等条約そのものではないか、と言ってWBCに反旗を翻したのが日本プ

ロ野球選手会なのである。ただし、配分にイチャモンをつけているのではなく、日本企業か

らのスポンサー収入はNPBに入れるべきだ、さもなけばWBC何ぞはやってられない、と声

を上げただけなのだ。


スポンサー収入を上げたければ、MLBも米国内で真剣にWBCを興行すればよいのだが、

いわば日本や韓国のふんどしで野球をやっているので、本土では真剣ではないのである。

だから主だったメジャーリーガーは参加していないし、メジャーリーガー達やMLBは本国で

はそれほど真剣にWBCの野球をやっていない。日本や韓国に野球をやらせていて、興行

資金をしこたま懐に入れればよし、としているのである。


米国のMLBでは、その年間王者を決める試合を大袈裟だが、ワールドシリーズ

(World Series)と言っている。


MLBには、ナショナルリーグアメリカンリーグの2リーグがあり、夫々のリーグの優勝

チームが全米一を争って戦う試合が、ワールドシリーズである。当初は(Wikipediaによ

ると)1887年に全世界が参加するであろうとThe World's Championship Seriesと呼ばれ

ていたものを単にWorld's Seriesと呼び始めて、それが1917年頃からは'sを取って単

にWorld Seriesと言い出したものと記載されている。


だからMLBではワールドシリーズと銘うっているので、この優勝チームが世界一なので

ある。従ってWBCは言ってみれば、MLBにとってはアブク銭の金儲けのための付録みた

いなもの、と言った位置づけではないかと推察できる。


だからWBCは、MLBの小遣い稼ぎなのである。そのため日本プロ野球選手会が頭にきて

いるのである。


まずは選手会の決断から。

2011/7/22選手会は臨時大会を開き、2013年WBC参加問題を議論している。


  

13日本プロ野球選手会怒り!!WBC不参加も
SANSPO.COM     2011.7.23 05:05

 労働組合日本プロ野球選手会新井貴浩会長=阪神)は
22日(7/22)名古屋市内で

臨時大会を開き、2013年に予定されている第3回ワールド・ベースボール・クラシッ

ク(WBC)について、代表チームのスポンサー権が認められていない現在の参加条件

改善されないかぎり、出場しないことを決議した。06年の第1回大会から連覇中の日本

が、不参加を辞さずの構えでWBC改革を求める。


 午前と午後に分けて2時間以上も続いた議論を終え、会見に臨んだ新井会長は厳しい

表情。強い口調で言い切った。


 「今のままでは参加したくても参加できない。12球団、NPB一致団結して行動したい。

日本が連覇している今、戦うしかない。中途半端な決意ではない


 WBCは、大リーグ機構大リーグ選手会が共同設立した事業会社「WBCイン

ク(WBCI)
」が主催している。大会成功の見通しが不明だったため、第2回までは代表

チームが獲得したスポンサー収入も主催者が吸い上げ、最終的な収益を団体ごとに分配

するシステムを取ってきた。


 第2回大会の場合、大リーグ機構と大リーグ選手会への収益配分が
計66%約10億5

千万円
だったのに対し、日本野球機構NPB)への分配率は13%約2億円)にとどまっ

ている。約2億円の収益分配では、事前合宿の経費や選手の出場給、傷害保険料などに

消えてしまう。06、09年と大会連覇を果たしたが「優勝しても赤字」となりかねない状況

だった。


 WBC自体は2大会いずれも黒字で、第2回大会の収益は約15億円とされる。そのうち、

日本関係のスポンサー収入が約9億円あり、収益の半分以上を占めているにもかかわ

らず、日本球界には約2億円しか戻ってこないのだ。そのため、選手会は「大会が定着し

た以上、五輪やサッカーW杯でも認められるチームスポンサーの収益を取り戻すべ

」と、“不平等条約”ともいえる参加条件の改善を主張する。


 昨年10月からWBCIと協議を続けたが、交渉は進展せず。そのため、この日ついに12球

団の代議員24人が全会一致で、スポンサー権が認められないならWBCには出場しない

ことを決議した



 経営状況の厳しいNPB14日オーナー会議で加藤コミッショナー楽天・島田オーナ

ーの2人を団長とする交渉団の結成を決めている。今後は選手会NPBが共同歩調をとり

ながら、8月にもWBCIと交渉を行う予定だ。過去2大会、日本中を熱狂させてきたWBC

大きな局面を迎えている。

http://www.sanspo.com/baseball/print/110723/bsr1107230506003-c.htm

 
  
日本プロ野球選手会の主張は尤もなことである。

いかさま的なことはまだある。それは試合の組み合わせである。2009年のWBCでは、

米国が有利になるように、組み合わせを作っている、と思われても仕方がないものであっ

た。


まず16カ国がA,B,C,Dの4ブロックに分けられ、夫々上位2チームが決勝ラウンドに進出

する、と言う形になっていた。それを次に示す。

A,  Korea,Japan,Chinese Taipei,China

B,  Mexico,Australia,South Africa,Cuba

C,  Canada,USA,Italia,Venezuela,

D,  Netherlands,Dominica,Panama,Puerto Rico


そして決勝ラウンドは次のようになった。

E,  USA,Puerto Rico, Netherlands, Venezuela

F,   Mexico,Cuba, Japan, Korea


これを見れば一目瞭然、USAはキューバや日本、韓国などの強豪チームと当たらないよう

に組み分けされていたのである。

(続く)