尖閣諸島問題その2(4)

その証拠に、中国は2010年9月外交白書を発表して、「争いには(軍事力を行使して

自国に対して、より
)適切に処理する」と宣言しているのである。
()内の文章は小生が追

加したものであるが、これが中国の偽らざる真意なのである。

 
 

中国外交白書、海洋権益を強調 「争い、適切に処理」
2010年9月22日1時52分
Tky201009210498

 【北京=古谷浩一】中国政府が発行する外交白書「中国外交」2010年版が、国境

海洋権益に関する章を新たに設けて、中国外交の取り組みを説明していることが分

かった。尖閣諸島沖で起きた中国漁船の衝突事件の発生よりも以前に編集されたもの

だが、海洋権益を重視する中国政府の姿勢をより鮮明に示すものだ。

 同白書は毎年、中国の外交姿勢を系統立てて内外に示す目的で、中国外務省が編集し

ている。

 新設された「中国外交の中の国境と海洋政策」の章では「国境海洋政策は国家の

主権、安全保障、発展の利益にかかわり、中国外交の重要な部分となっている」と強調。

尖閣諸島についての直接の記述はないが、中国政府が海洋問題を極めて重視していると

したうえで、「周辺国家との領土や海洋権益の争いを公平で合理的に解決していく」とした。

 また、中国が東シナ海などで沿岸から200カイリの排他的経済水域のほかに、海底の

大陸棚
に対する主張
を留保しているとも明記。東シナ海の日中間の境界を巡っては、そ

の距離が400カイリ以内であるため、日本側が「中間線」を境界とするのに対し、中国側

沖縄トラフまで自国の大陸棚が続いているとして、その権利を主張している。

 中国政府が海洋権益を強調するのは、急速な経済発展を受けて、資源の確保が重大

な急務となっているからだ。

 中国の石油対外依存度は約5割に達し、輸入の主要な海上ルートである南シナ海

は、ベトナムなど東南アジア諸国との間で一部の島の領有権を巡って争いが続く。漁業に

おいては、農業省に属する漁業監視船による中国漁船の保護が強化され、周辺国との緊

張が高まっている状況だ。

 1990年代の愛国主義教育を通じ、国民の「主権」や「領土」に対する意識も高まってい

る。中国海軍は台湾海峡有事の対応などの範囲を超えて、インド洋や日本列島からインド

ネシアにつながる「第2列島線」にまで活動を拡大する構えだ。

 事態は深刻な外交問題に発展しており、米国は南シナ海の航行の自由は「米国の権

」(クリントン国務長官)とする強い懸念を示し、米中関係の懸案の一つになり始めた。

日本とも、東シナ海でのガス田の共同開発を巡る協議は進展を見ないままだ。

 白書は2009年に中国外務省が国境問題を専門に扱う国境海洋事務局を省内に新設し

たことに言及。同省が、海上の境界線や資源の共同開発などの外交交渉を担うとし、

海洋権益に対する争いを適切に処理し、領土の主権と海洋権益を維持し、周辺国

家との善隣友好関係を促進する
」などの方針を示した。

http://www.asahi.com/special/senkaku/TKY201009210496.html

 
 

ここに言う「領土の主権と海洋権益を維持し、周辺国家との善隣友好関係を促進す

」とは、「周辺国家からの文句は、軍事力で封じ込めて、自国の主権と権益は必ず

守るぞ
」と言うことを意味している。


その適切に処理する方法が次のようなものである。相手はベトナムとフィリピンである。

中国にとっては赤子のようなものである。軍事力を背景に適当にあしらっておけば良いの

である。

 
 

フィリピンとベトナム、中国に抗議 南シナ海の活動巡り
2011年3月5日10時59分

 フィリピンとベトナムは、中国との間で領有権の主張が対立している南シナ海で、自国船

が中国艦船に妨害されたなどとして、それぞれ4日までに中国に抗議した。

 フィリピン政府によると、南シナ海スプラトリー(南沙)諸島リード礁で2日、石油資源

探査中の比エネルギー省船舶が中国軍艦2隻に妨害され、衝突されそうになった。比外務

省によると、中国との間でこのような事件が起きたのは初めて。比政府は4日、現場は

国の排他的経済水域
だとしてマニラの中国大使館に抗議した。だが、中国大使館は

南沙諸島が中国領土であることには議論の余地はない」とコメントした。

 またベトナム政府は、同諸島で先月24日に行われた中国海軍の演習について、「ベトナ

ムの主権を侵害した」と中国側に2日に抗議した。(四倉幹木)

http://www.asahi.com/international/update/0305/TKY201103050114.html?ref=reca

 
 

フィリピンはかってアメリカのスービック海軍基地の使用期限延長の要請を拒否してし

まったので、嫌気が指したアメリカは1991年11月26日にフィリピンに返還してしまった。

同時にクラーク空軍基地も、ピナツボ火山の爆発による被害で使用が出来なくなり、これ

また修理を諦めて返還してしまった。このためフィリピンにはアメリカ軍が居なくなり、これ

をみた中国はこれ幸いと、1995年にそれまでフィリピンが管理していた南沙諸島を占領

してしまったのである。このためフィリピンはあわてて、再度アメリカ軍に来て欲しいと懇願

したが、すでに後の祭り、アメリカに拒絶されてしまったのである。(2010年1月6日や7月

11日の当ブログ参照)


だから沖縄の米軍は絶対に、日本にとっては必要なのである。オスプレイの配備も必

要なのである。沖縄の人達の苦労はわからないでもないが、どうも感情的過ぎる嫌いが

あり、極めて視野が狭い。と言うよりも沖縄の新聞社や左翼指導者は、コミンテルンの仲

間になっているようだから、真剣に注意する必要がある。いたいけない中高生まで動員し

て、反米を喚(わめ)かせている。どうも沖縄人は中国籍になりたいと思っているのではな

かろうか。日本人であれば尖閣諸島、沖縄群島は是非とも中国から守らなければならない

物なのだが。沖縄の反米、反戦運動を見ると、中国の怖さが全くわかっていない、と言う

か、中国籍になりたいと思っているとしか思えない物言いである。だから世間知らずと言う

よりも、洗脳されているとしか思えないのだ。

(続く)